半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第41話

2024-12-18 08:25:11 | webブログ


バレエ教師の半澤です。
火曜日から土曜日までの朝は11時からレッスンやってます。
水曜日と金曜日の5時20分からは、小学生を対象とした
レッスンをやってます。
夜は火曜日から金曜日まで7時からです。土曜日は夕方の6時からです。
祭日は月曜日も他の曜日でも朝11時からです。


皆さま、お待ちしております!


ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)


私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/



連絡をお待ちしてますね!


2024年12月28日(土曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。


スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。


バリエーションはパキータより第4ヴァリエーション「アルミードの舘より」です。
男子も自分の好きなヴァリエーションしましょう!
さ、やりましょう!!


連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
アンビリーバボ-!こんな事ってあるんだ!
第41話
スコティッシュ・バレエ団と言えばスコットランドの
名門だ。そんな有名なバレエ団に入れるだけでもとても
凄い事なのにまさかのソリスト契約だ。ショージには
何か夢でも見ているように思えた。ピーター・ダレル氏
と秘書が「再来週にはスコットランドのグラスゴーに
来て下さい。契約書は直ぐに送ります」ショージは
説明を聞きながら、喜びで天にも昇るような気持ちで
一杯になった。


頭の中もポーッとさせながらコベントガーデンに戻り、
学校の校長室に向かうと階段ですれ違った赤毛で
そばかすがチャーミングなエレーナが笑顔一杯に
「ショージ、おめでとう!」ショージは「え?何の
事がおめでとうなんだろう…」頭をかしげて校長室に
向かった。


部屋の前に校長や秘書、他の生徒たちもいて
ショージを見つけるなり「うわーっ!おめでとう!
スコティッシュおめでとう!」ショージは驚いた。
「えっ、何で、どうやってこんなに早く知っている
んだ?」 皆に「ありがとう…」と、そして校長の
ミス・アダンにも「本当にありがとうございました、
お世話になりました!」と伝えた。


すると校長に「契約書は?」と聞かれた。ショージは
「後で送ってくれるそうです」と答えた。そして
校長室を出て階段を下り、1階でオープンクラスを
受け持つビビアンがレッスンの指導を終えるのを待ち、
先生に結果を報告した。ビビアンも大変喜んだ。


それからバイト先へ向かった。日本レストランの
厨房の奥には、10数名の韓国人の労働者たちが
相変わらず疲れきった表情で働いていた。いつも
ショージのためにこっそり食べ物をくれるウォンに
「スコットランドのバレエ団のオーディションに
受かったよ!」と伝えるとウォンが韓国語で皆に
「ショージがバレエ団に受かったんだって!」
と大きな声で言うと、厨房の奥で働く十数人の
韓国人の皆は重苦しい表情からパッと顔を輝かせ、
一斉に「うわーっ!」と歓声を挙げて喜んだ。
自分の事のように喜んでくれる皆の明るい表情が
ショージには堪らなく嬉しかった。


厨房の責任者である日本人のシェフに「今週
いっぱいで皿洗いのお仕事を辞めさせてください。
私はスコットランドのバレエ団で働く事になった
のです。勝手を言って申し訳ありません」と
伝えるとその責任者は渋い顔をしながら仕方が
無いといった表情で了承した。


シェフの向こう側ではウォンがおにぎりを作って
待っていた。「これさ、今日も持って帰って食べ
なよ。お腹が空いてんだろ?」ショージはありがたく
そのおにぎりを受け取った。ショージはウォンに
礼を言い、また厨房で働く先輩たちの韓国人の皆の所へ
行って頭を下げながら日本語で言った。「とても
お世話になりました。本当に皆さん今まで
ありがとうございました!」
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第40話

2024-12-17 08:42:36 | webブログ


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水曜日と金曜日の5時20分からは、小学生を対象とした
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夜は火曜日から金曜日まで7時からです。土曜日は夕方の6時からです。
祭日は月曜日も他の曜日でも朝11時からです。


