あまもりのなんやかんや

しがらみから離れてたまには身近な自然と親しみたい

マツヨイグサの仲間

2007年05月22日 | 身近な自然

(1)マツヨイグサ (2)コマツヨイグサ (3)ヒルザキツキミソウ (4)アカバナユウゲショウ
4種とも全てアカバナ科マツヨイグサ属です。
花弁は4枚で、雌しべの先端が4つに分かれるのが共通しています。

花の大きさは、左二つがおおきく、右二つは小さい。
花の直径は、左側のマツヨイグサ、ヒルザキツキミソウは約6~7センチ。
右側のコマツヨイグサ、アカバナユウゲショウは1~2センチほど。
これで記事を終わりにすると私らしくない。
以下はそれぞれの様子を撮ったものです。

以下の画像は全て3枚重ねです。
マウスポインタを乗せると2枚目が、ワンクリックすると3枚目がでます。

◆マツヨイグサ(待宵草)◆
学名:Oenothera stricta 原産地:南米
撮影場所:大阪市東淀川区 淀川堤防 撮影日時:5月20日 午前5時半頃

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このマツヨイグサの草丈は60~70センチほど。咲き終わった花は赤くなります。
夕方から咲き出し翌朝には閉じ始めます。
だから昼間、淀川の堤防を歩いても、しぼみかげんの花しか見られない。
朝刊がドアポストに落ちた音で目が覚めた日曜の朝、思い切って起き出し、早朝のマツヨイグサを見に行こうと淀川へ自転車を走らせた。

来てよかった。マツヨイグサは大きく開いた姿で迎えてくれました。
花は4弁であることも、桜のように先端が丸く切れ込んでいる様子も確かめられた。雌しべが長く伸びて先端が4つに分かれている姿は、ヒルザキツキミソウの雌しべと同じでした。花の中心部の穴のフチには赤っぽいぼかしがあるのも見えます。
昼間の萎みかけた花ではこんなことは確かめられなかったので早起きはするもんです。(今回だけ)

このマツヨイグサを「ツキミソウ(月見草)」とも呼ぶと私は長い間思っていましたが、それは「ま・ち・が・い」でした。
夜開花し、朝閉じるのは同じでも、本物のツキミソウは、ヒルザキツキミソウに似た花で、日本の環境に合わず、野生化したものは絶滅し、現在植物園で栽培されているようです。下記のサイトに本来のツキミソウが掲載されています。
http://www.babu.com/~xxx/yasou/w/tukimisou.htm

◆コマツヨイグサ(小待宵草)◆
学名:Oenothera laciniata 原産地:北米
撮影場所:大阪市東淀川区 淀川堤防 5月20日 午前5時半頃

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コマツヨイグサは地を這って伸びますが、花茎は5~6センチほど上に持ち上がります。マツヨイグサと同じように閉じた花は赤くなります。
一番上の画像の右側に見える大きな花はマツヨイグサです。
小さなコマツヨイグサの花と比較するために一緒に入れました。
シベは同じ黄色なのでわかりにくいですが、雌しべの先端はやはり4つに分かれています。
葉は、フチが波打ち、切れ込んでいますが、切れ込みのない葉も多かった。
Web検索して、切れ込みのない葉もあり変異が多いと書いているサイトを見つけてホッとしました。
花は昼間でも咲いていますが、閉じ加減の花は花弁の数も確認できないほど。
朝のようにきれいに開いていません。早朝の花は元気で若い!そんな感じですね。

◆ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)◆
学名:Oenothera speciosa 原産地:北米
撮影場所:大阪市東淀川区 安威川(あいがわ) 撮影日時:5月13日 午後1時頃

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野生種として絶滅したと言われているツキミソウ(月見草)に似た花で、昼間開いているのが名前の由来とか。
この花は、去年淀川べりで何本か咲いているのを見かけたのですが、じっくり見ることができなかった花です。
今年こそ、と思いましたが同じ場所と思えるところで咲いてはくれませんでした。
そこで、安威川のお花畑にでかけて撮ったものです。
3枚目の花のアップを見て、花の中心の穴から伸びて先端が4つに分かれている雌しべの姿は、長い爪楊枝をくわえている花版木枯らし紋次郎(笑)

◆アカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)◆
学名:Oenothera rosea 原産地:アメリカ
撮影場所:大阪市東淀川区 安威川(あいがわ) 撮影日時:5/13 午後1時頃

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アカバナユウゲショウは去年、神崎川でも見たのですが、今年は消えていました。
野草の世界も生存競争が激しいようです。
ユウゲショウ(夕化粧)という別名を持つオシロイバナ(白粉花)は夕方開き翌朝閉じるのでその別名も理解でますが、このアカバナユウゲショウは昼間もキパッと咲いています。花が咲き出すのが夕方ということなのでしょうか。宵っ張りの昼っ張り?
(去年も同じことを書いた記憶が・・・)

【追加】2007.05.23 6:00pm 種類別に枠囲みにしました。
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34 コメント

