日経の社説に
「これは郵政改革の撤回ではないか」
と掲載されていた。
本日、日本郵政、次期社長に斎藤次郎・元大蔵次官が決まりました。
与党は優秀な人材は官僚であっても登用すると言ってきたが、こういう露骨な「渡り」を公然とやってのけるのはかなりの幻滅を感じる。
自民党政権時代、日銀総裁に官僚を登用しようとした時、あれほど反対をした党がこうも簡単に「天下り」「渡り」をやってのけるのは非常に印象が悪い。
斉藤氏は小沢一派と聞く。所詮は、小沢の手の中から抜け出せないのかと重うと残念だ。
もっと問題なのは今回の人事。
今の郵政のあり方は個人的には支持していないので改革そのものは構わないと考える。
しかしそれは事業形態についてのみ。
西川善文元社長は知っての通り三井住友グループの会長をやっていた人物で、個人的には大嫌いな人物だ。
どのあたりが嫌いかというのを書くと、
旧財閥である三井系のさくら銀行と住友銀行を合併させたのがこの西川氏。
さくら銀行というのは旧三井銀行と太陽神戸銀行が合併して出来た銀行だ。
私は旧太陽神戸銀行の顧客である。(今やメガバンクにそれぞれ口座は持っているが)
太陽神戸三井銀行がさくら銀行に改名した際は大変嬉しかった。財閥の名前が消えるのはとてもイメージが良いものだったし、桜色を基調とした行員のイメージもさくら銀行になってからのサービスもかなり良いものだった。
ところがさくら銀行と住友銀行の合併により、旧財閥系の名前が二つも並ぶ最悪の名前のメガバンクがいきなり登場することになる。これをやり遂げたのが西川氏だ。
合併後の基盤が住友銀行系ということで基本のサービスが住友銀行系に沿うサービスになった。
さくら銀行は少額の預金者にも良質のサービスを提供していたのだが、合併後は旧住友銀行系が主導。
サービスに関して大口の預金者(最低1億円)以上は客扱い、それ以外は銀行に来てくれるなとアナウンスしたほどで、当時銀行の生き残り競争の一環として基盤強化が急務でわからない話ではなかったが、預金者を馬鹿にしたやり口に閉口したのを今でも思い出す。
そんな人間が郵政のトップにいたわけで、首切りはいい気味だと言いたいところだが、そんなことはない。
人物がいくら嫌いと言っても会社の運営とは切り離して考えないといけない。
今回、亀井金融大が露骨に辞任要求を繰り返し発言し、メディアもそれを取り上げた。
いわゆる「悪人」作りに奔走した印象。
いつの世もそうだけど、改革には人柱ってのがワンセットになっている。
かんぽの宿の一括売却問題など批判もあるが企業再生の方法として全く間違った方法ではないわけで、何故マスコミはその辺りを公平に報道しなかったのかは実に疑問。
100億円超しか価値のないものを2000億円以上もかけて作り出す無駄を旧政権と官僚はやっていたわけで、それこそ問題にすべきなのにそれを大きな問題として報道したメディアは皆無だった。
西川氏の出勤風景を追い回し悪態をついた瞬間を報道する。こういう人物だと報道されればいやがおうにも「悪い人」に見えてしまう。この手のマスコミのやりようは卑劣極まりない。恥ずかしくないのか。
モラルハザードの最先端はマスコミ以外の何者でもない。
こうした洗脳染みた報道を繰り返されれば「悪人」の印象を植え付けるのには充分だったと感じる。
「株式会社は誰のものか」
と言われて久しい。
世間では会社員のものという意見が大半だったように思う。しかし亀井金融大臣は
「100%株主の我々が言っているのだから辞任してもらわないと」
の旨の発言を何度もしている。
株式会社は「株主のもの」と金融大臣が言っているわけだ。
どうしても株主としての権利を行使したいのなら臨時の株主総会を開いて動議を発動して退任を決議すべきなのにそれをしなかったのは特殊とはいえ、民営の株式会社に対する冒涜と考える。残念ながら西川氏に同情を覚える。
まして本年度の株主総会で西川氏は続投の承認を得ている。旧政権が株主だったとはいえ手続きを経て承認を得ているわけで、今回のように株主総会も開かずに辞任に追いやる方法は全く支持に値しない。しかも後任人事が「渡り」となれば尚更。
私は今回の選挙で民主党を支持しなかった(勿論自民、公明も支持していない)がその理由はマニフェストが甘すぎることとメッキが安すぎることが漠然とした不安に繋がったからに他ならない。
とにかく国会を開けと思うばかりの最近でした。
