学名:Cyerce bourbonica
【擬態?している個体】
【若齢個体】
【ヒメイチョウと若齢個体】
年間を通りして確認でき体長は10mmほどに成長し、背側突起は薄い花弁状で触角が二股状になっているのが特徴です。成長するにつれ頭部から触角にかけての黒褐色の模様は徐々に薄れていき、背側突起外縁部の紫色の模様も灰青色に変化していくようです。たしか背側突起縁上にある黄色の点線状模様が和名の由来だったような気がするのですが、記憶が曖昧になってしまい定かではありません。
短い海藻に覆われた岩場や砂交じりの岩場で、触角を隠し背側突起だけを見せてじっとしていることが多く、背側突起に見覚えがあれば確認するのは容易かも知れませんが、知らなければ見過ごしてしまい、ウミウシであると認識することが困難なことより擬態行動と思われます。イソギンチャク或いはソフトコーラルのようなものに擬態しているのではないかと思われます…たぶん。
10m以浅の砂交じりの岩場に生育するヒメイチョウを餌としそれへの依存度が高ためか、同ウミウシも同じ浅い水深で確認されることが多い。ヒメイチョウが抜殻のように透明になっていることがあり、このウミウシに体内の葉緑体を吸われてしまった結果のようで、海藻を食べるというよりは吸っているという方が適正な言い方かも知れません。このような摂餌方法は他の草食系ウミウシでも確認でき、透明になった海藻を見かけたら周辺を注意深く確認するとウミウシを見つけることが多々あります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます