アトリエ 籠れ美

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平成27(2015)年5月4日より

ベルサイユのばら(NHK BS 水曜18:30~19:00)、佳境に入る!

2015-11-21 07:59:45 | 随筆(日記、旅行)、お知らせ、こぼれ話
 後でまとめて見ようと思ったんだが、抗しきれず見てしまった!(いや、別に見てもいいんだけど)
 ついにオスカルは衛兵隊へ。アランも登場。先週は29話放映(「歩き始めた人形」)。今週は30話だ(「お前は光 俺は影」)。全40話だから物語はついに佳境へ入った! そして、はぁーっ(溜息)、これからアニメ版屈指の名場面が待っている! それはオスカルがマリー・アントワネットに最後の別れの挨拶をするシーン。涙なくしては見れない。
 今から見ても遅くはない。全く問題なし。もし少しでも興味があるならぜひ見ましょう! かくいう私も、その昔高校の時分に再放送を(確か夜6時30分から7時だったはず)、途中の回から見てはまった。出崎演出直撃。それから原作を読んだ口。だから私の場合はアニメが先で漫画が後でした。
 面白い。良い。そして悲しい。自分の中でベルサイユのばら熱が再燃した。またBGM集を聞き始めた(ただし元のCDの曲をフリーソフトのサウンド・エンジン・フリーでばらして好きに組み替えたものですが)。
 今回の録画の目的は、もちろん懐かしいし、もう一度見たいし、いやダビングして何回も見るつもりだし、そういったこともありますが、あの富野監督が憧れた、真似しようとしてできなかった、出崎演出の秘密に迫ることにあります。
 このアニメ、実は最初は長浜演出(12話まで)だったんですね。それを知らなかった。私が昔に見たのは途中からだったので(おそらく出崎演出になってから)、今回最初(といっても実は第3話からで、不覚にも第1話と第2話を見そびれてしまった)、見ていて全然面白くなかったのは、そのせいだったんですね。では一体両者の演出はどこが違うのか。そこを見極めようと。
 で、第3話から見ていたら、前のDVDレコーダーが壊れて今のBDレコーダーに買い替える際のどたばたで、何となく後でまとめて見て楽しもう、という気分になり、録画を続けつつ見ていなかったのですが、CMの入らないNHKBSの放送とはいえ、多少前後の不要なところを部分消去する必要がある。そのときちらっと見てしまい、もう見ずにはいられなくなっちゃった。それが先週の放送。
 はぁーっ(嘆息)、もう我慢できない。これからは毎週見ます。もう見ずにはいられない。

 付)ベルサイユのばらの凄味、普遍性は、「人を思うつらさ」よりも「人に思われるつらさ」に重きを置き、それを描いたことにある。だからこの物語の真の主役はフェルゼンである。「マリー・アントワネットを思うつらさ」よりも「オスカルに思われるつらさ」の方がつらい(もはやどうすることもできない)。こういうとき、思われている方(フェルゼン)は、思っている方(オスカル)に対し、優しくなるというか、気を使うというか、遠慮するようになる。しかし互いに気まずい溝はできても、互いの敬意や友情関係がなくなるわけではない。
 この辺の「思うよりも思われるつらさ」は原作者の池田理代子自身、体験があるんじゃなかろうか。ないと描けない。私自身にもある。体験者なら非常に身に詰まされる。だからこの作品をそんじょそこらの「思う方のつらさ」ばかりを描いた恋愛物語と一緒にされては困るのである。格が違うし、真実味の点で雲泥の差がある。例え体験者でなくても、このベルサイユのばらを見てその辺のところがわからない人がいたら、相手を思いやる気持ちのない人であり、人間失格ですね。

 蛇足)主題歌の「薔薇は美しく散る」は名曲だと思うんだけどどうなんでしょう。私が布教した結果、私の友人どもは皆これをカラオケで歌うようになってしまった。歌詞も曲も見事に主題を表している。まさにこれぞ主題歌。愛聴してます。
 それにつけても第1話と第2話を見そびれたのは痛い。第1話って、確かもうジェローデルが出てくるんですよね。ちょっと見たかった。でも最初は長浜演出だから、私も長浜演出にぴんと来なかった人間だから、まあいっかっていう感じ(またそういうことを言う)。


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