もしもこの日の私の移動がバスツアーでなかったら、私はいつまでも福部島を見ていたかった。
せっかく「二十四の瞳映画村」という小豆島きっての観光スポットに来たのに、私は福部島ばかり見て、正直、村内の施設やお店をあまり見た覚えがない(笑)。
それぐらい私の関心は福部島に集中していた。
だが、ツアーの悲しさ、どうしても滞在時間の縛りがあった。
私は後ろ髪を引かれる思いで、「二十四の瞳映画村」を後にするバスに乗った。
その後バスは、ツアー最後の立ち寄り先「寒霞渓」に向かった。
そこはロープウェイで山頂に行ける場所で、小豆島きっての観光ポイントだった。
小豆島観光ツアーでは「24の瞳映画村」と「寒霞渓」を外すツアーはないだろう・・というぐらいの定番スポット。
↑ 寒霞渓ロープウェイ乗り場にやってきた。寒霞渓は、小豆島きっての観光スポットのひとつ。
↑ この階段を登った先に、ロープウェイ乗り場はあった。ロープウェイに乗ってしまえば、山頂までは5分。
↑ 寒霞ロープウェイ乗り場。ロープウェイや登山列車に乗るたびにいつも思うのだが、ロープウェイや登山列車をつくった人たちは、大変だったろうなあ。
↑ ロープウェイに乗ったら、あっけなく山頂駅に到着。おみやげ屋さんが、充実していた。
↑ この記事の先頭にある写真が、この寒霞渓の展望台からの眺め。この写真は地名入りの石碑。この写真のアングルの右側が、展望スポット。
ロープウェイで山頂駅に着き、そこから展望台まで歩き、遠景を見たら、はるか向うに福部島らしきものが見えたような気がした。
このごに及んでも、まだ福部島を気にしている私(笑)。
↑ 寒霞渓の展望台で見えた景色の一部。ん?この写真の上の奥の方で、ポッカリと海に浮かんでいる小さな島は、見おぼえがあるような。もしかして?
↑ 思わず、ズーム。やはり、あれは福部島では?左側に岩礁みたいな島があって、その隣にパフみたいな形の島がある姿は、やはり。
↑ 福部島方面から少しアングルをずらしてみた。入りくんだ地形ではある。
定番観光ポイントの割には、滞在時間は短いかな・・という気もしたが、それでもつかのまの遠望は楽しめた。
↑ あの人工物の「わっか」の中に、指定されたものを投げて、見事にわっかをくぐらせることができたら、何か良いことが?
↑ その「わっか」からアングルを少し右にずらしてみた。これも寒霞渓の景観の一部。
↑ なんじゃ、あの不安定な岩は?!この写真では分かりづらいかもしれないので、少し寄ったアングルの写真を下に載せておこう。
↑ 少し寄ってみた。ほら、この写真ならわかるかな?岩山の狭い頂の上に、岩が乗っている光景が。いやあ、見るからに不安定。何かの拍子に落ちたりしないのかな?
↑ ええい、更に寄ってみた。これならわかるのでは。いつ落ちても不思議じゃないような、岩。
↑ 寒霞渓のロープウェイ山頂駅の近くには、こんなかわいい像も。鬼ちゃん?CMの影響なのか、最近「鬼ちゃん」は人気だね。
↑ 寒霞渓のロープウェイ山頂駅付近から、更に上に登っていけそうなルートも。
↑ 寒霞渓の山頂駅からは、ロープウェイではなく、ツアーバスで降りていくことに。これはバスの車窓からの眺め。
↑ 同じく、バスの車窓から。かなり標高が高いこの道を、驚くなかれ、自転車で登ってきている人もいた。いやあ、ストロングマン。敬服するしかなかった。かなりバテてるようだったが、そりゃそうでしょう。
さて、観光バスは宿に戻った。
で、宿に戻った時、せっかくだから・・と思いついたことがあった。
宿から出てる「夜のツアー」である「蛍鑑賞ツアー」。これに参加してみることにした。
このツアーは、期間限定であり、蛍が見れる期間しか行われないのだが、私が小豆島に来た時はその期間のさなか。
当初、風呂に入って飯を食べ終わった後に、また着替えて外出するのはやや面倒くさい気もしたのだが、参加費も安かったし、せっかくの機会だし・・ということで参加を申し込んだ。
↑ ホテルのロビーにあった、「蛍鑑賞ツアー」の看板。期間限定のツアーだし、運よくその時期に来たので、せっかくだから参加。
そのツアーまでの間、やや時間があったので、夕飯の後にテラスに出てみたら、遠望で瀬戸内海の夕暮れが見えた。
私はかねがね、瀬戸内海は絶好の夕景スポットだと思っていたのだが、今回もそれをしみじみ実感。
瀬戸内海の夕景は、ともかく素晴らしい。世界に誇りたいぐらいだ。
↑ 夕日の瀬戸内海。 ホテルの部屋のテラスより。
↑ 十代の頃私は「たそがれのモニュメント」という自作曲を作った。その曲の歌詞に「♪ 夕日の帯が 海を渡って どこまでも続く 誘いの彼方へ~」という一節があったが、この風景など、その歌詞そのものだ。
