1日午後8時15分ごろ、横浜市磯子区の新交通システム「シーサイドライン」の新杉田駅で、車両が逆走し、約25メートル後方の車両止めに衝突した。
横浜市消防局によると、9~80歳の15人が負傷し、うち3人が重傷。
いずれの乗客も命に別条はないという。神奈川県警が事故原因を調べている。
新杉田-金沢八景の全線で運転を見合わせている。
運営会社の第三セクター・横浜シーサイドラインなどによると、事故車両は新杉田発並木中央行きで5両編成。
運転士のいない完全自動運転で、進行方向と反対に走りだした。
約30人が乗車していた。車両を制御する司令所は並木中央駅の本社にある。
事故車両の2両目に乗っていた男性会社員(46)は、事故の衝撃で車内のポールに手足をぶつけた。
「発車から5秒後に事故があった。ドンという大きな音がして、買い物袋に入っていた牛乳が飛んだ。突然の衝撃で何があったのかわからなかった」と話した。
同じ車両の女性会社員(51)は「ものすごい衝撃だった」と振り返った。
女性は座っていてけがはなかったが、座席から投げ出された他の乗客は頭から血を流したり、うずくまったりしていたという。
「車内でしばらく何も説明がなく、怖かった」と憔悴(しょうすい)した様子だった。
衝突から数分後に先頭車両から避難できるとアナウンスがあり、2人ともほかの乗客とともに誘導されて車外に出た。
しばらくドアが開かず、「早く出せ」と怒鳴り声が飛んだり、子どもが泣き叫んだりして混乱していたという。
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シーサイドラインは横浜市磯子区のJR新杉田駅から金沢区の京急線金沢八景駅までを結ぶ。
1989年に開業し、94年から完全自動運転を導入した。
臨海部の工業団地や住宅地を走り、沿線には横浜市大病院のほか横浜ベイサイドマリーナ、八景島シーパラダイスなどの観光地もある。
金沢八景駅側は長らく暫定駅だったが、今年3月に京急駅と直結した。
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