半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)

2017-08-19 09:04:06 | 冒険ドラマ
皆さん、バレエ教師の半澤です!よっしゃ~っ、レッスンしましょう~っ!!
http://hanzanov.web.fc2.com/top.html (ホームページ)
http://hanzanov.web.fc2.com/index-J.html(オフィシャル ウエブサイト)
皆様、12月23日 天皇誕生日の祭日に私の発表会があります。
もし、良かったら出演してみませんか?バリエーションでも良いですし、
グランパドドゥでも良いですよ!もちろんコンテンポラリーでも
良いですし、オペラでも舞台で歌います?
どうぞ、どんどん出演してください。
私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus,eonet.ne.jp

連絡をお待ちしてますね!!

朝は11時から初中級レベルのレッスン、夕方5時20分から初級レベルの
レッスン、夜7時から中級レベルのレッスンがあります。
皆さま、お待ちしております!

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

日曜日のバリエーションは「眠れるの森の美女」からオーロラ二幕の
バリエーションです。
ではクリスタル・ルームでお待ちしておりますね
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
1990年 12月22日 (26歳)
第一話
ハンガリー国立オペラ座
ここは元ソ連の共産国家の支配下にあったハンガリーの
首都ブダペスト。真っ暗な夜空から小さな雪片が
ハラハラと落ちている。寒く静かなアンドラシ大通りの
一角に、一際輝く華やかな建物…それはこのハンガリーが
誇る国立オペラ座!劇場の前には黒塗りの外交官だけに
許される青色のナンバーを付けた外車が次から次へと
乗りつけられ、車からドレスを着たレディとタキシードを
着た紳士が次々に劇場内に入って行く。政界や財界、
大手企業の人間もいればあらゆる芸術家たちもこぞって
この門をくぐって入って行く。何故ならばこの建物の
行く先には人間の英知が結集した夢の世界が待ち受けて
いるからだ。

劇場の正面玄関を入れば輝かしい朱色と象牙色の大理石で
見事に演出された麗しい社交界の世界…。更に奥へと
進むとそこは黄金の装飾で包まれた目も冴えるほどの
巨大な円形状の客席空間!黒檀の木のフレームに真っ赤な
ベルベット生地のがっしりとした椅子が整然と舞台に向いて
並んでいる。

真正面に目をやれば、金糸銀糸をふんだんに使った
ルネッサンス時代のバロック朝を思わせる贅を尽くした
ゴブラン織りの言葉を絶するような幕が遥か高い所から
垂れ下がっている。まるでパリのオペラ座がそのまま
このブダペストに移されたかのように実に見事な
オペラ座なのだ。

この夜、バレエ「白鳥の湖」全幕公演が夜7時に
時間通り始まった。巨大な劇場の内部には定員数の
1200もの客席が全て埋め尽くされ、立ち見席まで
出て超満員になった。

これは一人の日本人の男バレエダンサーの話である。
男の名はショージ・ハンザワだ。夢を追い続け、日本を
離れて6年の間ヨーロッパを流浪した後、ようやく
この劇場のバレエ団とソリスト契約を交わし、そして
今夜はいよいよ男のデビューの日。

ようやく念願であった「ソリストダンサーとして踊って
みたい…」という夢が叶ったのだ。しかし、今からが
本番であり、それが成功しなかったらその先はどうなるかは
分からない。

奥行きが90メートル程もある舞台の背後の暗闇に
主役の王子、準主役である王子の友人役のショージ、
そしてショージのパートナーの女性2人がスタンバイ。
主役の男性ダンサーがショージを登場場所までエスコート
している最中だ。

「この真っ暗な空間は一体何処ですか?」ショージの
問いに王子役の男性が「もう舞台の上に来ているのさ。
ここは舞台の後ろ半分さ…。今回の演目では舞台の前半分
だけを使って上演するのさ…」
(つづく)