ひとつは『さようなら龍生、こんにちは人生』(TBS系など)の、魔族の娘ラフラシア役。
人間の命を吸い取ることを快楽とする悪役です。
この間放送の第9話で退治されました。
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壮絶な断末魔の叫びが聞かせどころでした。
もともと苦痛のあまり絶叫するシーンは得意としていて、一部では「絶叫声優」なんて言われていましたが。
そして、魔族や妖艶な黒天女など悪役が近年増えていて。やった演技が評価されるからまた同じような役が回って来て、さらに慣れることで上手くなるという循環なのでしょう。
小倉唯といえば可愛らしい少女や幼女というお決まりのイメージは、もはや過去のものとなりました。
もちろん今でも、特徴(良い意味でクセ)のあるかわいい声は健在なのですけれど。
自分でもネットラジオで言っていましたが、同じような役が続くのは、声優に限らず「役者あるある」なのでしょうね。
ヒロインには若手が使われがちなので、これから三十路に足を踏み入れてベテラン組に入って行く身としては、悪役や妖艶な役を手札に入れておくのは…
生き残りのためにすごく有利なことだと思います。
もう一つは『パーティーから追放されたその治癒師、最強につき』(テレビ朝日系など)での…
迷宮孤児の少年キース役。
冒険者見習いであるものの、孤児だということで大人たちにいいように利用されひどい目にあう役。
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男の子役は既に深夜アニメでもやって来てはいますが、成長して青年になりかかっている年頃の役は、もしかすると初めてかも。
まあ端役のひとつではありますが、着実に役の幅を広げて経験を積む上で、こういうキャラをきっちりやっておくのは大事なこと。
息長く声優をやって行きたいと本人が考えているというのがよく分かる仕事をしていると思います。
最後にYouTubeで配信になっているWebアニメ(ショートアニメ)に出演しているのをご紹介。
『パンの赤ちゃん』という作品です。
こちらはキャスト紹介。
声優以外に山田孝之さんや、小梅太夫さんも声の出演をしています。
唯さんは頭にリボンを乗っけてもらって喜ぶ、クリームパンの赤ちゃん2号のCV。
そしてこちらが本編。
4分ほどと短いので、ぜひ見てみてください。
声優界の恩人のひとり、花澤香菜さんが共演しているので、現場は楽しかったのではないかと。
あの八面六臂の忙しさの一方で、声の仕事もきっちりとやっている小倉唯さんは偉いですね。
地に足が着いた活動を今後も続けてくれることを期待します。