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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

明確なるチーム方針

2013年12月12日 | プロ野球

ワタシがチーム創設以来応援し続ける、
埼玉西武ライオンズ。

今年もCS第1ステージで敗退して、
日本シリーズに届かずシーズンを終えました。

1982年に初優勝を遂げてから黄金時代を迎え、
90年代半ばにその黄金時代が過ぎ去り、
00年代から現在にかけては、
厳しい状況が続くチームです。

かつては『トップダウンの権化』のような”世界一の大富豪”のオーナーの元、
『戦力が必要とあらば、どんなことをしてでも、どんなに金をかけてもいいぞ』
という号令がかかり、
チーム強化にまい進していました。

しかし『何べん日本一になっても、【球界の盟主】は巨人のままじゃないか』
ということに気付いた”大富豪”オーナーがチーム強化への興味をなくし始めてからチームは迷走しはじめ、
その”大富豪”オーナーが不祥事でチームから手を引くことになり、
一気に『渋ちんのカネなし球団』へと変貌してしまいました。

それでも、
『強者のDNA』
なんてことが言われて、
強豪チームの一角を占めることに腐心するも、
『盛者必衰の理』のたとえ通り、
次々に退場する『ライバル老舗球団』を受け継いだ『新興元気企業』率いる新チームたちは、
昔の西武と同様『何としてでもチームを強くしろ!』の号令がかかりっぱなし。

そのための資金、
もちろん惜しんだりはしません。

そしてその”努力”は、
結果として如実に表れてきています。


その代表格が福岡ソフトバンクであり、東北楽天。

どんどんとその”後続にいたはず”のランナーに抜かれ続け、
それでも『打つ手がない』状況の中とりあえず踏ん張りを見せていた西武という球団。

しかし悲しいかな、
毎年のシーズンオフになると、
西武のファンは、
恐怖におののく時期を迎えてしまうのです。

それは、
西武が『強者』だった時代にはなかったFAという制度。

西武が『強者』の看板を下ろすのと同時期にプロ野球に導入されたこの制度。

この制度が、
元々弱っていた西武の体力を、
それこそ『根こそぎ』持っていってしまうぐらいのインパクトのある制度として、
球団に降りかかってきてしまいました。

『毎年毎年、よくもまあ、主力選手を持って行かれるもんだなあ・・・・』
と感心するぐらい、
セの広島と並んで”FAの草刈り場”と化した西武球団。

その歴史を見れば、
一目瞭然です。

≪FAにて球団を去った選手≫( )内はその前年の、その選手の立ち位置。

94  工藤(先発2番手)
    石毛(サードレギュラー・チームリーダー)
96  清原(4番 スーパースター)
03  松井(3番 スター)
05  豊田(リリーフエース)
    森  (セットアッパー)
06  松坂 (大エース)
07  和田(5番 主軸)
10  細川 (正捕手)
11  帆足 (先発3番手)
    許   (リリーフ)
12  中島 (3番ショート スター)
13  片岡 (2番セカンド チームリーダー)
    涌井 (投手NO1高給 元ドラ1)


まあ、
出るわ出るわ・・・・・・
打ち出の小づちのように、
チームから主力が出ていってしまうという悲劇に見舞われていきました。


やっぱり、

・渋ちんで年俸のベースが低い。
・人気球団ではないので、マスコミへの露出が低い。
・田舎に球場があるので、生活がしにくい。

当たりがあるので、
主力選手達はFAの権利を獲ると、
まさに『われ先に』と他球団へ移籍したがるのが、
西武ライオンズのここのところのオフシーズンでした。


やっぱりファンとしては、
今まで声を枯らして応援していた選手が他球団、
ましてやライバル球団へ移籍してニコニコしていたりすると、
『この野郎!!』
って思ったりしてしまいますよね。

特にワタシは、
(最近ではかなり変わってきましたが)
元々西武という球団が好きで、
この球団に入った選手を応援する・・・・・
という応援スタイルだったので、
その思いも強いのかもしれません。

今でも細川捕手なんかが西武相手に活躍した日なんかには、
かなり”熱く”なってしまいますからね。
理屈じゃあ割り切れませんよ。


アメリカのMLBみたいに球団数も多ければいいけど、
高々12球団しかない、
しかもライバルのパ・リーグには、
6球団しかないリーグなんですから・・・・。

愛憎も深いってもんですよ。

そういった意味からも、
日本のプロ野球にはこの制度、
なじまないと思うんですけどね。
(同じ日本でも球団数の多いサッカーなら、話は全然別になると思うんですけどね、個人的な感想としては。サッカーは”日本代表”もあるので、ファンは”チーム”のほかに”選手個人”にもついているでしょうからね)


今年もまた、
片岡、涌井という一時期はチームの顔だった選手が、
相次いでチームを去っていきました。

この両選手については、
ワタシはさほど感慨もありません。
高給を取りながら活躍することが少ないここ数年の成績に、
それこそイライラさせられていたもんで。。。。。


こんな、
『いつもと同じような、取られっぱなしのオフ』
という感じで過ごす中で聞こえてきたのが、
昨日、一昨日の契約更改のニュースでした。

おかわりこと中村選手が4年契約。
エースの岸投手が3年契約。

それぞれ長期契約を結び、
ド~ンとそのベースもアップして、
両選手ともに『西武で現役を全うしたい』旨の発言もしてくれました。

実はワタシ、
この両選手が来年FAの権利を取得するということで、
本当に心配していました。

まさにチームの骨格となる両選手。

この両選手については、
西武球団のフロントと同じように、
ワタシの中でも≪すこぶる評価が高い≫選手だからです。

両選手ともに、
FAになったら、
巨人と阪神の『仁義なき』争奪戦になるのではないか?
と思っていました。

そこにこのニュース。

嬉しいことこの上ありません。


西武はかつて、
清原、松坂という、
本当の意味でのスーパースターを、
相次いでFA,ポスティングで失っています。

”おかわり”中村選手は、
ホームランを打つ技術にかけては清原よりもずっと上を行く選手。
今後も『その一振りでお客を呼べる選手』であり続けることは、
間違いないでしょう。

まさに、
『絶対にとられてはならない、球団の宝』
の選手です。


岸投手はそこまでのインパクトはありませんが、
『入団時に逆指名で西武を選び、長く活躍してくれる』
選手には違いはありません。


両選手ともに、
まさに『フランチャイズ・プレーヤー』と呼ぶにふさわしい選手だと思います。

そこに『引退後はチームの幹部候補生の筆頭』である栗山選手(キャプテン)を加えて、
『フランチャイズプレーヤーを軸として、そこに年ごとに肉付けをしていくチーム』
という方針を、
明確にしたと思います。


これまでのどこか場当たり的なチームの未来像の描き方とは違う、
『方針をはっきりとさせたチーム作り』
の第一歩を踏み出したのではないか、
そんな気がしてなりません。


新しい選手の獲得を見ても、
今年のドラフト1位で入団した森捕手は、
それこそ『チームの未来を担える選手』として育てていくのではないか、
だからこそ先発投手が欲しいという要望をけってまでも1位指名にこだわったのではないか。

そんな気がしているのです。


だから、
片岡選手と涌井選手には、
それほど固執しなかったということも考えられるのです。


監督に伊原氏を迎えて臨む新たなシーズンは、
『新生ライオンズ元年』
に位置づけることもできるのではと思っています。

ワタシも厳しくも長い目で、
チームを見守っていきたいと考えています。

おもしろくなってきたぞ!!



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