蟷螂の独白

世に背を向けた蟷螂です。喜怒哀楽を綴って18年、モットーは是々非々の団塊世代です。

彼岸入り

2016-03-18 00:48:29 | 徒然

谷中へ墓参にいく。
オヤジの好物の合成酒片手に。
天気がよくてよかった。
墓参の人は老婆が多く、改めて男の人生の儚さを知る。
寺では将来住職になる婿が線香を渡してくれた。婿の父親も婿だったが、婿のそばで男の子がパンフレットをくれた。寺に立派な跡継ぎが誕生していた。
もっとも蟷螂は谷中の墓に入る気はない。
散骨も海のなかはなんだか魚の餌になりそうで嫌だ。今考えているのはバルーン葬だ。風船に粉状にした骨を入れ、成層圏まであげてもらう。そうすると風船が弾け、骨は成層圏をさ迷いながら、ゆっくりと地上に落ちてくるらしい。
一度もパスポートを持ったことがない蟷螂にとって、バルーン葬以上の旅は望めない。遺言にしたためてあるが、結局は谷中の墓地に放り込まれるかもしれない。
墓参のあとで義母の入院している病院行き。意識の無い義母の気管から痰を抜くとピクピク動く。脚を動かしている義母を見るのは久しぶりだ。目もぱっちり開いている。考えてみれば、同居人の両親は生命力があると言うか逞しいと言うのか、施設や病院に入っても、義父は8年で鬼籍に入り、義母は今年で入院6年目になる。この分でいくと、ひょっとしなくても同居人がまず倒れて入所し、こっちがそのうちに死に、アンポンタンバカ倅が同居人の死に水をとることになる。
ま、仮定の話はよくない。
病院の帰り道にある菓子屋で長命寺を買って帰る。今日はサクラの葉は食べないでおいた。
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