パリのアートでお散歩

パリ近郊の芸術に関する情報、画家や絵、音楽に纏わる場所をブラリ散歩がてら紹介します。

南三陸町支援チャリティ-コンサート パリ

2012年03月27日 | Solidarité JAPON 頑張れ
3月20日(火)

先日に続き、14区のパリ国際大学都市の日本館で行われた、アマチュアピアニストの 谷口博章氏によるチャリティーコンサートに行って来ました。

[谷口博章氏のプロフィール] 1970年、岡山県出身 
5才からピアノを始める。関西学院大学法学部卒業後、西宮市役所に勤務しながらピアノの研鑽を続ける。
受賞経歴 多数
2005年 パリ、エコールノルマル音楽院のディプロム取得
2008年 日仏交流150周年記念事業の一員として東京、名古屋でリサイタルを開催

公務員で、ピアニストでもある谷口氏は、東日本大震災発生後、1ヶ月経過した2011年4月11日から約2週間、宮城県南三陸町へ派遣され、町長の片腕として、広報業務、町長秘書業務を担当しました。
そして、被災地の学校等に直接問い合わせ、津波から逃れたピアノを借りて、少しでも被災者の心を癒せるならと、各地でコンサートと活動を重ねています。
あれから1年経った今、被災地の復興への道のりはまだまだ険しい状況にある事を伝えるために、そして南三陸町の子供たちの学校生活を支援するために、パリでのチャリティーコンサートを企画しました。



[第1部] 南三陸町での活動報告 
谷口氏自身が撮影された写真や映像を見ながら、震災直後の現地の様子や、現地での活動について話をされました。町長さんをはじめ同僚の公務員の方たちが、生死を懸けて町民を助け、町を救おうと使命をまっとうされている事。



 [第2部] ピアノコンサート これまで南三陸町で演奏してきた作品を中心に。

(慰め、心の癒し)  リスト コンソレーション第2、第3番
         ショパン ノクターン第2番
(苦悩、深い悲しみ) ショパン ノクターン第13番
          ワーグナー、リスト イゾルデの愛の死
(船出、希望、勇気) フォーレ バルカローレ第1番
          リスト  波を渡るパオラの聖フランシス
          ショパン ポロネーズ第6番 英雄



実際にその場で生きた者だけが出せるような、力強くそして慈愛に満ちた演奏でした。

祝島の島民の原発反対運動

2012年03月26日 | Solidarité JAPON 頑張れ
3月17日(土) Un an déjà 1年経って。

福島原発事故から1年経過した3月、パリでも日本支援のイベントが数多く行われています。

14区にある国際大学都市、日本館で、展覧会 "新世界の始まり"と
瀬戸内海に浮かぶ美しい島、祝い島、島民の80年代から続く原発反対運動を題材に、北欧の1つの小さい村が、原発の建築を廃止し、100% 自然エネルギーで島民の生活を賄っている例、をドキュメンタリータッチで描いた小映画
 "ミツバチが地球を回転させるように" Comme l'abeille qui fait tourner la terre の上映会が、行われました。 

自然災害でわれわれは何を学んだのか。
福島原発事故から1年たった今、原発の危険性、人々の生活に及ぼす影響を、ドキュメンタリー映画を通じて考える。
祝い島の島民は、瀬戸内海の温暖な気候に恵まれ、(海の幸)鯛をはじめ、わかめ、ひじき、(山の幸)みかん、びわ、などを売ってつつましく生計をたてています。自然を敬い、自然と密着した生活。
そこへ政府が、中国電力の原発建設を許可し、強硬しようとした事実を交えながら、建設後の汚水が瀬戸内海に大量放水されたら、島民の生活だけでなく、広大な地域に及ぶ自然被害の大きさを予告し、恐怖を訴える。

美しい映像ながら、直接私達のひとりひとりの心に、問題を投げかける。。。
これ以上、地球を汚すことなく、自然と共存していく方法はないのか? どうすれば良いのか? 至急に!!!
一人でも多くの人に見てもらいたい、素晴らしい映画です。









ノートルダム大聖堂でのミサ 佐渡裕指揮

2012年03月09日 | Solidarité JAPON 頑張れ
3月9日(金)

東北地方を襲った大災害から1年になる3月、パリでは日本支援のイベントが数多くおこなわれます。

パリ、ノートルダム大聖堂で東日本大震災のための夕べの祈りミサ、そして指揮者 佐渡裕とスーパーキッズ、オーケストラによる鎮魂の演奏が行われました。

夕べの祈りミサ 17:45
オーケストラ演奏は 19:00 からでしたが、ミサが始まったときから、大きな聖堂の中はパリ在住の日本人他、大勢のフランス人、旅行者も含め、日本に心を寄せて集った人人で、いっぱいでした。
スーパーキッズ、オーケストラは神戸大震災後に結成されたと聞いています。指揮者、佐渡裕と共に祈りを込めて、東北地方の被災地でのコンサート活動を行っています。
学生で結成されているオーケストラとは思えないくらいの、成熟し、磨かれた音で、皆さんの才能に感動しました。
バッハの、静かで荘厳な曲でも、穏やかな演奏でありながら、体の奥から湧き出てくるような、生命力と強いエネルギーを感じました。

演奏曲 バッハ      G線上のマリア
    チャイコフスキー 弦楽セレナード48番
    芥川 也寸志   トリプティーク
    いずみたく    上を向いて歩こう   他
 
コンサート前のセーヌ川 


ノートルダム大聖堂の左横を通って会場へ。