4時半に、頭痛がして目が覚めた。
下に降りて、薬を飲む。
もう、何日も同じ事をしてるので、
犬は、散歩ではないんだと分かって、
微動だにしない。
私は、水を思いっきり飲んで、また布団に戻った。
薬が効いてくるまでは、
眠ろうとしても眠れない。
ひとり、ベッドの中ですくみながら、
考えていた。
いつからか、
もう、私の中に、Mが、現れなくなった。
身体を触っても、感じない。
すぐに止めてしまう。
やらしい気持ちになるには、
精神的な幸福感が必要。
心と身体が、一体になって、愛されている事を想像できないと、
最後までいけない。
極めて繊細な感覚。
愛されてなくても構わない。
それを想像するだけでいいのに、
私は、想像すら、出来なくなった。
Mは、彼がいてのMだ。
Mとは、
私の中の、
もうひとり。
とても図々しい魔物。
だけど、
さらけ出した自分でもある。
薬が効いてきたら、
犬と散歩に行こうと思う。