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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

公立校の健闘が、大会を盛り上げる。

2018年07月25日 | 高校野球

昨日の北神奈川大会は、
異様な盛り上がりを見せました。

昨日北神奈川大会は準々決勝。
2球場で4試合が行われましたが、
四角に陣取ったシード校に、
勝ち上がりの各校が挑むという構図でした。

4つのシード校は、
東海大相模、桐光学園、横浜商大、慶応。

どのチームも神奈川高校野球界に君臨する強豪で、
挑むチームは桐蔭学園を除けば県相模原、弥栄、白山という、
全国的には全く無名の公立校。

ファンの予想では、
「ひょっとすると、3試合がコールドかも」
というものでした。

まずは慶応vs桐蔭学園。
これはなかなかの好試合となり、
桐蔭が古豪の意地を見せて慶応に迫りましたが、
最後は慶応が実力の差を見せつけての勝利となりました。

これが昨日の序章。

同時に行われた桐光学園vs弥栄は、
ノーシードながら気迫のこもった野球を展開する弥栄が、
3-10と7点ビハインドでコールド寸前の7回裏から猛反撃を開始。
桐光学園の”松井2世”と言われる好投手富田を攻め、
9回には3点差まで迫る7-10と奮闘。
あと一歩というところで力尽きましたが、
素晴らしい試合を見せてくれました。


そして横浜商大vs白山。

白山のエースが奮闘また奮闘。
横浜商大は全く彼をとらえられずに、
1-0と白山が最少得点差を保ったまま試合は後半へ。

しかしここでアクシデントが。

好投する白山のエース小浦が、
折からの高温で足がつって無念の降板。

代わった救援陣が何とか踏ん張ろうとしましたが、
そこはやはり選手層が分厚い私学強豪とは違うところで、
無念のサヨナラ負けを喫してしまいました。
残念のひとことに尽きる、
白山の敗退でした。

しかし、
神奈川高校野球ファンでも名前を知ることのないこの「無名の公立」の快進撃は、
”神奈川野球の聖地”保土谷に一陣のさわやかな風を送り込んでくれました。

そしてこの日のハイライトは、
横浜スタジアムの第2試合で行われた、
東海大相模vs県相模原。

今年の東海大相模は、
言わずと知れた超強豪校で、
選抜ではベスト4。

戦力からいってもこの大会の大本命で、
全国制覇を本気で狙っているチームです。

対する県相模原は、
”名将”佐相監督が手塩にかけて育てたチーム。

中学野球界の名将として鳴らした佐相監督は、
公立校の監督として、
まずは川崎北でチームを甲子園が狙える強豪にまで育て上げました。

そして異動でやってきた進学校の相模原で、
今度もまたチームを神奈川の強豪校に負けないぐらい素晴らしいチームに育て上げ、
数年前にはエース宮崎を擁して第1シードにまで押し上げました。

そして今年。

決して前評判は高くなかったものの、
それでも得意の攻撃力を前面に押し出し、
全国屈指の強豪に果敢に挑む戦いを見せつけてくれました。

東海大相模相手に、
8回終了時に8-6と2点のリード。

しかし勝利がちらつき始めた9回、
そこを東海大相模が意地で大反撃。

主砲・森下が放った打球は、
全員の思いを乗せてスタンドへ一直線。
これで同点に追いつくと、
続くチャンスでサヨナラ勝ち。

本命の東海大相模が、
厳しい戦いを勝ち切って、
4強への進出を果たしました。

県相模原にとっては、
「やり切った」と言える戦いでしたが、
それでも「勝ちたかった」という思いは消えないことでしょう。


しかしながら、
全国屈指の強豪チームに対して、
公立校が果敢に挑んでいく、
そういったことが続けば、
大会は本当に盛り上がっていきます。

県相模原、白山、弥栄。。。。

こういったチームたちがそこかしこに隠れている神奈川、
やっぱり「ハンパね~~~」大会だということですね。


今年は首都圏の4都県はすべて2代表を送り込む”分割大会”となっているため、
思わぬチームの台頭や善戦が目立っています。

昨日閉幕した埼玉県大会でも、
南神奈川では川口が、
北神奈川では上尾が、
決勝に進出して大会を盛り上げてくれました。

オールドファンをたくさん抱える名門・上尾が決勝に進出。
昨年の全国覇者・花咲徳栄に果敢に挑んだのは、
埼玉県大会のハイライトでした。

かつての「公立王国」埼玉にあって(昭和60年までは代表はすべて公立校でした)、
上尾は本当に「埼玉の顔」的な存在のチームでしたね。

浦和学院創設時の監督であった野本監督が、
浦学に行く前に手塩にかけて育て上げたのがこの上尾高校。

その上尾の復活に、
本当にスタンドはわきに沸いていました。

特にワタシなんか、
昔ながらの上尾ファンですので、
「何とか甲子園へ」の思いは強かったですね。

今年のチームの主砲・日野選手は、
あの「上尾最強」とも言えた昭和57年のチームのエースで『伝説の左腕』日野投手の息子ですからね。
感慨もひとしおでした。

日野さんもスタンドで息子の活躍に声援を送っていましたね。
なにせ秋の県大会、関東大会を無失点で駆け抜けた超絶過ぎる左腕でしたから。


そんなこんなで、
公立校の活躍は、
間違いなく大会を盛り上げます。

そして彼らの躍進を、
最後は強豪の私学のチームが阻むという構図、
「ああ、夏の高校野球だなあ」
なんて思ってしまいますね。

さて、
千葉、東京、神奈川、そして群馬。

今日から、
続々と甲子園に名乗りを上げるチームが出てきます。

どこが栄冠を射止めるのでしょうか。


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