Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

再放送のお知らせ 「NHK アーカイブス ベルばら 40年ぶりの新刊」

2015-03-30 20:06:22 | その他
 5月 4日(月) 『NHKアーカイブス「“ベルサイユのばら”40年ぶりの新刊」』が再放送予定です。
 
『NHKアーカイブス「“ベルサイユのばら”40年ぶりの新刊」』
2015年5月4日(月・祝)午後3:20~4:30
NHK BSプレミアム


29 コメント

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ミーナの冒険・1 (鈴蘭の精)
2015-07-22 08:01:50
ここは、スイスのローザンヌ、ミハイロフ一家が幸せに暮らしている街です。
一人娘のミーナは、この8月16日に8歳の誕生日を迎えます。
ミーナは賢い子、通っている女学園で一番の成績となりました。
その、ご褒美として、ダーヴィトおじさんは、ミーナがずっと聴きたいと思っていた、″天使の歌声 ″ の ウィーン少年合唱団のコンサートチケットを3枚贈ってきてくれました。
コンサートの日は、8月16日!まさに、ミーナのお誕生日でした。
オーストリア ウィーンへの到着は8月10日でした。
その後、家族でゆっくりと観光して、お誕生日の日にコンサートへ出掛ける。という、予定だったのですが、これが とんでもない、ミーナの冒険旅行と、なってしまったのでした。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-22 23:01:19
 お便りをありがとうございます。舞台はウィーン。いったいどんなドラマが展開するでしょう?何だかミーナが、ル・ルーと重なってきました。とんでもない冒険旅行とは?
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ミーナの冒険・2 (鈴蘭の精)
2015-07-23 08:10:09
8月10日の夕方、ミハイロフ一家はホテルでゆっくりと、くつろいでいます。
お父さんのアレクセイは甘い、甘~い、父親。何でも、言う事を聞いてくれます。
「この六日間は、ミーナの為の旅だよ。 何処でも、行きたい所を言いなさい。」
「シューベルトが ″菩提樹 ″ を作ったウィーンの森。
ハイドンの家
ザッハトルテも食べたい。」
「よし!
早めに、夕食を取って、
ウィーンの森、ハイドンの家、最後がザッハトルテだ。
ユリウス、用意をしてくれ。」
妻、ユリウスはアレクセイを深く愛しています。 夫の言いなりです。
そして、娘のミーナ、そんな両親が大好き。
言い付けを守る、良い子です。
だから、ミハイロフ一家はとても幸せな家族なのでした。

最初に訪れたウィーンの森、 ″シューベルトの菩提樹 ″ は、小さなカフェの前にそびえていました。
ずっしりと大きく、何年も、何年も、暑さにも寒さにも負けずに育っていく木!
ミーナは、シューベルトの気持ちになり、歌 『菩提樹』を歌います。
♪泉 に沿いて 繁る菩提樹
慕いて 行きては 美し夢見つ
幹には 彫りぬ 愛のことば
うれし悲しに 訪いし そのかげ♪
しばらく、菩提樹を眺めていた三人、こんな風にたくましく生きていこうと、思いました。

次に訪れた、ハイドンの家。
賑やかな街中にありました。
″ 交響曲の父 ″ と、呼ばれたハイドン、
彼がおじいさんになった頃、ウィーンはフランスの攻撃を受けました。
おじいさんハイドンは、街が燃えている風景を見ながら、心を痛ませました。
″ 人は何故争うのか? 音楽で何か力になれないか ″ハイドンはそう、思いながら、作曲しました。
そんなハイドンの元へ、フランスの士官が訪ねてきます。 彼はハイドンを敬愛していました。 その士官はハイドンのメロディーに合わせ歌い始めます。
敵も味方もない、心を一つに出来た時でした。
音感を愛する気持ちは誰にでも宿っている。
ハイドンは、涙を流して喜びました。
ハイドンが亡くなる、数日前の出来事!
ミーナはこのお話が大好きです。
ハイドンの家はそんな彼の平和を愛する気持ちがたっぷり詰まった、そんな感じのする家でした。

