お風呂の中に、スマホを持って入って、
彼とLINEで話した。
彼は、犬を連れて外を歩いていると言っていた。
俺を興奮させてごらん。
彼からの指示。
そんなことを言われても…
私は、とても戸惑った。
画面の文字だけで、私にそんなこと、出来るわけない。
やらしい言葉を連ねるの?
それとも、裸の写真を送るの?
しばらく考えていたら、
忘れて!俺の頭がおかしい。
そう、終わらせた。
もっと知って、俺のこと。
刺激が無くても大丈夫ってことを---
彼の心が、そう叫んでいた。
彼は、コンビニにビールを買いに行く言って、一旦LINEを切った。
その間に、体を洗う。
もう若くないけど、まだまだ体のラインは、丸みを帯びている。
再びLINEが繋がって、
私は、素直な気持ちを彼に告げた。
さっきは、あなたの要望に答えられなくて、悲しかった。
あなたの為に、何でもしてあげたいと思う気持ちは、口先だけだったのかと、情けなくなった。と。
そんな私に、彼はさとすように、こう言ったの。
素直なのか、それとも、よっぽど虐げられておかしくなっているのかな?
良く聞いてね。
きみを幸せに導くことが、俺の役目。
神様が、この子を助けてあげてって言ってるんだよ。
女の喜びを知る為に。
そして、
俺の心が揺らいだのは、きみの力なんだからね!
だから、自信を持っていいんだよ。
あなたも、もっと自信を持っていいのに。
とても優れた才能を持っている人。
今頃気が付いたの?
お風呂の中の私と、
外でビールを片手に犬の散歩をする彼。
異次元の世界の2人が、相手のことを思い、
その気持ちを伝えあう。
心地よい言葉のラリー。
まさにこれ…と彼は言う。
このやりとりが、俺を興奮させるんだ。
相手に寄り添うことが、
心を揺さぶって、感じさせる。
幸せを実感できるでしょ?
私は初めて気が付いた。
こんなに穏やかな流れの中でも、相手に興奮してオキシトシンが出る。
抱かれたいと、触れたくなる。
最後に彼は言った。
今までの決断にも、自信を持っていいのだからね。
不満はあっても、それは、次に行くための準備や学びなんだと、俺は思うよ。
彼は、いつも、私のことを否定しない。
私の過去も、否定しない。
彼との出会いは、神様からの贈り物なの。