堀木エリ子展
堀木さんを存じ上げたのは「和楽」という本でした。
何気なく開いたページに その女性は美しい佇まいで
「凛」という言葉がそのまま人間になっている・・
そんな只ならぬオーラを 雑誌なのにも拘らず輝かせていました。
「えっ、何?この女性は誰?何をしている方?」
ページをめくりながら、心臓の鼓動がどんどん早くなっていき
私は「一目惚れ」という感情に陥ってしまったのです(笑)
いつか お会い出来たら・・
いつか 作品のお話しが聞く事ができたら・・
いつか 堀木さんの作品を入手できたら・・
私の「いつか」は願いのように心に積み重なっていきました。
伝統和紙を後世に伝えていく為の弛まない努力と情熱
既成概念からかけ離れた和紙作りを発信し続けて
大きな苦労を超えて今の堀木さんの地位があります。
その「ほとばしる情熱」が「命」を生み出している・・
堀木さんの名言
「伝統といわれている和紙の技術も1200年前には革新であった。
伝統と革新は対極にある単語のように使われるが
私は未来の伝統は現代の革新がなくては成り立たないと考えている。」
私は、伝統を遺していくうえでのこれ以上の言葉に未だ出逢ってはいません。
堀木さんの漉く和紙は光との融合で完成されているように感じます。
和紙に反射する光は朝陽や夕日、照明の角度、様々な環境でまったく変わってくる。
まるでその都度、手を合わせずにはいられない厳粛な心の描写があるのです。
一瞬にして日本人の「精神性」を感じてしまいます。
やはり日本人は「紙」は「神」へ献上するとても神聖なものと捉えていたのだと
私の心の描写でそれを実感致しました。
まず鳥居のような作品を通って行きました。
ひとつづつくぐる度に、清められていくように感じました。
不思議な感覚。こみ上げるものがあり、涙がこぼれそうになるような。
そしてあの円形の幻想的な光が出迎えてくれます。
妹は「わぁ~・・」と言いながら、すでに未知との遭遇を口ずさんでいました。
未来へ羽ばたく、未来へ受け継がれていく・・そんな躍動感を感じました。
少し口が開いている卵型のオブジェの前に立つと、思わず瞑想をしたい衝動に(笑)
優しい光のシャワーを浴びているような、そんな有難い気分を味わいました。
上って見ては溜息、又降りて見ては溜息、更に堀木さんの写真を拝見しては溜息、
日頃の疲れを全て吹き飛ばして頂きました。
堀木さんの作品は成田空港の第一ターミナル北棟到着ロビー、ヒルトン大阪、
東京ミッドタウン等々、ざっと数えても70~80件以上はあります。
是非、ご覧になって頂きたいと思います。
詳しくは http://www.eriko-horiki.com でどうぞ。
今回のパンフレット 堀木さんのご本
この堀木さんのご本、必見の価値ありです。
堀木さんの作品はもとより、堀木さんの仕事風景も素晴らしい!!
私の一目惚れもきっと納得して頂けると思います。
作品展は20日迄です。
是非、お出かけ下さい