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W杯の集客波及効果を2度も阻まれる不運と不手際

2020年04月20日 22時00分00秒 | ラグビー
ジャパンラグビートップリーグ2019-2020シーズンが、全日程を消化することなく、途中で中止と相成りました。
COVID-19感染症の流行が原因です。

昨年のラグビーワールドカップの好成績を受けて、ジャパンラグビートップリーグの観客動員は、史上最高を記録し続けていました。
前売り券は早々に完売、当日券販売なしの節が幾つも生じるくらい。
これまで、サンケイスポーツ新聞しか詳細に報じなかったのに、他のスポーツ新聞も詳しく記事にするくらい。

2015年のラグビーワールドカップで、南アフリカ代表を倒したことで、日本代表が俄然注目を浴びて、ジャパンラグビートップリーグ2015-2016を多くの人達が観戦しに来る機運が高まったのに、 日本ラグビーフットボール協会の不手際から、それは叶いませんでした。
御存知のように、チケットの売り方に問題があり、空席だらけの会場で選手たちはプレーせざるを得ませんでした。
これは大きな禍根。

その反省から、2019-2020シーズンのジャパンラグビートップリーグは、前売り券の販売計画と販売方法を見直して、満席のゲーム会場にする努力を実施。
おかげで、日本代表選手がいないチーム同士の対戦でも、空席が少ない光景が実現したのでした。

それが、リーグ戦を佳境を迎える直前でCOVID-19感染症の拡大。
4年前とは異なる形で、またもや、ワールドカップ集客効果が吹き飛んでしまう事態に。
満席とは程遠い秩父宮ラグビー場で、何度もジャパンラグビートップリーグを観てきた筆者は、ようやく訪れた満員御礼に感無量でしたが、こうしてまた水を差されて、強く落胆しています。

ところで、もしCOVID-19禍が無くとも、ジャパンラグビートップリーグ2019-2020は、実は危ないところでした。
いや、COVID-19により、その危機が日本国民の目にあまり触れられなかったのが、本当のところです。
何人かの選手が違法薬物所持または使用の容疑で逮捕されたからです。
実のところ、ジャパンラグビートップリーグの3月開催ゲームは、この不祥事を理由に休止したのでした。
COVID-19は副次的なもの。
そして日本ラグビーフットボール協会は、全選手に薬物検査を課したのでした。
連帯責任を問う形でリーグ戦を停止したことに、選手側から猛反発があったのですが、この一連の動きは、もしCOVID-19が無かったら、連日テレビと新聞とラジオで話題になったことでしょう。
結果、ジャパンラグビートップリーグ2019-2020に汚点を残したに違いなく。

妙な話ですが、日本のラグビー興行はCOVID-19で救われた面もあるのでした。
とても皮肉ですが。

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