脳のミステリー

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神経ブロック注射のはじまり~~~

2013-09-09 09:10:51 | Weblog
脳出血に倒れたのが2001年9月、9・11米国多発テロの直後、秋分の日でした。
その後、私は生き残った左半身と死んでしまった右半身を引きずって12年間も生きて来ました。
第二の人生、蘇り人生の中での12年は「もう12年?」という気持ちと「まだ12年?」という気持ちが始終交差しています。
人間、12歳と言えば、ティーンエイジを目前に、徐々に本格的な人間になっていく予備年代を終える頃です。
それなのに利き手の右が使えず、ペンもお箸も上手に使えません。
障害って・・・こういうことなのでしょうか?

左手頑張るとすぐに右手が反応して、痺れが襲ってくるのです。
右側は全く私の言うことを聞かないのに、物凄く頑固なのです。
左手を使い過ぎると、右足の爪先から痺れが猛スピードで右半身を駆け上がるのです。
右肩で二股になると、指先に向かう痺れと顔に突っ走る痺れが私にダブルパンチを食らわすのです。
指先は爪の先で行き止まりですが、顔は何故か目尻で止まります。
止まる、と言っても激痛を伴う痺れは残酷にも右半身に容赦なく逗留するのです。

こんな最悪の後遺症に悩む私は「神経ブロック注射」を受ける決心をしました。
この神経ブロック注射のAボツリヌス菌毒素製剤はかなり高価で実は躊躇していた私を「保険適用」という朗報がリハビリ医を介して私に届いたのは2年程前のことでした。
何故、直ぐに受診しなかったのか?
自分の体に絶対いい!と思い込んでいた漢方薬が・・・実はペインクリニック医の指導のもとに幾つかの漢方薬を試飲したのですが・・・
どれもが私には全く効力を発揮せず、睡魔と体重増加という副作用に悩まされた一年間が恨めしかったからです。
神経ブロック注射も・・・果たして私にとっていい治療になるのかしら?・・・

色々私なりに調べました。
そして、自分で「やってみよう!」と判断しました。
後遺症、右肩麻痺に悩まされ出して今、私は神経ブロック療法に挑戦しています。

今現在、最大の悩みは自分自身の症状です。
それは、掌中への母指屈曲、肘や手関節の屈曲、内反尖足、足趾過屈曲の四つです。
神経ブロック注射は、痙縮の程度や関節の動き、麻痺の状態、歩行の様子などを総合的に評価した上で、注射する神経を決める、ということです。
細い注射針を刺し、その針に弱い電流を流して筋肉の反応を確認しながら、標的の運動神経を探して薬剤を注射するのです。
一回の治療で数ヶ所の神経と筋肉に注射を行います、と私は説明されました。
私の右半身は全く無感覚なのですが、ベッドで横になって見えないとはいえ注射はやっぱり苦手です。
電流が神経に触れた時、思わず「痛い」と声に出してしまいました。
いつも感覚がないのに~~~
針を刺入する時や、針を少しずつ動かす時、又、神経破壊薬を注入する時に軽い痛みを感じるかも知れませんが一過性痛みです、と説明されました。
更に、薬剤として神経破壊薬であるボツリヌストキシンを用います、と医師は言いました。
通称ボトックスはかなり高価な薬ですが、最近は有り難い事に保険適応になった、という訳です。
ボトックスとは製品名で、Aボツリヌス菌毒素製剤を上下肢痙縮に対して使用する注射液です。
抗原性の違いによってA~G型に分類される、ということでした。

自分の状況や療法は常に知っておきたい性格なので、私は保険適用と聞かされた時から、少しずつ勉強してきていました。
自分の知識の中での診療法には結構興味がありました。
それが今まさに始まったのです!