さてしばし時をやり過ごしたあと、蛍ツアー参加のため宿のフロントへ。
で、バスが来て、参加者が皆乗り込み、いざ出発。
蛍が見れる場所は思ったより宿から離れたところだった。
場所は川べりで、バスを降りると、真っ暗闇。
手渡された懐中電灯で足元を確かめながら、歩いた。
すると、真っ暗闇の中に、確かに蛍が。
この時、私は、大好きなゲームソフト「ぼくのなつやすみ」を思い出した。
そのゲームにも、夜の川べりで蛍が飛び交うシーンがあり、かなり印象的で幻想的だった。
それをリアルに体験できた。
後になって思ったのだが、このミニツアー、中々良かったし、印象にも残った。参加してよかった。
時刻はもう、すっかり夜の時間帯。蛍ツアーが終わり、部屋に戻った私は、夜風にあたろうと思い、再び部屋のテラスに出てみた。
すると、遠くに見える夜の瀬戸内海には、はるか向うに対岸の灯りが見えた。
↑ 夜もけっこう船が出ていた。
↑ 夜の瀬戸内海。灯りがポツポツ。
また、おなじみの(?)小豆島大観音様はライトアップされていた。
相変わらず(?)大きい。←当たり前(笑)。
↑ 夜、足元からライトアップされた、大観音様。
さて、翌日。名残惜しくも、小豆島を去る日。
朝早く目が覚めた私は、何気に窓の外の景色を見てみた。
すると・・あの、小豆島大観音様が幻想的な姿を見せていた。
観音様が立つ山には、朝の雲が山をなでるように流れていた。
まるで観音様が雲をまとっているようでもあり、雲が観音様を演出しているようでもあり。
こんな姿を見れるなんて、早起きして得した気分だった。
↑ 幻想的な流れの雲。山をなでて流れていた。
↑ ご覧あれ。朝もやの大観音様。いやあ、神秘的、幻想的。朝早く目が覚めてよかった。
そして、いよいよ・・小豆島を去る時が来た。
港に停泊していた、新岡山港行きの船に私は乗り込んだ。
もっともっと小豆島には居たかった。
島・・というせいもあるのか、本土とは違った穏やかな空気が小豆島にはあり、ほんと癒された。優しく感じられた。
福部島を見ることが小豆島に来るきっかけだったが、小豆島に流れていた、優しくておだやかな空気や雰囲気は、本土とは一味違う。
本土では中々味わえないような、癒しのエリアだった。
終始、なごみの空間の中にいたような気分だった。
天気にも恵まれたこともあり、私の小豆島の印象は実に良い。
いつかまた機会があったら、来たい。
やがて私を乗せたフェリーは岡山に向かって出港した。
小豆島が徐々に遠ざかる。
寂しかった。
↑ 来た時も、去る時も、この風景が私を・・・。
↑ 小豆島の土庄港から岡山方面に向かうフェリーの展望デッキから。もうすぐ出港。小豆島を離れなきゃいけないのか・・残念。
↑ 出港間近。名残惜しいなあ。 急に下船したりして(笑)。
↑ そして・・出港。ああ・・小豆島が離れていく。
↑ 見る見る小豆島が遠ざかる・・・。寂しい。
岡山に向かう船では、私は終始展望デッキにいた。そこで風にあたりながら、瀬戸内海の海原を見続けた。
↑ フェリーの展望デッキには屋根がないので、直射日光にさらされ続けた。おかげで、日焼けした。でも、こういう風景を、窓ガラスごしではなく、この目で見ていたかった。海風にあたりながら。
やがて岡山が近付いてきた。
すると・・瀬戸内海の海面が2色に別れている光景を発見。
潮の流れが違うのだろうか、白い泡みたいなものが海面に「境界線」のように続き、それを境に、海の色が違う。
瀬戸内海は、こんな姿も持っているんだね。
↑ ちょっと写真じゃ分かりにくいかな?真ん中の潮の線(?)を境に、海の色が違う。肉眼だと、はっきりわかったのだが。肉眼で見た印象は、さながら「二色の海」。
↑ なおもつづく、潮の境界線(?)。やはり、線を境に海の色が違う。でも、やはり写真では分かりづらいかな・・。
本土である岡山が近付いてくると、小豆島の港の雰囲気とは全然違う感じ。
一気に私は「現実」に引き戻された気がした。
良い意味で、小豆島は「異世界」だったのかもしれない。
そして、岡山は「現実世界」で。
↑ 見えているのは、岡山。小豆島とは雰囲気が違った。
↑ 新岡山港近辺から、瀬戸内海にかかる橋。でも、全国的に有名な橋ではないようだ。てっきり有名な橋かと思った。
そう、私は現実世界に戻ってきたのだ。新岡山港で。
↑ 新岡山港、到着。地図を見ると、けっこう入りくんだ場所にある港だ。
↑ ニュー・オカヤマ・ポート。 新岡山港。←誰でもわかる訳(笑)。
↑ 私を小豆島から岡山に運んできた船。
↑ さて、このあたりから出てるバスで、JR岡山駅を目指す。
小豆島編が終わり、次回は倉敷に渡ります!
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