あれから55年・・アンヌのひとりごと

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37階の男・・中丸忠雄氏逝く。

2009年05月05日 21時32分31秒 | 百合子のひとりごと


写真は1968年『37階の男』日テレ、左から中丸忠雄・高橋紀子・菱見百合子。
この作品の主演・中丸忠雄氏が先頃(4/23)急逝なさった。
慎んでご冥福をお祈り致します。

ウ~~ン、懐かしい作品だ・・ウルトラセブンの撮影終了後程なくしての出演だ。
私は14話~最終話まで東宝先輩の高橋紀子さんの降板のため代打出演だった。
中丸氏演じる小説家&探偵・神振太郎の秘書役で合気道2段の葵レナ子役だ。
DVD化もされておらず放映以後殆ど目にしていないから記憶も曖昧だが・・
思い出すままあの頃を書きなぐってみよう。

当時東洋一の高さを誇っていた話題の霞ヶ関ビル(36階)が舞台だ。
それよりひとつ上をいく男(中丸氏)の売れっ子作家のアクション&お色気ありの探偵物語だ。
提供はマツダ自動車一社、
未だカーマニアから耳にする人気の車種コスモやルーチェが劇用車。
毎回ゲストには当時話題の美人で色っぽい女優さんが登場する、
東京のど真ん中が舞台なのだ。

が・・撮影は何故か?関西・宝塚撮影所で行われた。
レギュラー陣は中丸氏をはじめ高城丈二氏、砂塚英夫氏と私。
東京から単身宝塚への仕事場は21才の私にとって心細いものがあった。
レギュラー陣四人の呑み会なんかセブンとは相反し一度もなかったよ(笑)
飛行機工場跡地での立ち回りでブーツの底が滑って入院を余儀なくされた事もあったナ。

武庫川沿いの「宝楽」という旅館が常宿で、撮影所まで徒歩10分、
宝塚南口駅方面から武庫川の橋を渡るとき行き交う宝塚歌劇団の生徒達がそれぞれ
「おはようございます」
って、私に丁寧に挨拶してくる、先輩と思ったか?フフッ悪い気はしないよね♪

あっこの頃だ、上手く芝居が出来なくて監督に怒られ落ち込んだ日、
思い悩んで2日の撮休を利用して思い切って自前で飛行機で東京まで帰った、
その日、東京は凄い事になっていた。
羽田からの帰路タクシーの中で見た光景は忘れられない怖い思いをしたよ。
ゲバ棒持った学生達があちこちの交番を襲撃してた光景を目の当たりにしたんだもの。
そう、昭和43年10月21日の「新宿騒乱10・21事件」の真っ最中、今でもトラウマになってるよ。

あっそうそう、この年の12月、宝塚での撮影も終盤に入った頃、
あの三億円事件のニュースが撮影所にも飛び込んできた。
東京府中でのボーナス強奪事件、あまりの高額に撮影所中が騒然とした事を憶えてる。

あああ、遠い昔の話になっちゃったね。中丸さんやすらかに。