その真っ白いペガサスは、わたしを背に乗せると空高く舞い上がった。
鬱蒼と茂った森がみるみる小さくなっていく。
こわいなんて思う間もなく、わたしはただペガサスの首にしがみついていた。
そびえる山を越え、広大な海を渡り、
雲の中を抜けていった。
「どうして、あなたは空を飛べるの?」
「どうして、あなたはそんなに美しいの?」
なにを訊いてもペガサスは答えてはくれなかった。
そして、宝石を散りばめたような星空へと飛んで行った。
それは初めにペガサスの目を見たときと同じように、吸い込まれそうな感覚だった。
向かった先は、月の裏側だった。
いつもそばにいながら、決して裏の顔を見せることのない月。
「どうして、わたしをここへ連れて来たの?」
また、しばらく沈黙が流れた。
「さあ、着いたよ。」
ペガサスが言った。
わたしがペガサスの背から降り立ち、顔を上げると、
目の前に翼の生えた美しい少女が立っていた。
少女はじっと、わたしを見ている。
「あなたはだれ?」
そう言おうとして、気がついた。
それは鏡に映ったわたしだったのだ。
「帰ろう。」
わたしは言って、ペガサスと共に地球へと飛び立った。
鬱蒼と茂った森がみるみる小さくなっていく。
こわいなんて思う間もなく、わたしはただペガサスの首にしがみついていた。
そびえる山を越え、広大な海を渡り、
雲の中を抜けていった。
「どうして、あなたは空を飛べるの?」
「どうして、あなたはそんなに美しいの?」
なにを訊いてもペガサスは答えてはくれなかった。
そして、宝石を散りばめたような星空へと飛んで行った。
それは初めにペガサスの目を見たときと同じように、吸い込まれそうな感覚だった。
向かった先は、月の裏側だった。
いつもそばにいながら、決して裏の顔を見せることのない月。
「どうして、わたしをここへ連れて来たの?」
また、しばらく沈黙が流れた。
「さあ、着いたよ。」
ペガサスが言った。
わたしがペガサスの背から降り立ち、顔を上げると、
目の前に翼の生えた美しい少女が立っていた。
少女はじっと、わたしを見ている。
「あなたはだれ?」
そう言おうとして、気がついた。
それは鏡に映ったわたしだったのだ。
「帰ろう。」
わたしは言って、ペガサスと共に地球へと飛び立った。