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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

井上尚弥 衝撃の1Rノックアウト。 世界は、その瞬間を見た!

2018年05月26日 | ボクシング



≪FUJI BOXING≫ ~東京・大田区総合体育館~
 ◇WBA世界バンタム級タイトルマッチ 12回戦
 チャンピオン                   同級2位
 ジェイミー・マクドネル(英国)●  TKO  〇 井上尚弥(大橋)
                 1回1分52秒

 ◇WBC世界Lフライ級タイトルマッチ 12回戦
 チャンピオン           同級1位
 拳四朗(BMB)〇  KO  ● ガニガン・ロペス(メキシコ)
          2回1分58秒


いやあ、すごい夜でした。

階級を上げて3階級制覇に挑んだ”モンスター”井上尚弥。
階級上げが一体どんな影響を及ぼすのか?
果たしてバンタム級に上げても、怪物は怪物たり得るのか?

そんな様々な声の下に行われた世界バンタム級タイトルマッチ。
勝った方が9月から開催される「世界最強トーナメント」に招待されるとあって、
試合前から世界中の注目を集めた試合となりました。

とにかくファンの、いや、世界の目は、
井上尚弥の戦いぶりに注がれていました。

日本で報道されているよりも何倍も、
世界のボクシングファンの注目を集めている井上尚弥。
「極東の島国の怪物とは、いったいどんな奴?」

イギリス、アメリカのファンは、
まだ見ぬこの怪物ボクサーの戦いぶりに、
熱視線を送っていました。

なにしろ、
マクドネルの本国、イギリスはもとより、
アメリカでもESPNで生中継という異例の厚遇。
その事実こそ、
井上尚弥が今どんな立ち位置にいるかということを、
如実に表しているのではないでしょうか。

 

そんな大注目の夜。

前日の計量で若干のすったもんだがありましたが、
両者とも無事に計量をパスして臨んだ。。。。。。

いや、無事どころか、
マクドネルはなんと計量時より12㎏も増量して、
4クラス上ぐらいの体でこの日のファイトに臨んできました。

「いかに井上でも、この身長差、体重差では、厳しいかも」
なんて考えてはいましたが、
いつになく井上の表情が硬く、そして気合い満々。。。。

久しく見ていないその表情に、
ワタシは二つのことを考えました。
ひとつは、
「いかに井上でも、バンタム級でのこの戦いに緊張感は隠せず、それゆえ空回りをするのでは。。。。万が一にも負けはしないだろうが、かなりの苦戦を強いられるのでは」
というネガティブな予感。

そしてもう一つは、
『井上のこんなに気合いのこもった顔を見るのは久しぶり。
何かこの試合は、あのナルバエス戦(2RKO勝ち)以上のありえないようなすごいことが起こるのでは」
という震える予感。

そしてその相半ばする感情は、
ゴングから2分を待たずに、
あっという間にその結論を出してくれました。

まさに、
瞬きする暇もない・・・・・とはこのこと。

1Rの1分過ぎ、
最初に放ったパンチで相手をのけぞらせると、
次にあのナルバエスをも葬り去ったおでこへの強烈なパンチが炸裂。

マクドネルはこれで完全にぐらつき、
ボディであっという間にダウンを奪われました。

そこではもう、
マクドネルの顔には「怯え」がありありと浮かんでおり、
すでに心が折れている感じ。

ファンティングポーズをとり立ち上がった6度防衛のチャンピオンに対し、
井上尚弥は追い詰めると速射砲のような13連発を見舞い、
あっという間に「衝撃のTKO」で試合を終わらせてしまいました。

その間、
わずか112秒。

まさに世界に『これがモンスター、井上尚弥のボクシングだ』
というのを見せつけて、
この歓喜の夜は終わりを告げました。

すごい、すごすぎるTKOでした。

解説の香川さんが『まるで全盛期のマイク・タイソンだ』と言っていましたが、
ワタシも同じことを感じました。

本当にすごい。
こんな日本人ボクサーが見られるなんて、
なんて幸運なんだ。。。。。

そんな感想を持ちました。

タイソンを初めてみた時の、
『なんだこいつは・・・・・』
という興奮にも似た感情を、
思い出しました。


世界は井上尚弥を中心に回ってくなあ!!


そんな感想です。

それ以外、ないです。


WBSSへの参戦を、リングの上で高らかに表明してくれましたが、
この日のファイトを見る限りにおいては、
なんというかもう、
ここにも敵はいないのでは…。
なんて思ってしまいますね。

なんというか、
彼については「いったいどれだけの高みに上っていくのか」ということだけが興味の対象となってきそうです。
そこまでのすごさを感じています。

師匠のジム会長、大橋会長は現役時代「100年に一度のボクサー」と言われましたが、
その言を借りるならばさしずめ「1000年に一度のボクサー」ってところでしょうか?

本当に、速さ、パンチ力にくわえて、確かな技術力にも感嘆しました。
いやあ、本当にすごいボクサーだ!

彼のこと過小評価している日本のマスコミなど、
もうしばらくすると、
彼のことは全てアメリカに持っていかれて、
一切興行できなくなるかもしれないよー。

昨日のファイトを見ていて、
アメリカやイギリスのファン、プロモーター、本当に興奮しているはずだから。
冗談じゃなく「ネクスト・パッキャオ」って、
思っている人も多いと思うから。

それほどの衝撃を持って、
昨日のファイトは見られたはずです、
世界のボクシングを愛する人からは。

何度もいうけど、
本当に歴史を変える第一歩となるファイトだったんじゃないかなぁ、
そんなふうに思っています。

ま~ったく井上っていう選手を知らない、
しかもボクシングを知らない人にその強さを形容するとしたら、
一体どうやったら説明できるかなあ。。。。。。
そんなことをうっすらと考えていたワタシ。

どんな言葉をもってもうまくは説明できませんが、
こんな例えはどうでしょうかね?

「井上尚弥の強さや立ち位置を説明するとするならば・・・・マラソンに例えて言えば、今まで日本人がマラソンの大会で優勝するのは2時間8分台や9分台が中心。たま~にすごいやつが出てくると、2時間6分台とかが記録されることもある。日本のこれまでの記録は2時間6分台。しかし井上尚弥というすごいランナーが出てきて、涼しい顔をして2時間2分台で走った。。。。。。」

こんなところでしょうかね。


MLBで大谷がすでにオオタニになっているように、
井上もこの夜で、イノウエになった感じがします。
世界のボクシングファンが『話題にする』ボクサーになった、
そんな夜だったと思います。

ワタシ自身は、
イノウエというボクサーの試合を見られる時代に存在できて、
本当に幸せです。
そんなことを感じさせてくれるボクサー、
それが井上尚弥というボクサーですね。

これからの彼の歩み、本当に楽しみです。

6度防衛をしたボクサーに、
地上で最も強いボクサーと戦えて光栄だと言わしめた彼のボクシング、
まさにアンストッパブル。

自信を持って、世界の最高峰に、突き進め!

がんばれ井上尚弥!

引退するまでずーっと、応援しています。


 


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