昨晩のAFC女子アジアカップのグループステージ第3節
オーストラリア代表
をTV観戦しました
勝つか1対1以上の引き分けで、グループステージ突破とW杯出場権が獲得できる重要な試合
相手は、アジアではワールドランキング最上位(6位)のオーストラリア代表
戦前はなでしこの苦戦が予想されていました
果たして、前半戦はオーストラリアに一方的に押される展開
ロングボールやロングスローをどんどん繰り出し、ゴールに迫ります
しかし、なでしこは1人、2人、3人とチャレンジ&カバーで攻撃を防ぎます
前半のなでしこは、攻撃面ではセットプレーからのシュート1本だけに抑えられましたが、守備面では体を張って守り抜き、何とかスコアレスで終了
前半に失点しなかったのは大きかったと思います
後半は、なでしこらしい崩しのパスワークも出始め、徐々に盛り返すと、後半18分、左サイドをパスワークで突破し、最後は長谷川選手の丁寧なマイナスの折り返しを、阪口選手が蹴りこんで先制点
これで、同時刻に行なわれている韓国ベトナム戦の結果に係らず、引き分け以上でW杯出場と、ノックアウトステージ進出が決定しますので、値千金の得点でした
1点ビハインドのオーストラリアは、敗戦してしまうと韓国に上回れてしまう可能性が大きいので、得点を取りに圧力を強めます
しかし、なでしこはFWまでがプレスバックして、粘り強く守り続け、時計を進めていきます
このまま勝って、グループ1位抜けも見え始めた後半41分、相手のシュートをGKがハンブルした所を、相手のエースFWに押し込まれて同点に・・・
スロー映像では、キーパーチャージに見えましたが・・・
1対1の同点になると、お互いW杯出場とノックアウトステージ進出が決まるため、ボール廻しで時間を消化してタイムアップ
強豪との戦いを引き分けで終えて、W杯出場を決めました
今回の試合で、澤選手、宮間選手がいた強いなでしこの時の様な、ひたむきな粘り強い守備力を、久し振りに見ました
特にFWの岩渕選手、菅澤選手の前線からの守備意識、中盤に入った宇津木選手の危険察知能力を発揮したポジショニング、また、全員が最後まで走りきれるコンディショニング(これは韓国戦でも一緒で最後まで足が止まりませんでした)
すべて強いときのなでしこが持っていたものです
ただし、従来のパスワークは今一つ
ボランチから勝負の縦に入れるミドルパスの精度が低く、なかなか通らないため、フィニッシュに持っていけず、結果的にシュートが少ない展開になっています
この点は、もう少し熟成が必要なのでしょうね
最後に、この試合での驚きポイントは、岩渕選手でした
10台の時からなでしこ入りして、才能は申し分ないのでしょうが、U17W杯でMVPを取った時のプレーを見たときからの想像と、現在の状況はかけ離れたものでした
当然、怪我の影響もあったと思いますが、なでしこという代表の舞台で、輝いたプレーを見せてもらった記憶がありません
ロンドンオリンピック決勝の米国戦でのGKとの1対1を決められなかったり、何となく“持っていない”という印象を持っていました
最近の試合でも、仕掛けるドリブルのキレはありますが、最後は相手に引っ掛かってしまい抜き切らないシーンが多く、チームの中でも、今一つ機能していないと感じていました
しかし、高倉監督は最後まで岩渕選手の交代をせず使い続けていましたので、彼女を絶対的なエースと期待しているのが、采配からも良く判りました
そんな岩渕選手が、遂に覚醒したかのようなプレーを、昨日は披露してくれました
特にFWとしてのボールを収める能力の高さ
大柄な相手DFをもろともせず、抜群のファーストタッチで相手の足が届かない所にボールを収め、クイックネスで上回って前を向いて、相手が入り込めないタイミングで仕掛けたり、タメを作ったりしていました
また、コンディショニングに成功したのか運動量も豊富で、ファーストデ゙ィフェンダーとして、パスコースを限定するだけでなく、相手からボールを奪ってカウンターの起点になるなど、最後までチームを救うプレーをしていましたし、攻撃の時にも、ドリブルを警戒してくる相手の裏をついて、空いてるスペースへの味方を使う為のパスなど、プレーの選択が秀逸でした
欲を言えば、ドリブルシュートで1点取って貰いたかったのですが・・・
いずれにせよ、澤選手の後継者として、ようやく見合う活躍ができたなと思います
これで、ノックアウトステージも楽しみになりました
準決勝中国戦は、18日(水)深夜2時から
流石にLIVEでは業務に差し支えるため、ビデオ鑑賞になりますが、勝って決勝戦でオーストラリアと再戦し、今度こそ白黒はっきりさせてもらいたいと思います
以前のメンバーでは澤選手以外は殆ど使ってなかったので、来年のW杯はちょっと期待してます。
ただ、強引で精度のない縦パスが多かったので、個人的には中盤でボールをコントロールできる全盛期の宮間選手が帰ってきて欲しいなぁ~と思ってしまいます。(´・ω・`)
確かにスライディング、多かったですね!
澤選手の“絶対にやらせない”という気持ちと同じものが、現代表選手にも現れて始めたということでしょうね!?
良い傾向だと思います。
>強引で精度のない縦パス
ココですよね。
全盛時の宮間選手のピンポイントのパス。
その才能の片鱗は、個人的には猶本選手に見出しています!
ベトナム戦で、体の使い方に格段の進歩を見せて、ボールを奪ってからの展開力を発揮していました。
でも、まだ韓国戦やオーストラリア戦で使ってもらっていないということは、トップレベルを相手にするフィジカル、経験が不足しているからでしょう。
今後の成長を期待したいと思います(^^)v
ビジュアルも良いですし・・・(笑)