あかん…
あたしアホや…
あれだけ大谷に『頼むで』って言われたのに
なんと海坊主のライブチケットと一緒に携帯も落としてしもた。
連絡取りたいのに どうしよーーーー。
『あっ 小泉こんな所におったんかいっ』
大谷があたしを見つけてくれた。
けど 横に知らん女の子。
大谷とお似合いのその子…誰なん？
じーっと見つめると…
『あんな小泉 彼女は…』
もしかしたらチケットなくしたあたしに腹を立てて落ち込んでて
そこへやってきて慰めてくれた子で…
もしかしたら付き合う…。
せやんなぁ あたしみたいなおっちょこちょいのすっとこどっこい
彼女にしてたら疲れるだけやんな…
ここはええ女気取って潔く…
『…大谷 さいならっ』
『えっ?』
『その子とラブラブお幸せに…。』
『ちょ 小泉待て!!』
大谷の声が追いかけてきてくれるけど
あかん あかんよリサ 振り向いたら負けや泣いたら負けや
走れはしるんやーーーーーーリサっ
あたしは公園まで全力疾走した。
そこに大谷の声も姿も追いかけては来てなかった。
『大谷 幸せになってやー』
夕焼けの空があたしの涙を受け止めてくれるから大丈夫
★★★
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