自分のバスケをするのは、あらためて楽しいし、子供達と向き合うにあたって何度もヒントをくれる。
どんな武器があれば強みが発揮できるか…
俺はスリーが下手。
だから、彼らにはその重要性を最大限伝えたのがこの1年。
サイズがないなら、オフェンスで価値を得るのはシュートレンジの広さ。
知ってはいたが、プレーすると痛感する。
他にも、オフボールスクリーンをかける、などがありつつ…
ディフェンスも同じように、やはり前からプレッシャーがかけられること、2線が頑張れることは今からやるべきだ。
「ドライブが武器です」には限界があったりもする。
ドライブもスリーがなければ下がられて終わり。
だから、エースにはなれない。
スリーという武器は、エースとしての夢を広げるためのものでありつつ、ロールプレイヤーとしての幅も広げるものだと思う。
先の世界で、1勝でも多く、1分でも多くプレイタイムを得るために必要な力は、やはりこれだ。
シュートに関して、年が明けてから明確に成長した子がいる。
5年生の子が見せるシュートに最近ビビッときている。
ゲームに出るメンバーで1番シュートが届かなかった子は、最も美しいフォームを手に入れた。
身体の成長と共に努力が伴えば、あの子が1番入るようになると感じる。
ここで俺が大切にしたいのは、すごいものにはすごいと言うこと。
「シュートフォームめちゃくちゃ綺麗になったね。練習したでしょ?」
それだけでいい。
上手くなったという事実がそこにあるのだから。
「別れのタイミングで言う」だけではなく、今感じたプラスを今吐き出せるのが、良いコーチなのではないか?
木曜日も、6年生の子と1対1で話したが、ただ尊敬を伝えた。
彼らは、本当に素晴らしいから。
そしてこの1年、俺が冷静で、喝を入れるということがなくなったことは必然だった。
それは、俺がコントロールして強くすることだけではつまらないと考えたこともある。
だが、1番は彼女らへの尊敬だったのだと思う。
あの子達がすごいことを成し遂げようとしていて、俺がとやかく介入せずとも実現すると信じていたからだ。
そこは、俺も成長できたところで、その成長は彼らがくれたもの。
互いに与え合った日々、ありがとうと胸をはれる日まで。