嵐の中の着物

１０月最後の土曜日、関東地方は台風の接近による強風と雨の悪天候だった。
何も楽しい週末を直撃しなくてもよいだろうに・・・。土曜日はお茶のお稽古日。つまり週に一度の着物着用デー。なのに、この悪天では着ようという気持ちが萎えてしまうではないか。

しかし今の私には強い味方がいる。
つい最近、雨でも強いと購入した「英」のポリエステル素材の小紋だ。

”高級ポリエステル着物”の「英（はなぶさ）」は、「きもの*Basicルール」などで紹介されているのを読んで以来、便利そうだなあと気になっていた。お茶を習っているので、雪や雨の中のお茶会など、悪天候でもどうしても着物を着なくてはならない局面にぶつかる可能性は十分にある。そんな時に備えて購入しておくのがよいかもしれないと考えたのだ。

実はポリの着物は一着すでに持っているのだけれど、着物を着始めた当初に着付けの練習用にと買ったもので、ちょっとサイズが大きいし、見た感じがいかにも化繊とわかる素材感なので、お茶会などに着ていくには気がひけるものだった。そこいくと「英」は、見た目では絹と見分けがつかないというではないか。

しかし、高級を標榜するだけあって、誂えるにはそれなりのお値段がする。そこでリサイクルのものはないかとネットで探してみたけれど、やっぱり人気があるのか、サイズ・状態・色柄ともに条件に合致したものにはなかなか出会えなかった。

そんなある日、ネットオークションのある店舗で「英」の着物が多数、出品されているのに遭遇。

ううむ。
ヤフオクは封印したはずの私。
しかし状態がよくサイズも柄も希望にであったのは千載一遇のチャンスか？

で、「ヤフオクの禁」を破って買ってしまったのがこれ。



紺色の地に色とりどりの折り紙模様がちらばった小紋。
帯のあわせ方によってはお茶会でも着られそうじゃないか。

これはチャンスと入札したのはよいが、最終的には想定よりかなり上回った落札価格になってしまった。
ついつい熱くなって競ってしまったのだ。
オークション、つい久しぶりだったもので・・・。

「やっぱり買っておいて良かった。こうして活用できる日がさっそくきたじゃないか」そう思ったのは、予算オーバーした自分への言い訳。
まあ、お茶の先生にもよい柄だと誉めていただけたので、結果オーライということにしよう。

この反省から、さっそく再び、ヤフオクを封印。
ええ、もうしません。