あれから55年・・アンヌのひとりごと

ズバリ!団塊の世代。ひし美ゆり子のブログsince・06・1・14

続・7月になると思い出す・・P-2

2010年09月03日 02時56分18秒 | アンヌのひとりごと
1967年7月某日
私がアンヌ隊員になって初めての撮影です。
初日はセット「メディカルセンター」内の撮影からです。

早めに着いてしまった私、まだ誰も来ていないので暫く古びた撮影所をきょろきょろ眺め落ち着きがありません。

「ひしみさん?早いのね。メイクの成田です、宜しくねっ」
「よ・宜しくお願いします。」
「こっちヨ」
彼女は私を促し小走りに二階に駆け上ると「美粧室」と木札の掛った部屋の鍵を開けてくれました。
20代後半くらいの捌けた感じの女性です。
「はい、このドーランを塗ってね」
一本のドーランと粉の入ったパフ入れを手渡され、自分で化粧をするのです。

「髪型どうする?中途半端ねぇ」
彼女は私の髪をしばらく梳いたり上げたりして悩んでいましたが、そのうち有無も言わせず髪をアップに結いました。
これでイイのか悪いのか、新人の私には何も言えません。

その時の髪型と初日の硬さが丸解りでしょ?この写真(笑)


しかしこの髪型は撮影初日の午前中だけでした。
午後からは撮影現場に顔を出した満田監督の一言で、いとも簡単にボツになるのです。
でも午前中に撮ってしまった分はボツには出来ません、フィルムの高い時代です。
仕方なく髪型をアンヌ自身で直しているシーンを作った訳です。
よく見ると髪型が繋がっていません。
画面で確かめてね(笑)
因にこの時は野長瀬三摩地監督でしたが、髪型とかはこだわらない方でした。

初日の撮影が終わりました。
帰りは何人かのスタッフと揃って遠路駅まで歩きました。
化粧をすっかり落とした私の顔を見るなり、照明技師の新井盛さんが、
「なんだっ、スッピンだと綺麗なんじゃないか。」
化粧が下手だった訳です。
今でこそ、メイクさんの手で化粧をして貰えますが、当時は全部自分自身です。
女優は化粧の研究もしなければなりません。
ドジで間抜けで職業意識の欠けてた私はろくでもない女優でした。
そんなコト皆さまは先刻ご周知でしたね~(笑)

・・と言う事で、初めて会った警備隊のメンバーとの印象等は
『セブンセブンセブン』(小学館)に書いてありますのでそちらを見てね(笑)
本とは切り口を替え、違った目線で書きますからね~。
また気が向いたら続きを書きます、その時まで待っていて下さいね~。

ーつづくーはず。