ハイドンの家をゆっくりと、見学したミハイロフ一家三人、ちょうど、お腹が空いてきました。 最後の目的は、ザッハトルテ。
アレクセイは、 「なんか、ぴったりだな。歩き疲れて、甘いものが食べたいと、思っていた。」
どこが良いか、ウィーンの街を散策します。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-23 21:41:02
 お便りをありがとうございます。一家3人で過ごすウィーンの休日。音楽とスィーツと。クラシック音楽好きにはたまらない街ですよね、ウィーンは。美術史美術館には、出かけるでしょうか?ミーナによく似たヴェラスケス描く「王女マルガリータ」の肖像画があります。

 こんな幸せな夏のバカンスが、あってもいいですね。この時期、日の入りが遅く、3人は存分に過ぎていく時間を楽しんでいますね。
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ミーナの冒険・3 (鈴蘭の精)
2015-07-24 08:09:22
お父さんとお母さんは、いつもしっかりと手を繋いで歩きます。
ミーナはそんな二人の邪魔をしないよう、二人の後を歩くようにしていました。

お洒落な街並みを歩いて行くと、ふと小さなポスターにミーナの目は、止まりました。
美容院の貼り紙『綺麗な髪の女の子モデルになりませんか?』 じっと、見つめていると、中から美容師さんが出てきました。
「やってみたいなぁ~って、思っているの?」
「私にも出来ますか?」
「もちろん、綺麗なカールのロング、ブロンドの色も素敵。」
「明日、来てもいいですか?」
「いいわよ。でも、ご両親の許可がいるわ。」
ずっと、遠くの方で、二人は娘を見失い、探しています。
「お父さ~ん、こっち!」
アレクセイもユリウスもミーナのモデル話に大賛成。 書類にサインをしました。
″ 娘、ミーナ ミハイロワが、当店のモデルになることを、許可します。
アレクセイ ミハイロフ 8月 10日 ″
三人は美容師のお姉さんに美味しいザッハトルテのお店を紹介してもらいました。
『カフェ ザッハー 』 アレクセイ一家が泊まっている、『ホテル ザッハー』の中のお店でした。
アレクセイは、 「はりこんで、あのホテルに決めて良かった! さあ、行こうぜ。」

お店の中は、お城の一室みたいにお洒落。白いテーブルクロスのまん中には、キャンドル。ゆらゆらと、炎が揺れています。

PS、「王女 マルガリータ」 連作の絵。
何年か前、天王寺の私立美術館にきて、
友人と、観に行きました。
かしこくて、冷静そうな少女。似てますね。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-24 21:15:50
 お便りをありがとうございます。ミーナは両親に気を遣い、後ろからついていくのですね。

 カフェ・ザッハーはとても趣のあるお店。ここで生クリームがたっぷり添えられたザッハ・トルテを、親子3人で食べるなんて最高です。近くにはオペラ座もあります。

 「王女マルガリータ」の肖像画ですが、私が勝手に書いたため、鈴蘭の精さまがイメージしているミーナ像を、邪魔していたらすみません。
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ミーナの冒険・4 (鈴蘭の精)
2015-07-25 08:31:07
ザッハトルテ・・・
昨年の11月、アーレンスマイヤ家の居間で、ミーナが初めて出会ったケーキ!
マリア バルバラおばさんから、
″ ウィーンで生まれたお姫様、エリザベートが愛したケーキよ ″
と、ミーナは教えてもらいました。
″ あんまり、綺麗で食べられないわ… ″
と、迷っていると、お母さんのユリウスが、ケーキ皿を膝に乗せ、フォークを握らせてくれたのです。

