『なぁ 大谷知ってる?こないだまゆどんに聞いたんやけど…
サンタさんってほんまにおるんやって(笑)』
『はぁー???』
小泉がとーとつにゆうた言葉に
オレは頭を抱えた
(一体オレはいくつの奴と話しとるんや)
永遠の17歳とは口だけで
もう20歳を超えようとしている小泉…
これって肯定したらええんか否定してもええんか…
『あたし今までは信じてへんかってん…
だっていっぺんもあたしの欲しいもんくれへんかったし…』
『へーーー(棒読)』
『まゆどんがゆうには手紙かかんとあかんって…』
おいおいまゆどんさんよーーー
おまえは小泉に何を教えてくさっとんねん。
『へーーー(再度棒読)』
『やっぱし願うだけやったらあかんねん。
お手紙書いておねだりせんなあかんって思ってん でな…』
はいってオレにピンク色のウサ柄封筒を押し付けてきた。
『えっ?』
『デヘヘヘ❤』
まてってサンタさんあてならサンタに渡したらええやんけ…
ってそもそもサンタは架空の空想物
そいつに手紙なんて渡せるはずないと断言できる
『オレに渡しても…サンタに伝わらんと思うで』
『そんな事ないもーん ほなっ』
自信満々にゆうて小泉は去って行った。
★★★
『で…一体何書いてんねん。』
残されたオレはさっきから封筒とにらめっこをしとった。
昔サンタはおとんやって聞いた…
という事はまさか小泉んのおっちゃんに…
ちゃう ちゃうな…。
くるりと封筒を裏返したら宛名は『サンタさん』ではなくて
『大谷へ』って書いてあった。
『大谷…ってオレ? えーーーなんでやっ』
10秒考えて出た答え
そっか小泉はサンタがおるという事は本気で信じてるわけやなくて
ただ照れ隠しでオレに対するプレゼントのおねだりをしとる
ってわけで
この手紙はソレやねんな
金欠状態のオレに『クリスマスに欲しいもんなんやねん』って
聞かれて首を横に振ったんはただ言いにくかっただけで…
まあこうして欲しいもん書いてくれるほうがええ…。
オレあてやねんからと
封筒から手紙を取り出し広げて読む。
サンタさんへ
24日は大谷とまったり過ごしたいです。
部屋でチキンとクリスマスケーキ食べて海坊主見たいです。
リサ
『って こんだけかいっ』
手紙に向ってツッコミいれる
小泉はコレだけのために手紙を書いたんか?
こんな事直接ゆうたらええやんけ
サンタも管轄外やろ(笑)
まあ…えっか
今年は小泉の彼氏兼サンタという事で(笑)
end
フフフ…そうそう、「恋人はサンタクロース」やもんなあ、リサ♪