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また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第40話
 ロンドンバスに乗ってダンスワークスでも人気がある
バレエ教師、アナ・デポアソンのクラスも参加していると
壁にポスターが張り出してあり、「スコティッシュ・バレエ団
ソリストオーディション」とあった。「ソリストか…無理
なのは分かっているけれどやってみようか?いやいや、
落ちるのが分かっているのに更に自分が落ち込むだけかも…
んー、やっぱりやる!雰囲気だけでも勉強になるじゃないか!
どうせ駄目で元々さ!」


大抵、オーディションには百人以上来るのが普通だ。
ショージはバー・レッスン審査で落とされるのを覚悟で
挑戦する事に決めた。


スコテイッシュバレエ団のオーディション!駄目で元々!


当日の朝、スーツケースの奥で眠っていた真っ白の
全身総タイツを出した。ロンドンに来て以来、真っ白な
全身総タイツ姿のダンサーはまだ見た事がなかった。
「どうしようかな… ちょっと目立ち過ぎちゃうし、
控えめのダークタイツにしようかな?えーい、真っ白で
アピールだっ!」指定の場所に行くと意外に人数は少なく
50名程か。


やはりソリストのためのオーディションともなると、
誰でも腰が引けてしまうのだろう。ショージは自分が
立つバーの場所を探して、ウォーミングアップを始めた。
すると秘書とディレクターであろう、ピーター・ダレル氏
が入って来た。その場の空気が一気にピーンと張り詰めた。
ショージは緊張で審査員には目も合わせる事が出来なかった。
そしていよいよバー審査が始まった。一連の動きは
ショージが得意としているパターンで、速過ぎず複雑
過ぎず、ゆっくりとしたバランスなどがあり、審査の
結果、7人が残った。ショージも辛うじて残ることが
出来た。


センターエクセサイズのアダージオ(ゆっくりの踊り)
は全員一緒であったが、ターン、つまりピルエット
(回転の技術)のワルツは、一人ずつの審査でアレグロ
(速いスピードの踊り)も一人ずつ。 間違えないように
しなければいけないので緊張状態は頂点に達した。
次の、グランジャンプはショージの最も得意とするもの
である。ここぞとばかり思い切り飛んだ。


空中回転のトゥール・アンレールを済ますと、アラセ
ゴンターン(片足を身体の真横90度に上げて回転)を
した。最後にはピーター氏本人が出てきて、モダン
ダンスの振り付けをして一人ずつの審査となった。
最後まで残れて良かったのだが、やはり結果が
心配だった。暫く休憩があり審査は終了した。赤毛の
イギリス人のダンカンが呼びだされ、何やら簡単に
話が終わった。


ショージは完全に駄目だと思っていたので、着替え
ようとしていた時、「ちょっとそこの人、こっちに
来て!」みんな立ち止まって顔を見合わせた。「そこの
人です!白いタイツの人!」ショージは辺りを見回した。
「え、白いタイツ? 白いのは僕だけ…え?嘘?え…
や、やった!」


ピーター氏は笑顔でショージを迎えた。そして秘書が
言った。「あなたをソリストとして採用します」
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第39話

2024-12-15 08:20:35 | webブログ


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また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
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スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。


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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第39話
メール校長は不安顔のショージに優しく言った。
「今、フランスのモナコという場所で、私が信頼
できる方に電話をしているのよ…マリカ先生と言う
のだけれど、モナコ王立バレエ学校の創設者よ。
そのマリカ先生が、あなたがお掃除と買い物を
こなせるんだったら、マリカ先生の自宅から通わ
せてくれ、奨学金の代わりに学費は要らないって
言ってくださっているわ…フランスへ渡りなさい!
こんなチャンスは普通無いのよ…良かったわね!」


 なんと優しい言葉であろうか。異国人のショージを
思いやってくれる人間身溢れたメール・パーク校長。
こんなに素晴らしい世話をしてくれる人は滅多に居ない。
しかし、ショージと言う人間の頭は何処まで馬鹿
なのか、次のこんな言葉を聞くと情けなくなる。
 
