今年のメロン栽培も例年と同じカネコ種苗のグリーンムーンネットとレッドムーンネットの2種類
雑メロンからアールス系への移行を考えつつ、
「面倒くさい!自根で失敗したら時間と労力の無駄」
という自分への言い訳を余裕で受け入れ、今年もこの品種を栽培。
ころたん作る人が翌年もころたんを作るのと一緒です。
メロン栽培のセオリー、小蔓2本仕立ての2果採り。1株から4個収穫予定。
今年は生育が良く5月31日が最初で6月12日ぐらいまで受粉しましたが9日以降の受粉は12節より上ということもあって全部摘果しました。
私の場合、受粉は雌花の花弁を全部取ってから雄しべを押し付けて受粉させます。メリットは
・花粉の着きが良く分かること
・花弁を取ってしまうことが受粉の印になるので受粉作業の抜けがない
の2点です。花弁を取ると出来上がり時にお尻のコルク部分が大きくなるという人もいますが、全部そうしているので比べるべくもないし気にもならないので毎年この方法を採用。
10日後。個体差が大きいのがこの時期の特徴。1週間でグンと成長するメロンなので1日でも凄い個体差が出ます。
実のところネットメロンのネットのないころが一番美しくて好き。
この後硬化期に入りひび割れが発生します。
硬化期の水やりが多いと縦方向の割れが大きくなり少なすぎると全体のネットが入りきらない難しさがネットメロンの難しい所です。
更に10日後の硬化期。今年はひび割れほど酷い縦割れも発生せずに良い感じでネットが発生しました。
この品種は毎年作っているがカタログのような盛り上がったネットになったことが一度もない。
私が下手なのか誇大広告かのどちらかだけど10年作ってカタログのようにはならないので
(誇大広告と自分の中で決めつけ!種苗メーカーさんゴメン)
更に10日後。ほぼほぼネットも出来上がり。
写真にはうまく映っていませんが今年はなんだかんだで8果(でき悪いの入れて9果)しか育ちませんでした。
近年では最低の収量で原因は昨年と同様の蔓ボケが原因です。昨年の土はほぼ入れ替えたのですが初期の窒素過多が今年も起ってしまった模様。
慌てて溶リンを追加しましたが効果がないことも分かったうえでの苦肉の策なので、これはまた来年の勉強課題です。
ここから先はほぼ樹勢の養生。細かいネット入りますが全体としては水やりと病気の管理だけ。
瓜系は樹勢に勢いがあるときはほぼ病気は出ません。簡易ながらもハウス仕立てなので雨の心配はないので温度管理の方が重要。
7月19日には上の写真の真ん中2つの台木部分に蔓割れが発生。葉が枯れたので収穫することに
6月4日と5日の受粉で積算温度が1072℃~1183℃(ハウスなので温度補正2℃プラスで後者)
ネットメロンの積算温度1000℃~1200℃の範囲ですので特に問題ないかと思う。
離層が出切っていないのでちょっと心配だけどお尻のコルクにはヒビも出ているのでこれから追熟すればそれなりのものになると思います。