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アルファロメオと小倉唯

自伝的インタビュー

小倉唯さんの、ニコニコニュースオリジナルでのインタビューがなかなか秀逸です。

ご本人もツイッターでこう言っているので、納得の内容なのでしょう。



生い立ちから、プライベートと仕事両面でのこれまでの来歴については、様々なインタビューで語ったり…

あるいはラジオで話題になったり本に書かれたりして来ましたが…

特にプライベートな来歴については、ここまでまとまったバイオグラフィーになっているものは珍しいです。

これほど率直に、かつ詳細に自分のことをあれこれとさらけ出したのは…

今年は音楽活動の方でソロデビュー10周年という節目ですし、5年間続いたソロラジオが終了ということで…

ひとつ区切りがつくタイミングで今までのことを総まとめして率直に語っておきたい、ということだったのではないかと思います。



あとは私みたいな「素人評論家」がこういうところで書いたりする内容が、ご本人からすると…

「まあそうかもだけど……ちょっと違う気もするよなー」というところがあるので…

この機会に決定版となる資料をひとつ、作っておこうという意図もあるのかもしれないです。

何はともあれ、ご興味とお時間がある方にはインタビューそのものをぜひご覧になっていただきたいので、一応リンクを置いておきます。

小倉唯「20代前半で仕事を辞めることも考えた」。 大学進学して勉強する中で見えた“もうひとつの選択肢”と、それでも声優の道を進むと決めた“きっかけ”とは?

声優・小倉唯さんの人生における「3つの分岐点」。「お仕事を続けるか、辞めるのか、悩んでいた時期があったんです。」と語りました。 子役時代の思い出から、大学進学して...

ニコニコニュース オリジナル



まあ、ほとんどの方はそこまでご興味がないでしょうから、抜粋でご紹介します。

全部を読まれた方は必要ありませんから、飛ばしちゃってください。



まずは小さいころのお話。大部分は割愛しますが…

少女時代は子役の劇団やクラシックバレエを含めたお稽古事と、複数の塾を掛け持ちしての忙しい日々だったみたいです。

お母さんのいうことをよく聞く「良い子」だったんですね。

まあ、一人暮らしをしている今でもお母さんとはすごく仲が良いのと同時に、頭が上がらない存在みたいですが。笑

そんな中で、おそらく群馬在住時代に実行した、唯一の「非行」?について。



ところが子役が忙しくなった小学4年のとき、お母さんと二人で東京に出て来ると、困難な日々になります。



ここでは「いじめ」という言葉を使っていませんが、かつて出した「パーソナルブック yui-itsu」の中のお母さんとの対談では…

お母さんが「今で言うといじめの対象になっていたんですかね」とおっしゃっていました。(93p)

その対談で唯さんは…

「1回、学校に行けなくなったんですよ。でも担任の先生はすごく良い方でしたし、心理カウンセラーの先生に出会えたりもして、いろいろ相談を聞いてもらって……」(同93p)

結果、普通の中学校から、芸能クラスがある私立中学校に転校したという経緯だったようです。

後に大学で心理学を専攻したのも、今の世界でスターになってからも心理カウンセラーになることをずっと目指していたのも、そのときのカウンセラーの先生の影響であるようですね。



