『せやから いつまでぶっさいくな顔してぶーたれとんねん。』
『うっしゃい ちびたん。ちっこい背して話しかけんといてっ』
『って背 関係ないやろっ でかたん。』
『ふんっだっ』
言いたい事ゆうだけゆうて ぷいって視線逸らしたリサを見て
オレはこっそりと溜息ついた。
些細なことで喧嘩して数時間。
仲直りしようと折れたオレに対してリサはぶーたれとる。
何がご不満なんや(泣)
『はぁ…』
何回目かのため息は 誰の耳にも聞こえるほどの声。
『あ゛ーため息なんかつかんといてよ、うっといっ ためいきロカビリーなんはあたしの方や!!』
ためいきロカビリーってなんやねん。
これっていわゆる八つ当たりって奴ちゃうんか?
『はいはい 悪かったな。ちゅうかうっとかったらこっから出て行ったらええがな。』
オレが半ばヤケクソでそう言うと リサはぐるんっと身体をオレに向けて
ばしんっ!!!と背中をどついてきた。
『いたっ ておまえなにすんねん。暴力反対』
『大谷のあほ! 何で 出て行ったらええなんて簡単にゆうんよ アホーっ!!』
『は?』
振りかえったオレの目に入ったんは今にも泣きそうなリサの顔。
その顔を見た瞬間 罪悪感が心に入って来てオレは慌ててリサの手を取った
『な…泣くなリサ。』
『泣いて…へん…もん。うぇ…泣いて…うわーーーーーーんっ!!』
リサの頬を両手で包むと同時にあふれ出た涙。
『いくら…喧嘩してても…あほ…ゆうても…出て行ったらええとか 嫌や。』
オレの出ていけという言葉がリサの心に刺さってしもたらしい。
好きな人に言われたない…そういいながらリサは大泣きし始めた。
『リサ…。』
名前を呼んで目じりにひとつキスを落とす。
そうするとリサはおとなしゅうなってくれた。
『大谷のあほーーーー ちびたん。』
『はいはい オレはあほでちびたんや(笑)』
リサを抱き締めるとそれに答えるかのように抱き締めかえしてくれた。
『大谷 ごめん。ぶーたれてしもて…』
『オレも…無神経に 出て行ったらええやろなんて…』
絡まった二人の視線…
その後に重なるのは 唇と…
『リサ 仲直りしよ…』
『うん。』
end