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あまもりさん、こんにちは (polo181)
2007-05-22 15:38:28
三段階で、徐々に拡大する。良いアイデアですね。しかも、それぞれにしっかりとした説明が入っているから、これはもう、ミニ図鑑と言えるでしょう。このようにして記録に残しておけばいずれは、貴重な参考資料になることでしょう。
ヒルザキツキミソウとアカバナユウゲショウには親近感があります。やはり勉強は続けるものですね。私も皆さんの半分ぐらいは分かるようになってきました。
詳しい説明もきっちり整理されていて、あまもりさんの性格が出ているなぁと思いました。
返信する
マツヨイグサの仲間 (ヤマト)
2007-05-22 16:28:50
ウォーキングは、毎朝4時半には家をでます。
マツヨイグサの仲間は見ていると思います。
河原のひろ~い土手に、一杯咲いている黄色の花は「コマツヨイグサ」かなと思います。
花茎は5~6㎝位、あってますネ
他に「マツヨイグサ」も
「早起きは三文の徳」をしてるんですね。
でも昼食後は眠くて、朝のウォーキングのシーズンは昼寝は欠かせません
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?間違ってました~ (花ぐるま)
2007-05-22 17:37:52
今まで私も月見草=マツヨイグサと思っていましたが、あまもりさんのふか~い追求にですね。
マツヨイグサにこんなに沢山種類があるとは
ツキミソウが白いとは
オオマツヨイグサまであるのですね。
poloさんといい、あまもりさんといい、植物博士と違います?
コマツヨイグサは未だ見たことが無いというよりは気がついていない私。
アカバナユウゲショウも知りません。
ヒルザキツキミソウは大好きな花で近くの道祖神のところへ私が植えたのが最近広がって綺麗になりました。
そのうちに写真を撮ってこよう
今日はマツヨイグサの勉強をたっぷりさせていただきました。
有難うございました。
頭がキリキリ舞しているようです
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poloさんこんばんは(あまもり) (polo181へ)
2007-05-22 19:22:46
一番上の4種の花を並べたものだけで終わればよかったのですが、夜中か早朝でないと見ることができないマツヨイグサの開ききった花のことを書きたかったので、いつものように長くなりました。
読んでもらえるかどうかわからないのに書いてしまうというところが私の性格でしょうね。要するに「くどい」ということです(笑)
写真だけではなく、自分の文章で説明を書き込んで頭に入れるというクセも出ています。
マツヨイグサやコマツヨイグサはメジャーな野草ですので、poloさんも目にしていることと思います。
ヒルザキツキミソウやアカバナユウゲショウは淀川ではまだ野草化できないようです。
返信する
ヤマトさんこんばんは(あまもり) (ヤマトさんへ)
2007-05-22 19:23:14
朝の4時半は、朝刊が入る時間です。
ヤマトさんのように毎朝でかけるということはできませ~ん。
私のバヤイ、行こう!という決意がなければ起きられない。
私の「早起きは三文の得」は一日だけでした。
ヤマトさんは、ヤマトくんと一緒にこのマツヨイグサやコマツヨイグサのスカッと開いた姿を毎朝見てはるんでしょうね。
朝が早いのでマツヨイグサと一緒にお昼ってとこですね。
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花ぐるまさんこんばんは(あまもり) (花ぐるまさんへ)
2007-05-22 19:23:46
追求はあさ~い、です。
すぐ底が見える。
マツヨイグサは月見草とは違うという話は、去年他のブロガーさんの所で読んでいるのに、スコンと忘れて、記事にするために調べてようやく頭に入ったことです。
ね、底が浅いでしょ(笑)
道祖神の周りをヒルザキツキミソウのお花畑にしたんですね。
ぜひとも写真が見たい。楽しみにしています。
はは・・・マツヨイグサで頭がきりきり舞いですか。
マツヨイグサとコマツヨイグサの花後は赤い。
オオマツヨイグサとメマツヨイグサの花後は赤くない。(うっすらと赤みが入ることもあるようですが)
これでマツヨイグサの仲間は完璧です。
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綺麗に撮りましたね (高花六無斎)
2007-05-22 20:56:50
あまもりさん こんばんわ!
こちらは今日も五月晴れ、日中は暑くて家に閉じこもり(よく言えば自由業、普通に言えば無職ですので)、爽やかな夕方散歩しました。
4種類の花、とても素敵に撮られ、アップされましたね。いつものことながら、巧みな表示法に、感服しました。最初に並べられた4画像、これ等をマウスオンするかと思いきや、各々のワイド画面が表示され、その特徴などが説明されており、とても分かり易いです。もしかして、あまもりさんは広告会社にお勤めではありませんか。読者の心理を読み、先ずアイキャッチ(eye catch)で上手く捉え、つぎに読者が知りたいであろうことを表示・解説する、その手法に感嘆します。大いに勉強になりました。
あまもりさんの次の作品・表示手法を楽しみにしています。
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高花六無斎さんこんばんは(あまもり) (高花六無斎さんへ)
2007-05-22 21:20:12
相変わらずの長い記事をご覧いただきおおきにです。
六無斎さん、買い被りですよ。
たまには短い記事を、と思いながらそこでやめられないのですね、困ったもんです(笑)
でも六無斎さんに誉めていただくと嬉しくて舞い上がってしまいます。
おしっ、次もと・・・でも、できるだけ短くするように努力しますね。
長い文は読み飛ばされる率が高いと感じる今日この頃。(ポリポリ)
でも、だめでしょうね(笑)
返信する
大好きな花。 (sakura)
2007-05-22 21:35:08
私は可憐なヒルサキツキミソウが大好きです。
ブログを開けた時とても嬉しかったです。
詳しく上手に説明して頂き有難いですね。
此処に伺うとキチンと名前を覚えら嬉しい!おおきに・・
返信する
とても勉強になりました。 (ikomanokaze)
2007-05-22 22:15:58
こんばんは!
ヒルザキツキミソウとアカバナユウゲショウはあまり記憶にないのですが、今度意識して捜してみたいとおもいました。
マツヨイグサはよく見かけますが、ツキミソウは見てみたい花です。
いつもあまもりさんの説明と表示にうっとりしながら 講義を聴いているようにそうかそうかと うなづいています。
勉強になりますね。
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