(祭)たまには こんな日も

『はぁー　うっといなぁ…はよ終らせて　帰ろっと…』

放課後の教室の中
本日日直の　あたしは　日直日誌を仕上げていた。

相方の　大谷は　部活…って　あたしに押し付けてん…。

中尾っちは　風邪でお休み
その看病でのぶちゃんは　急いで帰ったし

千春ちゃんと鈴木君は塾やねん…
あたし　帰りは　ひとりなんかなぁ…。

外は　雨…。

日直日誌の天気…

昨日は晴れで　今日は　雨…

昨日は、夕陽が　キレイやったなぁ…
そんなことを思い出しながら　書く天気は　雨…。

職員室に　日誌を届けて…。
あたしは　バスケ部が練習している体育館に　急いだ。
もしかしたら…一緒に帰れるかも　しれんもんっ…

けど　体育館だれも　おらんかった…

『大谷　あたしに　日直押し付けて　帰ってしもたんかなぁ…ふぅ…』

下駄箱から　出口へ行けば、雨の音が更に良く聞こえてきた。
鞄から　折り畳み傘を　出して…っと

ない…ないですやんっ…

『あー　傘…。ええわっ　雨ぐらい走ってくっ』

靴を履いて　気合いを入れて走る準備で　靴紐をぎゅっと結んだ時

『おまえ　傘ないんか?』

声のする方向へ振り返ると、あたしの大好きな人が　笑顔で待っていた。

『大谷　部活…』
『雨やから　早めに終った(笑)』

『体育館やのに…雨関係ないやん…』
『まあ　ええやんけ…　なぁ　小泉　傘ないんなら…入れたるで・・・』

『うんっ　いれて　そんで　傘は　あたしが　さすぅーーーーーーー』
『ええわ　オレが　傘さしたるわ・・』

『ぬれるもーん…』
『ええから　帰るぞ…』

『うんっ』

たまには、こんな雨の日も悪くないよなぁ

END