Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

国際版・修羅の街の風景

2015-10-19 22:07:23 | コラム

ゾンビイベントで銃乱射、1人死亡=米フロリダ州 (CNNの記事より)

度々登場している元職場のIさんの話です。

Iさんは長らくアメリカはロサンジェルスに住んでいました。
1992年にロスで起きた大規模な暴動、いわゆる「ロス暴動」も経験しています。

とはいえ、当時住んでいた地区とは場所も住民の層も全く異なる地区だったため、実感はなかったそうです。
全く同じことを、やっぱり当時ロスにいた友人から聞いたこともあります。

Iさんは当時、自動車保険の仕事をしていました。
ここがいかにもアメリカらしいのですが、顧客が事故を起こしたら、保険屋は警察や救急車よりも早く駆けつけます。
そして、即座に事故の実況見聞をして写真を撮り、証拠を残すのです。
実際、中にはかなり凄惨な現場もあったりして、精神的にきつかったそうです。

そこから後は弁護士さんの仕事です。
Iさんによれば、アメリカでは弁護士の中でも交通事故の専門家は、べらぼーに儲かるそうです。
大金が動くわけですから、自動車の保険屋は必死になって我先にと現場に駆けつけようとするわけです。

そんなある日、Iさんの同僚がとある事故の報告を受け現場に駆けつけることになります。
そこへの最短距離は、折しもロス暴動が起きている地区を突っ切る必要がありました。
そして、どういう判断だったのか、車で通り過ぎるだけなら大丈夫だろうと高をくくって出て行ったそうです。

その後、仕事を終えて現場から帰ってきた同僚の姿を見て、Iさんは驚愕します。
車のガラスは全て割られ、自身もいくつも切り傷を作って、命からがら帰ってきたのでした。

事故現場に向かったはずが、自分の車が事故の現場になってしまった、そんな本場の修羅の街の一幕でした。

コメント
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