メインイベントだった「真言声明(しょうみょう)」が終わる頃、遅れてきた友人にもやっと出会えた。さ~、お席もじゃんじゃん回りますよ!
今回のお席は以下の通り。
濃茶席〔楓の間〕 石州流東京大口派 山根宗芳
薄茶席〔月窓軒〕 裏千家 白梅会(中島宗基業躰主宰)
薄茶席〔不昧軒〕 表千家 富田静枝
聞香席〔忠霊堂〕 香道御家流 霽月会 長濱閑雪
点心席〔茶 堂〕 三友居(謹製 義援点心)
Facebookでお声掛けくださったのは、この石州流の方。
会社勤めをされながら、「リーマン陶芸家」として、作陶にいそしみ、かつ、茶道をたしなまれているのだとか。
まったくお会いしたこともない方のご縁から、こうしてお茶会に参加できるのだから、IT技術ってすごい。
石州流は、江戸時代初期に生まれた武家茶道の一つで、流祖が「石見守」だったことから「石州」と名乗ることになったのだとか。
大老 井伊直弼が学んでいたことで、私はその名を聴いたことがあった。
詳しい事情はよく知らないが、山陰から兵庫県あたりを中心に発展したのと、流派が細かく分かれて大同団結しなかったのとで、東京ではあまり知られていなかったらしい。
今回、東京でお茶席を設けたのが70年ぶりというからびっくり。
そこまで貴重な席とはしらず参加した私。寄り付きからびっくりさせられる。
まず、白湯を運んでこられたお運びの女性たちは、全員が袴姿。
つねづね、お茶の所作には、着物よりも袴が向いているのではないかと私は思っていたのだが…
武家流というのであれば、なおさらかもしれない。(いや、単なる演出かもしれないが)
お茶席でのお運びは、なんとお坊様!
さっき、真言声明(しょうみょう)を聴かせてくれた、あの方たちかしら?
考えてみれば、茶道は仏教と深いつながりがあるわけだから、ここにお坊さんが登場するのも理にかなってはいる。
しかし、こんな体験は初めてだから、動揺してしまった。
お点前を務めるのは、件のリーマン陶芸家。
茶道は3年しか習っていないとおっしゃっていたのに、立派な茶人ぶり。
それに引き換えわたくしは、最近は週1のおけいこに通うばかりで、まったく練習に心を入れていなかったのですが、反省いたしましたよ。
お茶菓子は、蓮の葉に露をかたどったもの。青竹のお皿(?)も瑞々しく、春にふさわしい風情。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/7a/fdaacdc75738d334433d13996434bb33.jpg)
<ブログ:「若女将(見習い)日記」から借用>
石州流のお席があまりにもインパクトが大きかったので、他のお席の印象が薄まってしまったのはいかんともしがたい。
しかし、お決まりの「お正客をお願いいたします」コールは、いつもより激しかったような。
謙譲の美というけれど、これだけ正客のなり手がいないっていうのも、ちょっとどうかと思うんですが。誰かが引き受けなければ席が開けないんだから…それなりの方たちは、ボランティア精神発揮して引き受けてほしい。
しかし正客を決めるときには謙譲の精神を発揮する人たちも、席入りにはどん欲なのが面白い。
あるお席では、少々オペレーションの要領がよくなかったせいか、寄り付きで待っている人が、全員、次の席に入れるかどうかがわからないという状況が発生していた。
その中の一人の女性が、「私のほかに4~5人いるんです。いまトイレに行っているんです。入れるんですか!」と、かなりしつこく、席を持つ方に詰め寄っている。
順番に入っているんだから、たとえその人は入れたとしても、他の人の分の整理券を持っていなければ、後から来た人の方が優先じゃないか…と思うのだが、どうもそれでは納得できないらしい。
「では整理券(履物を預けた順番を記した券)で確認しましょう」と申し出たものの、はたして何晩までが次の席に入れるか、席担当者がはっきり答えてくれないものだから、くだんの方はエキサイト。
結局、全員詰め合わせて入れたのでことは治まったのだが…
その後のお席で、その詰め寄っていた人と隣り合わせになった私。でも他流の私に快くお作法を教えて下さったので、決して悪い人ではない、むしろ、親切な人であることがよっくわかった。
お茶席は、かなり人を強引にさせてしまうものらしい…。
今回は、私は初めてすべての席を回ることができた。
達成感!
