今年の春に、芦川いづみに関する特集を4回にわたってブログで取り上げたが、デビュー65周年の今年を締めくくる感動的な出来事が起きたので、また改めて取り上げたい。
まずはもう一度芦川いづみに関する簡単なおさらいを。
芦川いづみが活躍したのは、日本映画黄金期の1950-60年代。まさに毎年何百本もの映画が映画館で公開され、映画を観に行くことが最大級の娯楽だった時代だ。当時の日活スターと言えば、なんと言っても石原裕次郎。石原裕次郎とも数多く共演し、吉永小百合と共に、日活の黄金時代を支えた女優が、まさに芦川いづみなのだ。日活時代に主演した映画は約40本だが、ピーク時で年間5本程度の作品に主演していたことになる。現在は数年に1本くらいの映画が公開される今の俳優に比べると、当時如何にハイペースで撮影、公開していたかがわかる。
しかし、そんな芦川いづみは人気絶頂の1968年に藤竜也と電撃結婚し、何とも潔くキッパリと芸能界を引退してしまい、その後二度とマスコミの前に現れることは無かった(山口百恵が後にそうしたように)。既に僕が産まれた1969年は、芦川いづみが引退した後だったので、リアルタイムで芦川いづみ人気を体感することは出来なかった。その意味では、僕にとっては”幻の大女優”でもあるし、ファンの皆さんにとって、”伝説”、”神話”と化してしまった感もある。
僕が一番大好きな日本の女優、芦川いづみ。大好きと言うにはなんともおこがましい大女優だが、今年でなんと83歳というのは驚きだ。1954年に18歳でデビューして以来、今年で65周年を迎えたのだ。これを記念して、今年は春に神保町シアターでの上映会、そして主演作タイトルが多くDVD化されてかなり盛り上がったが、なんと今年を締めくくる12月、ついに芦川いづみを特集した本が出版されたのだ。そのタイトルは、『愁いを含んで、ほのかに甘く 芦川いづみ』。なんとも素晴らしく的を得たタイトルだろう。
芦川いづみを取り上げた出版物は異常に少なく、昔出版されたものも含めて殆ど存在していない。しかし、僕は前々から芦川いづみの写真集とか、特集本などを出版したら絶対売れるだろうと確信していて、真面目な話、どこかの出版社に企画を持ち込みたいと思ったほどだ。しかし、未だに根強い多くのいづみファンの願いが叶い、満を持してついに芦川いづみ本がこの世に誕生したのだ!これは画期的なことだし、デビュー65周年記念、そして忠誠を尽くすファンたちの長年の悲願による賜物に他ならないのだ。出版されると先月知った時は逸早く予約注文を入れ、出版日がとにかく待ち遠しかった。
出版された本はカラー写真こそ少ないが、当時の主演作の貴重なスチール写真やポスターがたくさん収められており、まさにこれだけ一同に集められたのは芦川いづみ史上初だろう。
そして、感涙ものなのは、なんと芦川いづみ本人のインタビュー記事にもかなり割かれていること。今現在の芦川いづみをまさに感じることが出来る奇跡的な出来事なのだ。芦川いづみは83歳になった今も元気にこの世に存在していることの証なのだ。
それにしても、これは本当に待望の本だ。そして、主演作の中に永遠に封じ込められたその美しさはため息が出てしまう。芦川いづみと青春時代を過ごした80、70歳台のファンはもちろん感無量だと思うが、リアルタイムではない僕みたいな若いファン(若いと言っても50歳だが(笑))にとっては伝説の女優であり、その伝説女優の当時の美しさを一冊の凝縮した本が出たことは本当に感動的な出来事であった。暫くは、この本をじっくり堪能したい。
最新の画像もっと見る
最近の「芦川いづみ」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- TVドラマ(217)
- マイグルメ(162)
- 日本の城、日本の寺(100)
- トラベル(121)
- CM(51)
- 思い出の曲(46)
- 愛犬きなこ(99)
- 車(76)
- My Artworks(106)
- 音楽(346)
- デザイン(139)
- 漫画/アニメ(183)
- 特撮ヒーロー(32)
- アート(59)
- 映画(188)
- ファッション(150)
- ヒッチコック(12)
- マイケル・ジャクソン(8)
- 松田聖子(27)
- 芦川いづみ(73)
- ユナ(41)
- 小説(45)
- スポーツ(42)
- 好きな場所(126)
- マッケンロー(15)
- ブルース・リー、アクション(141)
- 何でもTOP 5(3)
- NEWS(3)
- ノンジャンル(51)
バックナンバー
人気記事