以前、伊賀に旅した時に入ったうどん屋さんのメニューで、「忍者うどん」というのがあった。
町を歩いてたらそのメニューを見つけ、メニューの名前にひかれてその店に入って、さっそく頼んだのだった。
で、出てきたのだが、一見普通のうどん。
というか、むしろ・・具が寂しいうどんのように思えた。
だが、食べ始めてみると、麺の下のほうからあれこれ具が出てきた。
どうやら、具はスープの中のうどん麺の下に配置されていたようだった。
なるほど!
忍者が水に忍ぶように、具は汁の中でうどん麺の下に忍んでいたのだった。
ちょっと冗談みたいな発想のうどんだったが、具が底のほうから出てくるのを見て、ちょっと楽しくなったのを覚えている。
これなら、伊賀じゃなくても、どこでもできるよね。アイディアうどんだから。
忍者の里といえば伊賀や甲賀があまりにも有名だが、実は忍術の流派は全国各地にある。
なので、忍者の流派があったとわれる各地で、こんなうどんを出しても面白いんじゃないかな~と思ったものだった。
ただ、このうどん、一見しただけでは、ちょっと損をしそうではあるね。
一見、具が寂しいように見えるから。
実際にはそんなことはないのに。
もっとも、忍者そのものがあまり世に知られないことを常とし、術は口伝で伝えられていったことが多いし、あえて「秘密性」からくる「神秘性」こそがその価値を高めていたことを考えれば、忍者うどんがこうして種明かしをされてしまうと不利になってしまうのかな(笑)。
いや、でもこの種明かしは、人を傷つけるものではないし、害を与えることでもなく、むしろ逆に人を楽しい気分にさせる種明かしであるから、いいかな~。
ともあれ、旅先で、こんなちょっとシャレのきいた食べ物を見つけると、少しニヤッとしてきて、嬉しくなる。
これもまた旅の楽しみではあるのだ。
テレビなどで、ご当地うどんなどの映像を見ると、ついこの「忍者うどん」を思いだしてしまうことがある。
いっそ、忍術の名前を活かしたうどんなんかも、応用ででてきてもおかしくないね。
忍術に火遁の術や土遁の術などがあることを考えると、上記の「忍者うどん」はさしずめ「水遁うどん」の部類に入るかもしれない。
ならば、火遁うどん、木遁うどん、金遁うどん、土遁うどん、分身うどん、春花うどんなどもあっても面白い。
月遁うどんなら、玉子の下に具が隠れているとかね。
火遁うどんなら・・・火を紅ショウガに見立てて、紅しょうがの下に隠す?
木遁うどんだと、まさか木をうどんの中に入れるわけにいかないから、キノコで代用するとか。
金遁うどんだと、まさか汁の中にお金をいれるわけにいかないので、金粉で代用するとか?
土遁うどんだと・・・う~む、これは思いつかない・・・。汁の中に土などは入れたくないし。
分身うどん・・・これはアイディア次第で面白いうどんになりそうな気が。
春花うどん・・・これも読んで字の如しで応用できると思う。
・・・いかん、こんなしょ~もないことを考えはじめたら、あれこれ忍術うどんの名前が浮かんできた(笑)。
かくなるうえは、あまり悪乗りの恥をさらさぬうちに、うどん隠れで消えたほうがよさそうでござるな(笑)。
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