今をさること数十年前、私は、地方都市のある県施設の受付だった。
男性職員は視察と称して、入れ代わりに香港へ行っていた。女性職員には、大抵白檀の扇子がお土産。
ときどき外国人が来る。ある日、背の高い2人の男女が訪れた、西欧人ではなさそう。「どちらから来ましたか」と片言の英語で尋ねると、
「ハンコン!」と高らかに答えた人たちを格好いいと思った。
それから『慕情』という映画があり、"Love is many splendored thing "という歌が流行った。後年、映画も見た。
向こうに見える山の中腹にあるのが、お金持ちの住む一帯で、左上の少し色の違う邸がジャッキー・チェンの住まいだとか。『酔拳』など面白かった(笑)
これがハンコン!のイメージ。地震がないから高い建物が建てられると、習ってきた。
経済成長期に入り、海外旅行と言えば、まずは香港からという時代になった。のち赴任することになる息子も、学生時代に先ず香港だった。
私設特派員とは、越後美人さんのパクリで娘のことである。実は常住特派員(息子)もいて、お兄ちゃんの居るうちにとバタバタと出かけた。イギリスに留学していた友人を誘って。ヴィクトリアピークは『慕情』でも有名な景勝地。
上記写真はここからの眺望。
東南アジアのある国から直接香港へ赴任した特派員は、香港の雑踏が楽しい、街を歩いていると楽しいと言っていた。 「23年前の中国」で出した香港デモの写真は特派員からのものである。
映画『恋する惑星』で女の子がトニー・レオンの部屋を覗く場面である。
愛する香港、愛する中国、愛する世界の国々。みんな平和で、みんな幸せでありますよう。