ショージはメール校長に「私はこの学校のメソードを
勉強したいためにやって来て、今はお金がありませんが、
お金がないからといってフランスへ渡ろうなどと思って
おりません。私の憧れはロイヤルバレエ学校であり、
このメソードが学びたいのです!
なのに聞いた事も無い先生を訪ねて遥々フランスには
行きません。今日は本当にありがとうございました!」
と言ってしまったのだ。
 
秘書や校長もショージの事を心配してくれたが
「皆さんには、突然の出来事で申し訳なかったです、
本当にありがとうございました」と深々と頭を下げ
メール・パーク校長に礼を言うとロイヤルバレエ
学校を後にした。
 
メール・パーク校長にはあんな事を言ってしまった
のだが本当のところは「今日の食べる物さえ買え
ない僕がどうしてフランスなど行くお金があるのか…
今日、持っていたお金はこの地下鉄の切符代を払うと
無くなってしまったと言うのに…」おにぎり目当てで
バイト先へ行く駅に向かって歩いている途中、自分の
想像していた夢が途絶えたのだとはっきりと感じた。
あまりの悲しさでショージは涙が止まらなかった。
 ところが歩くうちに心の何処かで何か大事なものを
失ったのと同時にブワーンと何かが広がって行く
ような気がした。「心の隙間を不思議な物が埋めて
行く様だ…一体これは何なんだろう…。」


ダンサーでごった返すダンスワークス!


ショージは学校を卒業したが担任教師のビビアンの
事が好きで、ビビアンもショージが皿洗いのバイトで
生活しているのを知っていたから「オープンクラスの
料金は要らないわよ」と言ってくれた。これは
ショージにとっても、とても助かる事だった。
ロイヤルバレエ学校のオーディションの結果も
報告した。ビビアンは心配してくれていた。


ある日、オープン・バレエ・クラスを受け持っている
人気バレエ教師のパスィがレッスン前に「ショージ、
ちょっとこっちに…」と皆が居ないカフェで、ショージを
呼んで言った。


 「僕の奥さんが言ってたけど、君、大変なんだってね…
僕のクラスは料金払わなくても良いから、頑張りなさい!」
「…えーと、奥さんって誰でしょう? え、ビビアン?
ビビアンって僕の担任のビビアン先生の事ですか!?
うわーっ凄いな!人気抜群の二人がご夫婦なんですね…
ありがとうございます、本当に助かります!」
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第38話

2024-12-14 08:12:03 | webブログ


バレエ教師の半澤です。
火曜日から土曜日までの朝は11時からレッスンやってます。
水曜日と金曜日の5時20分からは、小学生を対象とした
レッスンをやってます。
夜は火曜日から金曜日まで7時からです。土曜日は夕方の6時からです。
祭日は月曜日も他の曜日でも朝11時からです。


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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第38話
「では今からすぐ着替えてください。そして一番上級の
クラスでレッスンを受けて頂きます」と言った。  
「よし、最初の難関は突破した!後は神のみぞ知るだ!
全力投球するしかない!」 秘書の女性がショージを
連れて稽古場に案内した。


そしてクラスが始まる前に生徒全員に「今から突然
ですが入学オーディションのレッスンに切り替わります。
時間も延長します」と説明した。白人の生徒たちが
一斉にショージを白い目で見ている。ショージは彼ら
とは目を合わさずに黙ってレッスンを担当するであろう
男性の先生だけを注視した。


 暫くすると、メール校長を含む4人の先生たちが鏡の
前に椅子を並べて、レッスンは遂に始まった。1時間半
に及ぶレッスンで内容はとても難しく、どのダンサーも
素晴らしい身体を持ち合わせているのだな…と感心する
半面、ショージは何故かこのクラスに自分がいて当然だと
思えた。実にふてぶてしいと自分でさえ思った。


そして全てのエクセサイズが終わり、再び校長室へ
呼ばれた。緊張の一瞬だ。メール校長が椅子にゆっくり
と座り、とても静かに言った。「要件から言います。
合格です。あなたを学校に入れましょう。でも、奨学金は
イギリス人のみが適用出来ます。この学校の一学期の
料金は130万円。年間に3学期あるから390万円
かかりますが、あなたは払える?」


