『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「7月24日通りのクリスマス」 BUSU、OTAKU、MOTE

2006年12月01日 | 映画
今年のお笑いのトレンドに島田珠代、オアシズ(光浦、大久保)、森三中、北陽、アジアン、ハリセンボンらブス芸人達の妄想話というのがありまして、もてたことのない彼女達の凝縮した濃い設定の話は、本当に面白いのですが、それを彼女達自身が演じたコントは、調子に乗った小芝居で、雨あがり決死隊宮迫がニヤケながら言うところの「はっらっ、たつな~、ほんまに」でした。(http://www.tv-tokyo.co.jp/yarisugi/backnumber/060701/index.htmlに腹立つ顔満載!)

眼鏡とって、髪の毛ちょっといらって、ちゃんと化粧して、着替えしたら美人であると誰もが一目見てわかるこの映画の中谷美紀が、「王子様ランキング」や「いがらしゆみこ漫画」などのブス妄想&オタク面がつぎつぎ発揮する前半は、モテ男の弟が選んだ彼女が自分に似たタイプの娘だったとこが頂点でした。
どうでもいいことですが、私のヨメさんも、私の姉に似てるとよく言われます。
弟という立場は、無意識にそういう選択をしてしまうのかもしれません。
それから、リスボンと長崎が似ていると中谷妄想ではいうのですが、路面電車、海、坂、そして川原亜矢子だと『キッチン』の函館を思い出してしまいます。
その川原亜矢子は、『週末婚』の時と同じく沢村一樹と夫婦でして、沢村一樹の元恋人役はBUSU設定の永作博美でした。

後半は、目覚めた中谷美紀がブスのコスプレをやめていくというだけでして、綺麗になっていく(まぁ、恋すると女性は見られてる意識が強くなって綺麗になりますわ)のに反比例して、なぜか大沢たかおは、ブサイクに見えていきました。
大沢たかお→阪神の鳥谷→安田大サーカスの団長。
それにしても、弟の結婚式であるにもかかわらず、登場人物全員が姉の中谷美紀だけを気にかけてるのには納得いきません。
弟の結婚式ですよ、ここは。
YOU、なんで靴もってきてんの?
上野樹里、よりによってこの場面で言うかな?
佐藤隆太、「あの~、ちょっといいですか」って終わりの会か!
そして、上野樹里の父。
激怒しろよ!
お前は、なんや?飾りか??
喫茶店での二次会も、おらなおかしいやろ!
お父さんをのけものにしないでおくれよ!!
将来、花嫁の父になるであろう、そん時に河島英五が娘のあみるに言った言葉をパクろうと思ってる私には、あの父の立場のなさは屈辱的でたまりませんでした。

また、映画では、“あっち側”と“こっち側”が論じられていましたが、最終的に“あっち側”を選び、素敵なパラパラ漫画の製作者、佐藤隆太までもが“あっち側”に行こうと努力する服装の変化も苦々しく見てました。
“あっち側”の連中が、“こっち側”の方が楽しそうで、居心地がよさそうで、うらやましく思われる、そんな“こっち側”に居ながらにして幸福を追求している身としてはもっと“こっち側”の素晴らしさを伝えてくれよ、と思ったんですが、そもそもこの映画はOTAKUを描いたものではなく、MOTEを描いたものであったんだな~ということに、今やっと気づきました。
その「MOTE」を唱えたYOUは、『木更津キャッツアイ』で観月アサリ役としてぶっさんといい仲になってたんだが、ぶっさんの親父小日向文世と親子丼になるやんといらん心配をさせるのは脚本家金子ありさのイタズラか?

「クリスマスは大好きな人と一緒に過ごす日」だと、これまたYOUがほざいておりましたが、私の大好きな人は、子供たち。
その子供たちが、いずれ「大好きな人と過ごす日」を、お父さんと過ごさなくなるようになるんだな~と思うと、ちょっとセンチになりました。
週末、一緒にツリー出そうね~。


★★★