ラグビーW杯NZ大会
予選プールA組 最終戦
日本代表 23-23 カナダ代表
残念ながら、
7回目の挑戦となった今回のW杯も、
結局は勝利には届かずという結果となりました。
ジョン・カーワンという”切り札”を代表監督に据えて5年。
前回のW杯を前哨戦とし、
今回のW杯に賭けていた日本ラグビー界の野望は、
もろくも打ち砕かれました。
代表の強化から選手の選考に至るまですべて、
カーワンに任せての結果ですから、
潔くこの結果の責任をとっての退任ということになるでしょう。
それにしても、
残念でならない結果となってしまいましたね。
体格やキック力などではどうあっても世界の強豪国に挑むことはできない日本代表。
そんな中で、
日本は自国の強みを生かした
【スピード&チャージ】
を標榜し、
着々と結果を残してきました。
今年のW杯前哨戦でもある【パシフィック・ネーションズカップ】においては、
W杯出場国でもあるサモア、フィジー、トンガを相手に堂々の優勝を飾り、
いやがうえにも期待は盛り上がりました。
W杯で戦うカナダには代表戦5連勝中。
これらのことから、
ワタシはこのW杯に臨むにあたり、
『2勝2敗。そしてフランス、NZには捨て身でぶち当たる』
ことを、
半ば既定の路線として頭の中に描いていました。
しかしふたを開けてみると・・・・
甘かったことを痛感させられましたね。
第1戦 ● 21-47 フランス
第2戦 ● 7-83 NZ
第3戦 ● 17-31 トンガ
第4戦 △ 23-23 カナダ
やはりW杯の本番は違いました。
トンガやカナダ、
本番ではボールに対する集中や気迫など、
ギリギリのところで”いつもの”彼らとは違っていた感じがします。
では、
日本代表はなぜ負けたのか。
何が足りなかったのか。
わかりません。
見当も付きません。
しかし、
一つだけ分かることもありました。
それは、
上位の国とは、
根本的に違うということ。
どうあっても追いつけないだろうということ。
日本国内において、
スポーツの中でのラグビーの地位は、
70年代、80年代などと違って明らかに落ちてきているのは自明の理でしょう。
70~80年代、
さらに90年代に入っても『プラチナチケット』であり続けた伝統の早明戦ですら、
いまでは両校の関係者しか入っていないのでは、
と思うぐらいの入りにとどまっています。
さらにその下の年代である高校ラグビーは、
近年ではほとんど地上波での放送はなくなってしまったほどです。
高校サッカーと並んで『正月の風物詩』とまで言われた大会ですが、
今ではさびしい限りの状況です。
なぜ人気がないのか。
やる人も見る人も、
その絶対数が圧倒的に少ない。
それがすべての根源でしょう。
近年ようやく、
トップリーグのチームが”草の根”の活動を行い始めていますが、
フィールド競技で圧倒的な人気を誇るのはやはりサッカー。
子供にも手軽にできて、
しかも頑張ればプロの選手と同じようなスキルを身に着けることができることが、
人気の秘密だと思います。
サッカーチーム、
サッカー教室、
フットサル・・・・・
Jリーグ発足とともに新しく生まれ変わったといえるサッカー界は、
草の根の地道な努力と日本代表の強化で、
いまや日本中にそのすそ野を広げてきています。
競技人口の数は、
サッカーは800万人に近づこうという統計もあります。
それに引き換えラグビーはというと、
・競技自体がわかりづらい
・体をぶつけ合うという特質から、危険というイメージがある
・泥まみれになる
・練習しようにも、一人では練習しづらい競技である
・地域のチームが少ない
などという不利な点を抱えているためか、
2004年の統計ではわずか4万人程度しか競技人口がありませんでした。
7年たった今日、
たぶん競技人口は、
減ることはあっても増えることはないでしょう。
これだけ競技人口が少ないと、
そのパイの中から代表選手を選考しても、
アスリートとして素晴らしい能力を持った選手ばかりが集まることは厳しいと思います。
サッカー日本代表が、
次から次に素晴らしい世界に通用する選手を輩出しているのと比べれば、
厳しい環境というのは一目でわかると思います。
やはり国が競技を強化していこうとすれば、
きちっとした少年時代からの競技環境を作ってやることなどの環境整備をしてあげないと、
難しくなっている時代です。
【突然変異】的なヒーローの出現を待つだけでは、
改革にはなってこないでしょう。
2019年にW杯招致という大きな成果を上げた日本ラグビー界ですが、
このままでは
『大会は大成功に終わりました。やはり日本のイベント遂行能力は高いですね。まあ、残念だったのは、日本代表が早期に敗退してしまったことですけどね・・・・』
というコメントが大会後に発せられることが、
見えてしまっているようです。
それとも大会寸前になって、
【助っ人外国人】
を10人以上起用するような、
そんなチームにしてみますか?
いずれにしても、
今回を見るまでもなく、
日本ラグビーの強化は、
トップリーグや代表のこれまでのような『強化』『改革』では追い付いていかないような気がします。
≪見る人とやる人を圧倒的に増やす≫
このことなしには、
すべては今回のように【絵に描いた餅】に終わってしまうと思われます。
ラグビー界にとっては、
2019年のW杯こそが目指す頂点のようになっていますが、
ワタシはそうは思いません。
2019年こそが始まりだと思っています。
そしてこの2019年を経てもなお、
ラグビーが現在のような状況でしかないなら、
ラグビーという競技は今後日本では日の目を見ない、
『マイナー競技』
の道を突き進むしかないとみています。
そのためにやれること、
まだまだいっぱいあります。
日本開催のW杯はまだ8年後。
8年間でやれることを目いっぱいやって、
人々を熱狂させるようなチーム作り、
進めてほしいと思います。
(まずは協会の刷新かな。いまだにいつだかの首相である森さんが会長やっているようじゃ、ファンや第3者から見ると、なんだかなあ・・・・と思ってしまいますよね。)
しかし・・・・・
昨日のカナダ戦の後の今日・・・・・・
寝覚めが悪いったらありゃしない。
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