1) 松任谷由実/『深海の街』
まずはユーミンだが、12月1日に39枚目となる最新アルバム、『深海の街』をリリース。オリジナルアルバムとしては、前作『宇宙図書館』以来4年ぶりのアルバムだ。ユーミンと言えば、ニューアルバムを冬にリリースするのが定番だが、今回も12月のリリースとなった。
コロナで世界が一変した今年、ユーミンはこの状況が100年前の1920年に似ていると感じたことで、今年も何か記録に残す意味でアルバムをどうしても発売しなくてはという使命感に駆られたらしい。1920年前もスペイン風邪が大流行し、そんな中でアントワープオリンピックが開催された。まさに今年の状況にも類似しており、このイメージを膨らませて完成させた『1920』という曲が1曲目に収録されている。
『深海の街』に収録されたのは下記全12曲。
1) 1920
2) ノートルダム
3) 離れる日が来るなんて
4) 雪の道しるべ
5) NIKE ~ The goodess of victory
6) What to do? Waa woo
7) 知らないどうし
8) あなたと 私と
9) 散りてなお
10)REBORN ~太陽よ止まって
11)Good! Morning
12)深海の街
2曲目は今年火事で大部分を焼失してしまったパリ・ノートルダム寺院を歌った曲。4曲目の『雪の道しるべ』は、ハウスの北海道クリームシチューのCM曲としても前から流れているので聴いたことがあると思うが、なかなか王道のユーミンサウンドのバラードが何とも心地良い。
7曲目の『知らないどうし』は、『真夏の夜の夢』にも近い、ラテン調の曲風を取り入れたシングル曲で、現在放送中のTBSドラマ、『恋する母たち』の主題歌となっている。昔に比べるとユーミンの歌唱力という意味では多少衰えたような気もするが、それでもこの曲もユーミンらしい良いシングルとなった。作曲のセンスはやはり衰えてはいない。
9曲目の『散りてなお』は、映画『みをつくし料理帖』の主題歌として手嶌葵に提供した曲だが、このアルバムではセルフカバー。最後12曲目となる『深海の街』は、アルバムタイトルともなっている曲であり、『ワールドビジネスサテライト』のエンディングテーマとなっている。スケール感があり、まさに深海の街を上手く表現している曲となっており、アルバムを見事に締めくくっている。
『深海の街』で、久しぶりにユーミンの新曲を聴くことが出来たが、相変わらずのユーミンクオリティーで、バラエティーに富んだ内容であった。また、コロナ禍の今だから込められたメッセージや想いなどが詰まっている、印象深いユーミンのアルバムとなったのではないだろうか。
2) Mr. Children/『Soundtracks』
ミスチル20枚目、2年ぶりのアルバムとなる『Soundtracks』が12月2日にリリースされた。全編海外でレコーディングされている。
収録されているのは下記全10曲。その内6曲がタイアップという内容。
1) DANCING SHOES
2) Brand new planet
3) turn over?
4) 君と重ねたモノローグ
5) losstime
6) Documentary film
7) Birthday
8) others
9) The song of praise
10)memories
2曲目の『Brand new planet』は、僕がお気に入りのドラマ『姉ちゃんの恋人』の主題歌。このアルバムの中で一番好きな曲だ。あの名曲『HANABI』や『しるし』、『サイン』にも匹敵する名曲では無いかと思うが、特にサビの切なさはドラマとの相性も抜群で、見事に盛り上げている。
3曲目の『turn over?』は配信限定シングルで、三浦春馬の遺作となってしまったTBSドラマ、『おカネの切れ目が恋のはじまり』の主題歌。明るいトーンでャbプな曲だが、ドラマでの三浦春馬のイメージがオーバーラップしてしまい、その明るさが返って切なさを誘う曲だ。
38枚目のシングルとなった4曲目の『君と重ねたモノローグ』、及び7曲目の『Birthday』は、映画『ドラえもん のび太の新恐竜』のダブル主題歌。どちらもミスチル王道のバラードで安定的な素晴らしさだ。5曲目の『losstime』は、まるでサイモン&ガーファンクルかのようなフォークソングとして味わい深い1曲。6曲目の『Documentary Film』は、このアルバムで僕が2番目に好きな曲だが、ミュージックビデオも製作され、その切ない歌詞とも相まって、見事なバラードに仕上がっている。
8曲目の『others』は、キリンビール『麒麟特製ストロング』CM曲だが、この曲は良く聴くと、ビートルズの名曲『Something』のミスチル版とも言える名曲である。9曲目の『The song of praise』は日テレZIPのテーマソングとしてタイアップ。
アルバム『Soundtracks』は弾けたタイプの曲が少なく、全体的にはバラード系の曲が多いが、それが返ってそのタイトル通り、まるで映画のサントラかのような見事な統一感があり、とても聴きやすいアルバムとなっている。ユーミン同様、こちらも相変わらずのミスチルクオリティーで安心して聴ける名盤となっているので、おススメである。
若いアーティストがどんどん台頭する中で、大御所/ユーミン、ベテラン/ミスチルも頑張っている。ファンにとってはどちらも嬉しいアルバムを、このコロナイヤーに届けてくれたことに感謝である。
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