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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第91回全国高校サッカー選手権大会 【決勝】  激闘の末、骨太の鵬翔が最後に笑った! 

2013年01月21日 | サッカー


≪第91回全国高校サッカー選手権大会≫


【決勝】

鵬翔(宮崎)   2  -  2  京都橘(京都)
             前半   0-1 
             後半   2-1
             延長前  0-0
             延長後  0-0
             PK    5-3


あの豪雪で4日間順延となった決勝戦。
ともに初優勝を狙う鵬翔と京都橘が、
ぽかぽかと春のような陽気となった国立競技場で躍動しました。


うっすらと遠くに富士山も見えるほどの晴天。


そして結末は04年度以来8年ぶりのPK戦決着で、
鵬翔が宮崎県勢として初の栄冠に輝きました。





試合は前半、
守りを固めてくるかと思われた鵬翔の動きがよく、
どんどん形を作っていきました。

なんだか、
『国立で試合できるのがうれしい!』
といった気持が前面に出るような、
これまでとは一味違った鵬翔の試合っぷりでした。

しかし徐々に落ち着いてきた京都橘。
7・10・11の3人を今日も起点とし、
鋭い速攻を仕掛けてき始めたのは前半も30分を過ぎたあたりから。

この日も試合を見ていて、
京都橘の(特にこの3人の)速さと強さは、
やはり今大会で『ピカイチ』だと感じることが出来ました。

そんな京都橘、
41分に林の低い弾道のシュートがキーパーの手をはじきコロコロとゴールへ。
待っていた先制点を挙げ、
試合を優位に進めるかと思いました。

しかし鵬翔。
後半開始から【切り札】中浜を投入して攻勢に出ると、
得意のセットプレーから芳川がヘッドで合わせて同点。

その後は一進一退の攻防が続きましたが、
後半19分にエース・仙頭が鵬翔の堅い守備陣を完全に崩して勝ち越し。

その後も早い出足から京都橘が試合を支配し、
『このまま京都橘が逃げ切りか』
と思われた後半39分。

追い詰められた鵬翔が勝ち越された後唯一といっていいチャンスに左サイドから切れ込むと、
京都橘のDFが痛恨のPK。
それを矢野が落ち着いて決め、
決勝戦は延長に突入しました。

延長では両校ともに決め手を欠き0-0.

そして決着は、
8年ぶりとなるPK戦へと持ち込まれ、
そこで1本目、
京都橘の仙頭が痛恨の失敗。

対する鵬翔は5人全員がしっかりと決め、
歓喜の初優勝を飾りました。

 



歓喜の鵬翔応援団。(後ろから)



それにしても、
激闘でした。

鵬翔は後半やや足が止まるシーンもありましたが、
積極的なサッカーは最後まで衰えませんでした。

京都橘は、
内容では鵬翔を上回り、
本当に【あと一歩】で優勝というところまで来ましたが、
昨年の四日市中央工に続いて後半残りわずかなところで同点に追いつかれ、
選手権初勝利の勢いをかって初優勝、とはなりませんでした。


鵬翔高校。

今大会6試合で4試合をPK戦で勝利。

おまけに宮崎県大会決勝でも、
PKで勝利して選手権切符をつかみ取っています。

PKに始まり、PKに終わったという、
鵬翔のしぶとい戦いぶりでした。

実に『骨太』のチームでしたね。
こういうチームが選手権という短期決戦を勝ち抜けるんだという、
時の勢いみたいなものを感じることが出来ました。


大会を終えて、
全体を通してみると、
『これだ』
という素晴らしい選手はあまりいなかったのではないかと思います。

しかしながら、
チーム力として『素晴らしい』と思ったチームは多く、
見ていて楽しい大会でした。

特に足元の技術やダイレクトでのショートパスのつなぎなどは、
年々【練れて】きているように感じます。

大会を見に行くと、
アナウンスで必ず、
『100回大会に向けて、この高校サッカー選手権大会を盛り上げていくのでよろしく』
ということを言っていましたが、
なかなか素晴らしい試みだと思います。


サッカーの優秀なユース世代の選手は皆Jユースチームに入団しプロを目指し、
ともすれば『高校サッカー組』は【2番手組】のように語られる風潮もありますが、
91回という伝統のある大会があり、
この大会が盛り上がっていけば、
選手たちの目標になって【高校サッカー】もこれまで通りの隆盛を維持していけることでしょう。


やっぱり高校スポーツで、
しかも【〇〇県代表】同士で戦う選手権大会、
世間一般で盛り上がるのは確かですね。

昨日も国立競技場は雪の影響で一部の座席が閉鎖となっていましたが、
2万5,000人の観衆を集め、
ほぼびっしりと観客で埋まりました。

『やっぱり高校サッカーは人気があるな』
と再確認しました。

ユース同士の戦いでは、
なかなかこうはいかないでしょう。

ユースと高校サッカー、
両方がバランスを取った発展をしていくと、
いいと思いますね。


それにしても、
監督生活30年だか40年だか、
鵬翔・松崎監督に『春』がやってきました。

おめでとうございます。
長かったですね。
素晴らしい成果でした。


各地域での強化が進み、
そして台頭する各校もバラエティに富んで、
毎年のように初優勝が出てくるこの流れ、
当分変わらないのではないでしょうか。

本当に『全国で200校、いや300~400校以上が、全国制覇を狙える』現在の状況、
各校にやる気を与えているんじゃないでしょうかね。

夏の高校総体が三浦学苑、
冬の選手権が鵬翔。準優勝が京都橘。

この結果、
去年の今頃、
誰が予想したでしょうか。


【高校サッカー戦国時代】

来年度輝くチームは、
どこでしょうか。



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