ネットオークションの恐怖

祝日の今日、我が家に荷物が届いた。「折りたたみ厳禁」の注意書きつき。
またネットオークションで着物を買ってしまったのだ。買う予定のなかったものを、うっかり買ってしまったのだ。買ってしまったのは、憧れの白大島で、道中着とのアンサンブルになっていたもの。

白大島は、着物を着るようになってからずっと憧れていた。だんだんと作り手が減ってきていると方々で聞いたこともあって、その憧れは募るばかり。
でもここのところ、着物投資額が予算を大幅に上回っており、赤字国債を乱発する日本国家予算のような状態になっていたから、しばらく買い物は控えようと心に決めていたのだ。また、どうせ憧れのものならば、ネットオークションなどではなく、ちゃんと店舗で実物を見たうえで納得して買おうと考えていた。

ああ、それなのに。
白地に抽象的な薄いグレーとブルーで椿柄が一面に織られているこの着物、八掛けは薄紫色で私好み。白大島は、ピンクなどを使った華やかなものも多いけれど、これは色味も押さえてあり、それが非常に好ましかった。心惹かれていたのは確かだ。でも呉盟会で買った帯の支払いもまだだし・・・と思い、クリックする手を自分で押さえていた。

でもやっぱり気になって、オークション期間の最終日、いったいいくらぐらいの値付けがされているのか、見つけた時点の値段より自動入札価格が高く設定されている模様。どのぐらいの価格なのか確かめたくなって、ついお試し入札を繰り返してしまった・・・。そうしたら思ったより手前（＝リーズナブルな）の価格だったらしく、気づいたときには私が最高額入札者に。えーーー！

人気の白大島だから、きっとすぐに上回る価格が他の人からビットされるだろうとおもっていたら、そのまま時間切れで私が落札者にーー！！

オークションって不思議なもので、どうしてもほしいと思ってがんばっても落札できないときは全くだめだし、あまり欲を持たずに入札すると、簡単に落札できちゃう。それが怖いところなのだけど。ああ、これまで何度そうして着物を手に入れちゃったことか・・・（でもそういうものこそ、無難なものを選んでいるせいか、着用回数が多いかも）

気に入った柄でも合ったので、落札できたのも何かの縁だろうと観念した。
ところが縁があると思っていたのはこちらだけだったらしい。ネットバンクから振り込もうと思ったら、暗証番号の入力ミスをしてしまい、口座がロックされてしまった。ちょっと忙しかったこともあり、銀行にも暫くいけず、結局振込みができたのが落札した翌週のこと。

トラブルはまだ続く。
配達指定をした日曜の夜、指定時間を過ぎても届かないのでおかしいなあ・・・と思っていたら、佐川急便から「急に荷物が増えたので今日中に届けられない」という電話があった。なにー！？
自分のところの取り扱い量もコントロールできないのか？この会社は？？

そして本日、やっと到着。
苦労があるほどかわいいってもんです。絶対着こなしてやるー。
でも、しばらく着物購入は封鎖。お金もないし、何よりしまうところがもうございません。

ちなみに私のほしかった白大島のイメージは、昨年発売の「美しいキモノ」冬号掲載のこれでした・・・。

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