あれから、一年近く経ちました。
やっぱり今日も、ザッハトルテが綺麗過ぎて、うっとり眺めていると、お母さんのユリウスが、ケーキ皿を膝に乗せ、フォークを握らせてくれました。
ミーナは思わず、「あの時と、一緒!いただきます。」
やっぱり、ザッハトルテは、お姫様の味がしました。

アレクセイの頼んだ飲み物は、″ カフェ ロワイヤル ″
ブラック コーヒーにスプーンを乗せ、角砂糖を置きブランデーを含ませます。火を着けると、青い炎が! それをコーヒーに混ぜる、大人の飲み物。
それを、ダンディーに飲むアレクセイにユリウスはうっとり・・・。

ユリウスの頼んだ飲み物は、″ ウィーンナーコーヒー ″
生クリームタップリの甘~い女の子の飲み物!
「ユリウス、お前は、幾つになっても、可愛いなぁ~。」と、アレクセイは妻にメロメロ・・・。

娘そっちのけで、二人は見詰めあいます。

そして、娘ミーナが頼んだ飲み物は、まだ小さい女の子なので、″ ロイヤル ミルクティー ″
一人ゆっくり、味わい、ケーキも口の中へ・・・。
「おいしい! あ~っ、おいしい!」と、口の中一杯にケーキをいれてモグモグ食べます。そして、お皿が空っぽになると・・・
ミーナは口の回りについたチョコレートを細くて長い舌を使って、唇を一周、口の中へ入れました。
ユリウスはふと、娘のそんな男の子の様なしぐさに気づき、ちょっと、困った表情に・・・。
反対側に座っている、アレクセイを見詰めます。
なんと、アレクセイも口の回りについたチョコレートを大きな舌を使って、唇を一周、口の中へ舐めていれています。

そんな、そっくりな父と娘に思わず、微笑んでしまいました。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-25 20:28:42
 お便りをありがとうござます。カフェで寛ぐ3人。絵になりますね。極上のザッハ・トルテを食べて御機嫌のミーナ。口の周りに付いたチョコを取る仕草すら愛らしい。そして血は争えず、アレクセイもまた---。どこにでもありそうな、幸せな家族の休日です。
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ミーナの冒険・5 (鈴蘭の精)
2015-07-26 08:15:45
窓の外は真っ暗、時計はとっくに夜の9時をまわっていました。
三人は、3階のお部屋に戻ります。
ベットが3つ、そして、ソファー、手紙を書く机まであります。
ソファーの前のテーブルには、8月のお花 ″向日葵 ″が生けてありました。 ミーナは ″ 太陽に向かって咲く、この元気なお花 ″が大好きです。

夜も遅くなり、そろそろ、小さい女の子のお休みの時間が近づいています。
「お母さん、いい?」
ユリウスはアレクセイの方に、視線を移します。
「いいよ。二人でシャワーしておいで。」
二人は仲良く、シャワー室へ・・・

アレクセイは一人になり、バルコニーの窓を開け、外に出ます。 ウィーンの街の夜景が美しく、チカチカ輝いています。
アレクセイは時々、幸せ過ぎる自分が信じられません。
小さなホールの支配人に推薦され、そこで、演奏する楽団の指揮を務める自分・・・。
華やかではないけれど、安定した仕事、家に帰ると、妻と娘がいて…、
一年前までロシアにいた時には、想像もしなかった幸せが今、自分の元にある。 大切にしなければ、そして、 ″ 1日、1日に感謝して過ごしていこう! ″ そう、思うのでした。

カサカサ、音の方へ振り向くと、妻と娘がニコッと、笑ってこっちを向いていました。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-26 16:49:48
 お便りをありがとうございます。ホテルに戻り、ホッと一息つく三人。向日葵が、パワーを与えてくれそう。
 
 アレクセイは、音楽の道で生きていく決意を固めたのですね。命をかけて、革命に身を投じる生活から、温かい家族愛に満ち、命と家族の次に大切な音楽と共に生きる生活。いずれ父と娘が競演する日も夢ではないですね。
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