「これは郵政改革の撤回ではないか」
と掲載されていた。
本日、日本郵政、次期社長に斎藤次郎・元大蔵次官が決まりました。
与党は優秀な人材は官僚であっても登用すると言ってきたが、こういう露骨な「渡り」を公然とやってのけるのはかなりの幻滅を感じる。
自民党政権時代、日銀総裁に官僚を登用しようとした時、あれほど反対をした党がこうも簡単に「天下り」「渡り」をやってのけるのは非常に印象が悪い。
斉藤氏は小沢一派と聞く。所詮は、小沢の手の中から抜け出せないのかと重うと残念だ。
もっと問題なのは今回の人事。
今の郵政のあり方は個人的には支持していないので改革そのものは構わないと考える。
しかしそれは事業形態についてのみ。
西川善文元社長は知っての通り三井住友グループの会長をやっていた人物で、個人的には大嫌いな人物だ。
どのあたりが嫌いかというのを書くと、
旧財閥である三井系のさくら銀行と住友銀行を合併させたのがこの西川氏。
さくら銀行というのは旧三井銀行と太陽神戸銀行が合併して出来た銀行だ。
私は旧太陽神戸銀行の顧客である。(今やメガバンクにそれぞれ口座は持っているが)
太陽神戸三井銀行がさくら銀行に改名した際は大変嬉しかった。財閥の名前が消えるのはとてもイメージが良いものだったし、桜色を基調とした行員のイメージもさくら銀行になってからのサービスもかなり良いものだった。
ところがさくら銀行と住友銀行の合併により、旧財閥系の名前が二つも並ぶ最悪の名前のメガバンクがいきなり登場することになる。これをやり遂げたのが西川氏だ。
合併後の基盤が住友銀行系ということで基本のサービスが住友銀行系に沿うサービスになった。
さくら銀行は少額の預金者にも良質のサービスを提供していたのだが、合併後は旧住友銀行系が主導。
サービスに関して大口の預金者(最低1億円)以上は客扱い、それ以外は銀行に来てくれるなとアナウンスしたほどで、当時銀行の生き残り競争の一環として基盤強化が急務でわからない話ではなかったが、預金者を馬鹿にしたやり口に閉口したのを今でも思い出す。
そんな人間が郵政のトップにいたわけで、首切りはいい気味だと言いたいところだが、そんなことはない。
人物がいくら嫌いと言っても会社の運営とは切り離して考えないといけない。
今回、亀井金融大が露骨に辞任要求を繰り返し発言し、メディアもそれを取り上げた。
いわゆる「悪人」作りに奔走した印象。
いつの世もそうだけど、改革には人柱ってのがワンセットになっている。
かんぽの宿の一括売却問題など批判もあるが企業再生の方法として全く間違った方法ではないわけで、何故マスコミはその辺りを公平に報道しなかったのかは実に疑問。
100億円超しか価値のないものを2000億円以上もかけて作り出す無駄を旧政権と官僚はやっていたわけで、それこそ問題にすべきなのにそれを大きな問題として報道したメディアは皆無だった。
西川氏の出勤風景を追い回し悪態をついた瞬間を報道する。こういう人物だと報道されればいやがおうにも「悪い人」に見えてしまう。この手のマスコミのやりようは卑劣極まりない。恥ずかしくないのか。
モラルハザードの最先端はマスコミ以外の何者でもない。
こうした洗脳染みた報道を繰り返されれば「悪人」の印象を植え付けるのには充分だったと感じる。
「株式会社は誰のものか」
と言われて久しい。
世間では会社員のものという意見が大半だったように思う。しかし亀井金融大臣は
「100%株主の我々が言っているのだから辞任してもらわないと」
の旨の発言を何度もしている。
株式会社は「株主のもの」と金融大臣が言っているわけだ。
どうしても株主としての権利を行使したいのなら臨時の株主総会を開いて動議を発動して退任を決議すべきなのにそれをしなかったのは特殊とはいえ、民営の株式会社に対する冒涜と考える。残念ながら西川氏に同情を覚える。
まして本年度の株主総会で西川氏は続投の承認を得ている。旧政権が株主だったとはいえ手続きを経て承認を得ているわけで、今回のように株主総会も開かずに辞任に追いやる方法は全く支持に値しない。しかも後任人事が「渡り」となれば尚更。
私は今回の選挙で民主党を支持しなかった(勿論自民、公明も支持していない)がその理由はマニフェストが甘すぎることとメッキが安すぎることが漠然とした不安に繋がったからに他ならない。
とにかく国会を開けと思うばかりの最近でした。