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心を磨く“グレース・ケリー”の言葉

僕はグレース・ケリーの大ファンだが、
クールビューティーと称される彼女は、
その内面から滲み出る、清らかな美しさは、
まさに僕の理想とする最高の女性像である。

大学の卒業論文では、(これまた僕が大好きな)映画監督の
アルフレッド・ヒッチコック作品の3本に主演したことが、
女優として開花するきっかけとなったグレース・ケリー
の考察をテーマに取り上げたことが懐かしく思い出される。



舞台女優からハリウッド女優になり、
アカデミー主演女優賞を受賞によって頂点に立った後に
モナコ王妃になったという、まさにシンデレラストーリーを
体現しているグレースだが、故ダイアナ妃と並んで、
世界で最も有名な王妃の一人だろう。
52歳で不慮の交通事故により他界してしまったのが、
本当に悔やまれる。



今月、『心を磨くグレース・ケリーの言葉』という、
グレース・ケリーに関する新しい本が出版されたのを本屋で発見し、
思わずその本を手にとった。

岡部昭子さんによる本書は、所謂良くありがちな伝記ものでは無く、
グレース・ケリーが異なる時期に発言した言葉を
紹介しながら、彼女の生き方や信念にスャbトを当てた
とても興味深い本であり、モナコ大公アルベール2世にも
許可を貰って関係者などに取材している。



裕福なカトリックのケリー家に生まれ、厳格な父に育てられ、
4人兄妹の次女として生まれたグレース。
父に似て優秀で活発であった姉や兄は親に期待され、
グレースはどちらかと言えば控え目で内気。
グレースはいつもコンプレックスの塊で、
いつかは親にも認められたいという思いを秘めていた。
そんな彼女が親の反対を押し切って、
舞台女優を目指してニューヨークに出て、
そしてやがてCMや映画への主演によって、
ハリウッド女優への道を歩み始めたわけだが、
そんな自分の状況にどうもしっくりきていなかったことや、
あくまでも舞台女優として、ハリウッドのLAでは無く、ベース
としてニューヨークが好きであったことなどはとても興味深い。
ニューヨークで昔グレースが住んでいたアパートも何度か
訪れているが、現在は『The Melrose』というホテルになっている。



グレースは最終的に幸せな結婚を望んでいたが、
ハリウッドで頂点を極めてしまった彼女が結婚相手を
決めるのは容易なことでは無かった。
しかし、運命とは不思議なものである。
ヒッチコック監督の『泥棒成金』のロケがきっかけで
モナコのレニエ公と対談し、そして世紀の結婚式へと上り詰める
グレースだが、幸せそうなその裏で、実は様々な苦悩があったことが
改めてこの本を読んでいて伺い知ることが出来る。



また、僕はグレースが晩年日本に来日していることを
知らなかったのだが、1981年に神戸花博で来日し、
京都の桂離宮(ここで日本庭園に深い感銘を受け、
モナコにも日本庭園を造り上げてしまったほど)や、
有馬温泉にも行っていたりしていたのは新たな発見であった。

グレースは、本当に透き通った心の持ち主であり、
それ故にその言葉には不思議な力がある。
美しさは、やはり内面から生まれるものであるということを
改めてグレースによって思い知らされた本であった。

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