『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「ブラックブック」 パツキン!

2007年04月21日 | 映画
ヨーロッパ映画のエエとこと、ハリウッド映画のエエとこが、エエ具合にミックスしてましたな。
ポール・ヴァーホーヴェン監督が、ハリウッドに招かれる前のオランダ時代に撮った『女王陛下の戦士』と題材が似てるのに断然面白くなってるのは、ハリウッドでの経験がいかされてんのやろ。
以前にも増してフェチ全開になってるのに、微妙に『第三の男』も想起させる戦争ロマンになってたり、9・11以降の戦争観が入ってたりと、秀逸な話になってるのがすごいわ~。
フェチも極めるとゲージツやね。
で、この映画のフェチ。
過剰なまでのエロ、グロ、バイオレンス、
不愉快キワキワのインモラル、アンチ・キリスト、アンチ・ヒーロー・・・。
でも全開になってたんは、ヒッチコック以来唯一受け継いでる金髪フェチなとことちゃう?
下の毛まで金髪に染めさるシーンなんて、その昔、飾り窓で遊んでた時に、金髪嬢を指名して、いざコトに励んだら、下の毛が黒くて萎えたという経験があったんやろな~と思わずに入られないほど、なんか執拗なまでに撮ってたな~。
今までの、監督の金髪フェチも、すごいで!
オランダ時代も、ずっと金髪起用してて、
『ロボコップ』では、ポストヒッチ監督デ・パルマ映画のミューズ、ナンシー・アレンを起用し、
嫁さんブルネットやから、せめて夢の中だけでは金髪の女がええわ!って話の『トータル・リコール』とか、
金髪女と変態プレイ満載の『氷の微笑』、
金髪にあらずんば、ショウビズの世界では生きていかれへんで~の『ショーガール』、
『スターシップ・トゥルーパーズ』では金髪兵士、
そして、『インビジブル』では、透明人間になったら、やりやいことの一番は、金髪美女のシャワーシーンという超個人的な夢を大画面で映像化!
「ワシの見たいのって、お前らもみたいやろ!」
って、そのとうり!!

『善き人のためのソナタ』のあの人が演じてたドイツ軍の大佐が、妻子を死に追いやったことを、敵国を憎むより戦争の行為自体を憎む立派なお人やった上、切手マニアなとことか、
主人公以上にしたたかに戦争を生き抜いてきたと思しき友だちの女性とか、
脇キャラの方でも、一本の映画が見てみたいと思わすほど、光ってたわ~!
ルトガー・ハウアー、探してたけど出てこなかったな~・・・。


★★★1/2