Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

コントルダンス

2016-08-16 01:28:51 | つぶやき

 オスカルの婿選びのために開いた盛大なパーティで、彼女が次々と相手を変えて踊りを申し込む場面。最初のメヌエットは、ド・ギーヌ嬢と、2曲目のメヌエットはすみれの瞳のお嬢さんと。メヌエットしか踊らないのかと思いきや、あとでコントルダンスも踊るという。

コントルダンス…いかなる踊りなのか?フランス語ではcontredanse、英語ではcountry danceと綴る。イギリスのカントリーダンスが起源。17世紀末、フランス宮廷に紹介され大流行となった。以下、Wikiからコピペすると、

 男女のペアが順番にパートナーを交換していき、グループの全員に当たるようにする集団舞踊である。踊る順序は身分の高い者から順番に踊っていくのが通例である。例えば、宮廷舞踏会では王と王妃が最初に踊り、次に王子と王女、そして身分の高い貴族へと続いていく。上記のように、コントルダンスは踊りの形態を指すものであり、メヌエットのような他の舞曲のように、決められたステップが存在するわけではない。

↓  コントルダンスを踊る人々

 このダンスをどんな曲に合わせて踊っていたのか?モーツァルトの作品を、動画サイトで聴くことができる。(次をクリックしてみてください。)

https://www.youtube.com/watch?v=rU18HMGPQts

 どこかで聴いたことのあるメロディ。軽快で結構テンポが速い。パートナーを固定せず、次々と変えていくのがウリ?なので、国王や王妃が自分達よりも低い身分の人と踊ることになるが、それはそれで楽しいだろう。決められたステップはないから、曲に合わせて即興で踊るので(こういうのってルイ16世は、苦手そう。)、踊り手のセンスが一目でわかってしまうコワサもある。

 オスカルとアンドレそしてロザリーは貴族社会のたしなみとして、舞踏会で堂々と踊れるよう、幼いころからあらゆるタイプのダンスのレッスンを受けていたはず。オスカルは男性パートを担当。アンドレはオスカルのダンスの練習ため、女性パートを務めていたかもしれない。しかし個人的に、この二人には優雅なロココのダンスより、タンゴが似合う気がする。がっつりと大人のタンゴを情熱的かつ官能的に踊ってほしいのだけど…。曲はピアソラの「リベルタンゴ」。しっかりと手を握り合い体を密着させ、オスカルが挑むようにアンドレを見つめて向かっていき、小刻みにステップを踏む。アンドレは時にアクロバティックな技を取り入れながら、巧みにオスカルをリードする。そして最後は決めポーズで締めくくる…これは完全に私の妄想です。

 読んでくださり、どうもありがとうございます。



6 コメント

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罪つくりな蝶々? (伽羅)
2016-08-16 07:39:53
始めまして
いつも楽しく読ませていただいてます
このモーツァルトを聴いて・・・この場面にと思うと 素敵なチョイス ふっふっふと
彼女がケルビーノのように花から花へと飛び廻っていましたね。まさに「花の心さわがす♪罪作りな蝶々♪」そしてオペラでケルビーノという美少年を演じるのは女性の歌い手・・・ぴったりな選曲ありがとうございます♪楽しませていただきました
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伽羅さま (りら)
2016-08-16 19:06:38
 初めまして。コメントをありがとうございます。

 伽羅さま、私はオペラ「フィガロの結婚」のことまで考えていませんでした。伽羅さまのコメントを読み「おお、なるほど!」と感動してしまいました。原作のあの場面のオスカルは、まさにケルビーノそのもの。クラシック音楽に造詣の深い池田先生のこと、もしかしたらそのあたりも計算していたのかもしれません。また新たな「ベルばら」の気づきがありました。どうもありがとうございます。

 伽羅さまはクラシック音楽に詳しいですね。音楽面から見た「ベルばら」も、きっと面白いはず。これからもどうかよろしくお願いいたします。
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Unknown (たぷたぷ)
2016-08-16 22:07:25
りらさま、う~ん…妄想ですよ(笑)

>オスカルは男性パートを担当。アンドレはオスカルは女性パートを務めていたかもしれない。

これが、わたし的には正解だと思うなあ~
皆さまはどう思われるでしょうか??
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ケルビーノの運命 (伽羅)
2016-08-16 22:34:08
りらさま お返事ありがとうございます
フィガロは好きなオペラですが・・・なんといってもドタバタコメディー・・・娘にDVDを見せたら「よしもとやんか」と言われました
この美少年は 「フィガロ」のお話の後 「罪ある母」というお話(フィガロ三部作)の中で伯爵夫人との間に息子をもうけ その後戦場で命を落とします・・・・まさか池田先生はそこまで考えてはいなかったでしょう・・・・モーツァルトのオペラではありませんし。
私はクラシック音楽に詳しいわけではなく 単にモーツァルトが好きなだけなのですが
最近気になり始めたのが「あの夜」彼女が弾いていたモーツァルトがなんだったのか・・・あれかこれか・・・それとも・・・と妄想しております
彼女と同い年のモーツァルト♪もしどこかで出会っていたらプロポーズしていたかも知れませんね・・・アントワネットさまにしたように
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たぷたぷさま (りら)
2016-08-17 00:46:48
 コメントをありがとうございます。

 アンドレは男性パートも、女性パートもどちらも踊れたのではないでしょうか?オスカルの練習相手を務める時だけは女性パートを、それ以外の時は、男性パートをしっかりとこなしていたと思います。
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伽羅さま (りら)
2016-08-17 00:58:29
 コメントをありがとうございます。

>娘にDVDを見せたら「よしもとやんか」と言われました

 若い人の柔軟な発想って面白いです。実際当時の人たちもお笑いを楽しむ感覚で、この作品に接していたかもしれません。どうも日本ではクラシックというと、背筋をきちんと伸ばして鑑賞しなければいけないように思われがちですが、もっと気軽に楽しめればいいなあと思います。

>この美少年は 「フィガロ」のお話の後 「罪ある母」というお話(フィガロ三部作)の中で伯爵夫人との間に息子をもうけ その後戦場で命を落とします

 ひゃ~、そうなんですね。初めて知りました。確かに池田先生、ここまで深く意図していなかったでしょう。

>「あの夜」彼女が弾いていたモーツァルトがなんだったのか・・・あれかこれか・・・それとも・・・と妄想しております

 私もそれを以前考えたことがありました。けれど結局結論が出ませんでした。明日の命はわからない、だからその前にアンドレの妻になる決意を固めた彼女が、心を鎮めるために選んだのはどんな曲だったのか?食後オスカルの部屋に向かうため、階段を上っていくアンドレは、彼女の部屋から流れてくる曲を聞いて、ハッと驚いています。アンドレが驚く曲…オスカルがしばらく弾いていなかった、懐かしい子ども時代の曲でしょうか?これはファンそれぞれに、答えを委ねている部分ですね。池田先生に尋ねても、おそらく明確に返答されない気がします。

>もしどこかで出会っていたらプロポーズしていたかも知れませんね

 オスカル、何と言って断るでしょう?
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