猛暑が続く8月の日本。出かける際は日傘や帽子、長手袋等日焼け対策を怠らない女性がほとんど。ではロココの女性たちはどうだったろう?
ヨーロッパの冬は長い。だから人々はどちらかというと、夏は太陽の日差しを楽しもうとするので日本人ほど積極的に日焼け対策はしない。けれど18世紀はおしゃれとしてたっぷりリボンや羽根をあしらい飾り立てた帽子を被っていた。夏は麦わら帽を愛用していた様子。フランス語でbergereと言うらしい。
↓ ルブラン夫人の自画像 アントワネットからファションの影響を受けているはず。
↓ ルイ16世の妹、エリザベス内親王 斜めに被るのが洒落ている。
↓ シュミーズドレス姿を披露し、人々に衝撃を与えたアントワネットの肖像画。描いたのはルブラン夫人。
↓ マリー・ガブリエル嬢
↓ アン・キャサリン嬢
どの人も広いつばの帽子を想い想いに装飾し、つばを曲げたりすることで個性を出している。現在でも欧米の博物館には18世紀に作られた帽子が残っている。
↓ シンプルなデザイン
↓ 花の装飾?
↓ 1750年~1775年頃のもの。ドレスの生地でぐるりと飾り、コーディネートしたのだろうか?
↓ 1760年ごろのもの。どんなドレスにも合いそう。
↓ 1760年~1785年、アメリカで使われていたもの。
↓ これもおしゃれ。
↓ これは麦わら帽ではないため、とても豪華に感じられる。室内で被っていたのだろうか?
リオ五輪のシンクロナイズド・スイミングの審判たちの中に、麦わら帽子を被っている人が数名いた。天然素材だから通気性に優れしかも軽く、つばが広いので太陽光を遮ってくれるスグレモノなのだろう。昭和の頃、お百姓さん達は麦わら帽子を被って田植えをしたり、畑作業に勤しんでいたように思う。そうか、あの時代の農家の方たちは、ロココ・ファッションを引き継いでいたんだ。
bergereのような、おしゃれな帽子を被る時代はもう来ないだろうか?こんな大きい帽子を被るのは非実用的で、持ち歩きも不便だから(ロココの貴族たちは召使たちが荷物を運んだから、このような帽子ファッションを楽しむことができたのだろう。)残念だけれど21世紀では普及しない気がする。
読んでくださり、どうもありがとうございます。
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