昨日大阪フェスティバルホールにて、東京バレエ団のディアギレフプログラムと銘打って、「牧神の午後」「薔薇の精」「ペトルーシュカ」の公演があり観てまいりました。20世紀前半の混沌としたアートの世界に興味がある秋紀としては、これははずせない公演でした。ので、東京バレエ団の名演技を鑑賞する目的ではなく、ディアギレフのバレエリュスがどういう作品を作ったのか観たく思って行ってきました。
三演目ともなかなかすばらしいものでしたが、なかでもすごいと思ったのが、「ペトリューシュカ」。曲は何年も前から好きで、よく聴いていましたが、実際バレエを観ながら演奏も聴くと、この作品自体がよく分かります。
バレエという型を壊そうとしていたかどうか、この作品の振付家のミハイル・フォーキンがどう思って分かりませんが、明らかに混沌とした世界が「ペトルーシュカ」にはあります。そしてこのすさまじい音楽はイーゴリ・ストラヴィンスキーの作曲。
振付と音楽が妥協しない強烈な踊り。そして物語としてしっかりと構成され観客に伝わる内容でありながら、シュールなエンディング。意味性のない物語でありながら、何か強烈にひきつけるものがあります。
和音の中に不協和音がある、そしてそのひとつひとつに意味を超えた振りがある。どうしたらこんな作品が作れるのか、作曲家と振付家のコラボレーションで出来たものなのか、よくよく考えさせられます。
このブログをお読みになった方はぜひこの「ぺトルーシュカ」をお勧めします。つまらない演劇を観るよりも、強烈に面白いです。
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