ここのところメディアで環境問題を取り上げることが多く、
SDGsなどについて多く目にすることが多いのですが、
まさに、私が伝統工芸で、凛九で伝えたいことってそういうこと!!
伝統工芸には、持続可能な未来が思想が詰まっている!!
と、強く思うのです。
たとえば、私の根付の話しで言うと
根付って、私達職人が作って完成ではないんです。
使う人に大切に使ってもらって、
たくさん触れてもらうことで、
根付独特の、少し摩耗して飴色の風合いになるんです。
根付用語で”なれ”って言うんですけど、
この”なれ”がうまれると価値が増すという考え方をします。
私たちが作って、使う人が根付を成長させるんですね。
これって、すごく素敵だなあと思っていて、
私が根付を好きな理由の一つなんですけど、
”一つのものを大切に、使い続けることで価値を増す”
という考え方。
あれもこれも、使い捨てではなくて、
一つのものを自分ならではの色(個性)になるまで大切に使い続ける。
これって、日本人が昔から大切にしてきた価値観なんですよね。
戦後、欧米から入ってきた大量生産大量消費、
経済優先の思想の中で、
日本人の価値観から追いやられてきたけれど、
本来、日本人が大切に守ってきた思想で、
古いものにこそ、大切に使い込んできた歴史にこそ、価値があるという
考え方があったんです。
これって、SDGsの12番。
伝統工芸の中には、
こういった古くから日本の暮らしの中で育まれてきた
風土や歴史に合った思想があり、
そうした古くからあって残ってきている知恵って、
やっぱり持続可能な世の中に必要な知恵だと思うのです。
右が10年使っている師匠の栗。
左が3年使った栗。
そして、作りたての栗↓
伊勢根付『勝栗』
SDGsについて、まだまだ記事は続きまーす!