第94回全国高校野球選手権 西東京大会
【準々決勝】
日大三 3-0 都日野
今年の西東京大会。
昨年全国制覇した日大三、
06年に全国制覇した早実など、
【絶対】と言える候補が不在。
大混戦と言われる大会で、
【新・都立の星】日野高校が躍動しました。
3回戦で早実を延長の末撃破すると、
4回戦では第1シードの日大鶴ヶ丘に完勝。
一躍『台風の目』どころか『本命候補』に躍り出た同校、
ついに昨日の準々決勝で、
ディフェンディング・チャンピオンの日大三に挑みました。
西東京大会では異例の、
準々決勝での内野席満員。
外野席を開放して対応するほどの注目された対戦でした。
東京センバツにも選ばれた都日野のエース佐々木。
昨日も好投が期待されましたが、
初回の立ち上がり、
一番の富岡に内野安打を許すと、
あれよあれよという間に3点を先制される苦しい立ち上がりになってしまいました。
しかしそこは、
今大会のりに乗っている日野のナイン。
ビハインドにも全くひるむことなく、
日大三に果敢に挑みかかっていきました。
1・2回ともに連打で一・二塁のチャンスをつかみますが、
日大三・エースの斉藤に要所を締められ、
得点を返すことが出来ません。
日野が押し気味で迎えた5回。
連打で1死満塁のチャンスをつかんだ日野は、
ここで最も頼りになる4・5番に打順が回ってきます。
日野の大応援団のボルテージは最高潮。
『うちの打線は日本一!』(♪『スシ食いねえ』のリズムに乗って)
の大音響が、
神宮の森にこだましました。
このチャンス、
しかし上回ったのは日大三の『経験』でした。
エース斉藤はこのピンチで冷静に日野の打者に力勝負。
力でねじ伏せ、
その後はヒットを許さず9回を完封。
『やはり王者は強かった』
と言う印象を残して、
この大注目の対戦は幕を閉じました。
果敢に王者に挑んだ日野高校でしたが、
重い扉は開かず。
夢は後輩たちに託されることになりました。
しかしこの日の試合を見たワタシには、
予感めいたものがあります。
『近いうちに日野は、甲子園の土を踏む』
【新・都立の星】
の戦いぶり。
爽やかな風を残してくれました。
色々な悔いはあるのでしょうが、
『よくやった!』
の言葉を送りたいと思います。
さて、
今年の東西の都大会。
都立勢の活躍が目立ちます。
西東京大会では、
昨日のもう1試合で、
好投手・金井を擁する都片倉が見事に準決勝へ。
甲子園へ『あと2勝』です。
西東京大会では、
甲子園経験もある都雪谷は惜しくも敗れましたが、
都小山台と都千歳丘が8強に進出。
特に都小山台の戦いぶりには、
注目しています。
いよいよ先の見えてきた『甲子園への道』。
どこが勝ち残っていくのか、
注目されます。
敵方ながら、日野ナインのガッツ溢れるプレーは、たいへん印象に残りました。ネット際のキャッチャーフライを果敢にスライディングキャッチしたプレーには、三塁側スタンドからも思わずどよめきや拍手が起きたほどです。
また、スタンド一体となった応援も素晴らしく、私にとっては三高以外に甲子園で見てみたいチームの一つになりました。
いい試合でしたね。観戦冥利に尽きました。
日野高校が勢いそのままに押してくるのを、横綱の三高ががっちりと受け止める。白鵬-妙義龍の一番を見ているようでした。
日野高校は、あの戦いぶりは十分に全国でも通用しますね。捲土重来を期待しています。三高は、今年のチームで、全員で優勝旗を甲子園に返しに行ってほしいですね。去年の全国制覇並の勝ちが、そこにはあると思います。
いよいよ各大会ともに佳境を迎えつつありますね。盛り上がっていきましょう。