数をこなすことで、やっと「お席を楽しむ」という余裕ができてきた気がする。
お道具は、まったく覚えられないけれどね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/5b/c1d24a5fb2a6a1c6b99e4323b139187e.jpg)
<帰宅後、撮影>
今回のお席は以下の通り。
濃茶席〔楓の間〕 石州流東京大口派 山根宗芳
薄茶席〔月窓軒〕 裏千家 白梅会(中島宗基業躰主宰)
薄茶席〔不昧軒〕 表千家 富田静枝
聞香席〔忠霊堂〕 香道御家流 霽月会 長濱閑雪
点心席〔茶 堂〕 三友居(謹製 義援点心)
Facebookでお声掛けくださったのは、この石州流の方。
会社勤めをされながら、「リーマン陶芸家」として、作陶にいそしみ、かつ、茶道をたしなまれているのだとか。
まったくお会いしたこともない方のご縁から、こうしてお茶会に参加できるのだから、IT技術ってすごい。
石州流は、江戸時代初期に生まれた武家茶道の一つで、流祖が「石見守」だったことから「石州」と名乗ることになったのだとか。
大老 井伊直弼が学んでいたことで、私はその名を聴いたことがあった。
詳しい事情はよく知らないが、山陰から兵庫県あたりを中心に発展したのと、流派が細かく分かれて大同団結しなかったのとで、東京ではあまり知られていなかったらしい。
今回、東京でお茶席を設けたのが70年ぶりというからびっくり。
そこまで貴重な席とはしらず参加した私。寄り付きからびっくりさせられる。
まず、白湯を運んでこられたお運びの女性たちは、全員が袴姿。
つねづね、お茶の所作には、着物よりも袴が向いているのではないかと私は思っていたのだが…
武家流というのであれば、なおさらかもしれない。(いや、単なる演出かもしれないが)
お茶席でのお運びは、なんとお坊様!
さっき、真言声明(しょうみょう)を聴かせてくれた、あの方たちかしら?
考えてみれば、茶道は仏教と深いつながりがあるわけだから、ここにお坊さんが登場するのも理にかなってはいる。
しかし、こんな体験は初めてだから、動揺してしまった。
お点前を務めるのは、件のリーマン陶芸家。
茶道は3年しか習っていないとおっしゃっていたのに、立派な茶人ぶり。
それに引き換えわたくしは、最近は週1のおけいこに通うばかりで、まったく練習に心を入れていなかったのですが、反省いたしましたよ。
お茶菓子は、蓮の葉に露をかたどったもの。青竹のお皿(?)も瑞々しく、春にふさわしい風情。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/7a/fdaacdc75738d334433d13996434bb33.jpg)
<ブログ:「若女将(見習い)日記」から借用>
石州流のお席があまりにもインパクトが大きかったので、他のお席の印象が薄まってしまったのはいかんともしがたい。
しかし、お決まりの「お正客をお願いいたします」コールは、いつもより激しかったような。
謙譲の美というけれど、これだけ正客のなり手がいないっていうのも、ちょっとどうかと思うんですが。誰かが引き受けなければ席が開けないんだから…それなりの方たちは、ボランティア精神発揮して引き受けてほしい。
しかし正客を決めるときには謙譲の精神を発揮する人たちも、席入りにはどん欲なのが面白い。
あるお席では、少々オペレーションの要領がよくなかったせいか、寄り付きで待っている人が、全員、次の席に入れるかどうかがわからないという状況が発生していた。
その中の一人の女性が、「私のほかに4~5人いるんです。いまトイレに行っているんです。入れるんですか!」と、かなりしつこく、席を持つ方に詰め寄っている。
順番に入っているんだから、たとえその人は入れたとしても、他の人の分の整理券を持っていなければ、後から来た人の方が優先じゃないか…と思うのだが、どうもそれでは納得できないらしい。
「では整理券(履物を預けた順番を記した券)で確認しましょう」と申し出たものの、はたして何晩までが次の席に入れるか、席担当者がはっきり答えてくれないものだから、くだんの方はエキサイト。
結局、全員詰め合わせて入れたのでことは治まったのだが…
その後のお席で、その詰め寄っていた人と隣り合わせになった私。でも他流の私に快くお作法を教えて下さったので、決して悪い人ではない、むしろ、親切な人であることがよっくわかった。
お茶席は、かなり人を強引にさせてしまうものらしい…。
今回は、私は初めてすべての席を回ることができた。
達成感!
数をこなすことで、やっと「お席を楽しむ」という余裕ができてきた気がする。
お道具は、まったく覚えられないけれどね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/5b/c1d24a5fb2a6a1c6b99e4323b139187e.jpg)
<帰宅後、撮影>
お召しの訪問着、華やかでよくお似合いです~。手を悪くされたとのこと、どうぞ無理なさらず、マイペースで…。
しかし、お席の調整難しそうですね。
上品にお断りしても、わだかまりが残りそう。
あと、お茶は絶対手順が覚えられない自信があるので、別の機会にご一緒してください。別の機会がないからって話ではあったんですが。
お席を全部回れたのは、めぐりあわせがよかったんでしょうね。それから、最後はお席をもたれた方が延長してくださったりしたのにもぐりこめたりしたのもラッキーでした。主催者の皆さまに大感謝です。
寄付きで、正座椅子も大活躍してくれたこともあって、足にも支障なく回れたのでした。いろんな意味で、ラッキーな一日でした。
足もよくなってきたので、機会があればお茶会もご一緒させてください。
お茶会の席を持つのは、オペレーション面ですんごく鍛えられると思います。
まだ習い始めて間もない頃、うちの先生が席をもたれた時に裏方しましたが、当日の参加者数と年齢層などを想定し、いかに潤滑に、気分よく参加していただたくか、チームワークの発揮どことでもあります。これはサービス業そのものじゃん…と思いましたね。お茶席を円滑に運営できる人は、仕事もきっとできるのだと思います(^^)。
お茶は、確かに手順にややこしさはありますが、基本は他の人のまねをすればよいので、むしろ楽なんじゃなかな~(^^;)