今日で、関東大震災から100年・・・・・
経験者のほとんどはもういないけれど、経験者から話を聞いている者としては、伝えるべきことなんでしょうね。
私が生まれ育ったのは、震災にも、戦災にも焼け残った墨田区の北部。
その地区で育った小母さんに当時のことを聞かせてもらった。
小母さんは大正6年生まれ、当時小学校に入るか入らないかぐらいの年齢だけれど、自分のところはともかく、川の向こうの火の手がすごく恐ろしかったと言っていた。
墨田区には本所地区、横網に慰霊堂があり、そこに震災と戦災の死者が祭られている。
墨田区では3年生の時に社会科見学でここに訪れました。
慰霊堂の中に入った時、空気が変わったような気がしました。
明るいのに、暗い・・・・
ふっと体が引き締まるような気がして、ウワ~~ンという音のような、声のようなものが頭に響きました。
いろいろな展示物があったのでしょうが、私にはそれらの記憶があいまいで、この時感じた何とも言えない、音の記憶が大きかったのです。
100年前の今日、関東は大きな地震で恐怖と不安に襲われ、流言飛語が飛び交い、恐ろしいことが起こったそうです。
朝鮮人が井戸に流言から、たくさんの人が殺されたそうです。
一応、標的は朝鮮人ということになっていますが、多くの日本人もこの嘘情報が原因で殺されているそうです。
このあたりの事は、『わが指のオーケストラ』(コミックスがもとで映画化もされています)や、今日から上映の始まった『福田村事件』でも取り上げられています。
当時は噂話だったものが、今ではSNSで、あっという間に広がってしまいます。
東日本の時も、今回のコロナ騒ぎの時も、弱い立場の人がこういった流言飛語のターゲットにされているそうです。
いろいろな情報が手に入るからこそ、噂なのか、真実なのかを見極める目と、必要以上に拡散しないという心構えが必要ですよね。