「何か人の助けとなるような、人の心を癒せるような存在になりたい」というのは今の仕事をする上でも考えている事なのでしょう。

でも、いじめに遭ったことが人格に与えた影響は決して小さくなかったようです。

本人も別のインタビューで「強烈な心的外傷を受けた」と言っていますから。





かつてのコンビラジオ『ゆいかおりの実♪』のトークの中でも相方の夏織さんに向かって…

「私って、周りから目を付けられちゃうんじゃないかと思ってビクビクしながら生きてきた人だからさ…」

と言っていましたし。

そういう体験は、一度クシャクシャにされた紙が、どんなに伸ばしてももう元には戻らないように、一生その人につきまとうものでもあります。

その影響は現在の唯さんにも、まだどこかに残っているはずです。そしてこれからも影響して行くことでしょう。

でも、様々つらい思い、悲しい思いを経験した人は、つらい人悲しい人の気持ちを汲み取れる、優しい人間になりますから、悪いことばかりではありません。

それでも彼女の救いになったものの重要な一つは「仕事」だったようです。



それでも、学校内での「いじめ」からは逃れたものの、今度は仕事上で「アンチ小倉唯」のアニメファンなどからの、バッシングや誹謗中傷が彼女を傷つけたようです。



彼女が出てくる以前から声優活動と音楽活動を両立する先達はそれなりの数いたはずですが…

そして声優活動と「王道アイドル」的なパフォーマンスを両立するという点では、田村ゆかりさんという前例もあったのですが…

唯さんの場合、あまりに幼なすぎて演技の実力が最初は伴わなかったせいでしょうか…

なぜか「声優とは声の演技だけで勝負するものだ」という原理主義的なアニメファンから、長年叩かれまくって来ました。

いまだにそれを引きずっている「アンチ」もいるほど。当然、本人の気持ちとしてはこうなります。



小学校高学年から中学の最初にかけてはクラスメイトから「いじめ」に遭い、高校時代は「アンチ」からのバッシングに遇い。

役が決まったときにはまだ中学生だった、出世作のひとつであるテレビアニメのプロデューサーが、ラジオでぽろっと漏らした発言…

「俺最近小倉唯ちゃんにさ…無理くり…パパって呼ばせちゃったんだよ。笑」

それをわざとねじ曲げた上に尾ひれを付けて「小倉唯はプロデューサーにパパ活してあの役を勝ち取った」的な誹謗中傷をする者が出たことも。

(私は当該放送を全部聴きましたが、どうやったらあれが「パパ活」につながるのか理解できない。そこはかとなくパワハラの香りがするだけで)

しまいには、こうなってしまいました。



「お仕事どころか、すべての生活を一気に絶ってしまおう」とは、いったいどういう事でしょう。

想像するのも恐ろしい。

もし当時の唯さんが自死を選びでもしていたら…この件以外でも様々、無責任なバッシングで…

彼女を追い込んだ匿名の「アンチ」の人々は…

言葉のナイフで「殺人」を犯したことになっていたわけですが、責任など一切取らず…

卑怯にもそのままだんまりで逃げていたことでしょうね。そういう連中はまさに人間として最低のクズ。

全部ではもちろんないものの、そうしたクズだらけの掃き溜めみたいなのがサブカル界隈、オタクの世界ですから。

今でもそういう連中のTwitterや掲示板の類いを覗くと、人間の醜悪さを凝縮したような界隈なのが分かります。

そこに関わらざるを得ないのだから大変なお仕事。

それでも、仕事そのものが唯さんを救ってくれた部分もあるようです。



そして、先輩からの励ましとアドバイス、サポートも彼女を強く支えてくれたみたいです。





結果、大学卒業の時点で、臨床心理士・心理カウンセラーになって人の心を癒す道と…

今の仕事で人の心の救いになる道、どちらを取るかの分岐点を迎えたときに、声優アーティストを選んでくれたわけです。

もちろん、支えてくれるスタッフに対する責任感や、ファンから寄せられるメッセージに励まされた部分も大きかったようですけれど。

その後の「小倉唯」を同業の上坂すみれさんは、こんな風に表現しています。

「チョモランマの単独登頂をめざしてる登山家みたい」

ストイックに努力と準備を重ね、いろんなものに耐え、一歩一歩高みを目指す、孤高の人。

そしてインタビューでご本人はこう言ってます。





平均的な26歳の女性…というものがあるのかどうかわかりませんが。

あの若さで、いい意味で老成しているというか。

そこまでしっかり人生を歩んでいる人は、なかなかいないと思います。

そして彼女なら、この先もしこの世界が続くならば、今よりずっと大きな存在になって行くことでしょう。

活動の範囲も「声優アーティスト」の枠をはるかに超えて、思いもよらぬところへと広がっていくような気がします。

前もこのブログで書いたように、いつも他人の幸せを願っているし。

本当に、尊敬に値する人。

人が人をリスペクトするのに年齢は関係ないです。

年若くても立派な人はいるし、九十、百になっても幼稚な人間、下劣な人間はいくらでもいますからね。



世界が不安と閉塞感に包まれている時代。とくに我が国の場合は、様々な面でガラパゴス化し…

「発展途上国」ならぬ「衰退国」になりつつある今、この先唯さんの未来がどうなるか、大きな視点からは不透明です。

唯さん自身、ラジオで何度も「私の悩み苦しみなんて、世界的な視点からみたらすごく小さいもの」と言ってます。

加えてもうすぐ還暦に達する私が、小倉唯さんの行く末をどこまで見届けられるかわかりませんが…

生きている限りは応援して、陰ながら、そして微力ながら支えて行きたいと思います。



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