ショージは血相を変えた。「さ、390万円!?
そんなお金あるわけありません。2ポンドも持って
おりません」と答えてポケットにある細かいお金を
出して「これが全財産です」と言った。電車賃のみで
あった。本当にそれしか持ち合わせが無かったのだ。


校長はショージをじっと見つめて、目の前の机の上の
電話を引き寄せるといきなりダイヤルを回した。
ショージは危機を感じ取った。「何だろう?何処に、
電話するんだろう…?」声も出さずに内心ドキドキ
しながらその受話器の向こうが何処と繋がっているのか
とても不安で堪らなかった。「ま、まさか警察!?」


モナコ・王立バレエ学校のマリカ・ベゾブラーゾバ女史


「あ-もしもし、メール パークですがご機嫌 如何?
今ここに、若いジェントルマンがいてね、オーディ
ションを済ませたのよ…。ええ、入学は許可しましたの。
そう、え?この彼は21歳!お金を全然持っていないの…
学校側では奨学金を出せないので、マリカ先生の方に
お願い出来ないものかと…どうしましょうね?え?
聞いてみるわね…」
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第37話

2024-12-13 08:32:57 | webブログ


バレエ教師の半澤です。
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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
滅茶苦茶な英語の挑戦者!
第37話
地下鉄ピカデリー線をヒースロー空港方面に乗り継ぎ、
バロンズコート駅でおりて暫く歩いた。「ここだな…」
ロイヤルバレエ学校の門前で緊張と自身を奮い立たせる
ために深呼吸をした。「この場所こそ僕が夢見た学校
なのだ!」門を入るとセキューリティの門衛の男が
「何かここに用事でも?」と質問して来た。


ショージは頭の中で思っていた事をそのまま自分流の
英語でこの男性に言った。「校長先生に会わせて欲しい
のです」すると男性はかなり困惑して、「えーと、
あなたは校長先生とお約束をしておられますか?」
ショージは頭を横に振りながら「いえ、今から約束を
取り付けたいと思っていますが、約束したところで
会いたいのは今日なのです」


面喰っている門衛は目をパチパチさせながら「ちょっと
待って下さい、あなたは校長先生と面識でもあるのです
か?一体、どのようなご用事があると言うのですか?」
ショージは単刀直入に答えた。「私はこのバレエ学校に
入るために日本から来たのです」すると漸く考えていた
男がようやく頭を縦に振って「ああ、そう言う事ですか!
あなたは学校側から入学の許可を貰ったから入学の手続き
のためにここに来たと言いたかったのですね?それなら
それを早く言ってください!」


ショージはまじまじとその男を見ながら「いえ、私は
校長先生から学校に入るための許可を貰いに来たのです。
手続きはその後になると思います」これでセキューリティの
男性は完全にノックアウトだった。「は?どう言う事か
理解出来ないが、ちょっとそこで待っていなさい。
とりあえず校長先生にあなたの事を聞いてみますから!」


男が眉間に皺を寄せながら電話をかけて「いえ、私にも
何を言っているのか理解が出来ないのです!」と話して
いるのが見える。そして受話器を置くと「校長先生が
あなたに直接会って話を聞いてくれるそうだから、
どうぞ中に…」ここでショージは拳をグッと握り
「やった!中に入れた!次は校長先生か…」


セキューリティの門衛に校長室へと案内された。初めて
ロイヤル・バレエ学校の校長であるメール・パークに
会うと、メール校長が「どのようなご用事ですか?」
ショージは再び単刀直入に「私はこのバレエ学校に入り
たくて東京から来たのです!どうぞオーディションを
してください!」と切り出してみた。すると校長が
「あなたは今、何歳?」と聞き「21歳です。」と
答えた。


メール校長が「21歳ですって?普通その歳なら、
学校ではなくてバレエ団で働く歳ですよ、それでも
オーディションをしたいのですか?」ときびきびと
質問をした。ショージはその場ではっきりと、
「21歳であろうとこの学校にどうしても入りたい
のです!」と答えた。すると校長が暫く黙り、考え
込みながらショージをじっと見ている。
(つづく)